アートギャラリーが増え、その雰囲気がどんどん変わりつつある六本木の「星条旗通り」を散策してみよう

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最近の星条旗通り

ここ最近、六本木の「星条旗通り」が大きく様変わりする時期を迎えているようです。

東京ミッドタウン前の外苑東通りから青山霊園の下までを繋ぐ通りですが、以前は夜の六本木、西麻布の隠れ家的な、深夜営業の飲食店も多い印象でした。

パンデミックでそうした飲食店が閉店したり業態を変える中で、今は以前と雰囲気が異なる飲食店やアート系のスポットが増えつつあります。

▲「星条旗通り」と呼ばれるようになったのは戦後から。

戦前は帝国陸軍の麻布連隊の駐屯地だった場所を今は在日米陸軍が ”基地” としています。麻布ガイドでも紹介したヘリポートの他に宿泊施設の「ハーディー・バラックス」そして陸軍の事務所などが置かれていて、名称は「赤坂プレスセンター」。

ここにはもう一つ重要な組織が入っていて、それが米軍の機関紙「星条旗新聞 (Stars and Stripes)」。この星条旗新聞があることから ”星条旗通り” と呼ばれるようになったようです。なお星条旗新聞の日本版はこちらです。

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星条旗通りってどこ?

土地勘がないと星条旗通りがどのような通りからピンとこないかもしれません。端から端まで紹介します。

▲この交差点が一方の端。横に走る道路は外苑東通りで、向こう側の大きな建物や高層ビルは東京ミッドタウン。昔、防衛庁があった場所です。

防衛庁・東京ミッドタウンの中を抜けた向こうにはアメリカ大使館職員宿舎がありますし、さらにその先にはアメリカ大使公邸とアメリカ大使館。在日米軍が六本木のヘリポートを絶対手放さない理由が何となく分かりますね。

▲旧防衛庁、現東京ミッドタウンから星条旗通りを少し進むと大きく道がカーブしていて、この一帯には「国立新美術館」と国立の大学院大学「政策研究大学院大学」という大きな建物があります。

どちらも戦前は陸軍の麻布連隊の駐屯地だった場所です。

▲国立新美術館前のカーブの先もまたカーブ。

大きなS字を描くように星条旗通りはその先へ続きます。

▲これは六本木トンネルの下の信号からミッドタウン方面を見上げたところ。

ここから新美術館へかけてアートギャラリーが密集しています。

▲写真奥に見える六本木トンネルの下をくぐって青山霊園の方へ続きます。

左に見えるのが赤坂プレスセンターの敷地です。

門標にはしっかり United States Army と書かれています。

▲星条旗通りの南青山側の終点はこの信号。

角に建っている建物は「ハーディー・バラックス」という赤坂プレスセンター内の宿泊施設です。もちろん普通の日本人は利用できません。

この交差点の向かいには有名すぎるB級ラーメン屋「かおたん」、その先は青山霊園です。

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星条旗通り沿いの美術館とギャラリー

この星条旗通り沿いとその先の西麻布には新旧いくつもの美術館とギャラリーが集まっています。

六本木ヒルズ周辺と並ぶ、六本木ではもう一つのアートエリアです。

国立新美術館

まずは言わずと知れた国立新美術館。2007年開館の比較的新しい美術館です。

▲これは六本木側の出入り口。これ以外に環状3号線沿いと乃木坂駅直結の出入り口があります。

茶色の門は隣接する政策研究大学院大学の門です。

政策研究大学院大学

政策研究大学院大学は国立の、市民にも開かれた大学なので門が開いていれば誰でも自由に出入りできます。中にはちょっとしたピクニックができるスペースもありますし、春先には桜スポットになります。さらに奥の駐車場からは六本木ヘリポートに離着陸する米軍のヘリコプターを間近に見ることもできます。

▲政策研究大学院大学と新美術館の間には麻布連隊の兵舎の一部が遺されています。

当時から残る外観は古く見えますが、裏に回ると実は近代的な建物です。

7CHOME オオタファインアーツ

国立新美術館から星条旗通りをちょっと下ったところにギャラリーが多く入るビルが建ちました。

▲The MODULEという黒いビルがそう。

▲1階の新美術館寄りは「オータファインアーツ 7CHOME」というギャラリー。六本木7丁目だから7CHOMEです。

オータファインアーツの本拠は六本木ピラミデで、こちらはビューイングルームという位置付のようです。

日動コンテンポラリーアート

老舗というより洋画を扱う画廊としては日本一の歴史を誇る「日動画廊」の現代アート専門のギャラリーが「日動コンテンポラリーアート」。

▲これも7CHOMEと同じMODULEのビルの1階、西麻布寄りです。

7CHOMEと違ってギャラリーなので内部的にはこちらの方が広い展示室を持っています。

クマ財団ギャラリー

同じMODULEビルにはもう一つギャラリーが入っています。

▲星条旗通りではなくてビルの裏側にあるので見つけづらいのですが「クマ財団ギャラリー」という若手アーティストの発表の場としてのギャラリーです。

ゲームアプリなどで有名なコロプラの創業者が若手アーティストを支援しよう立ち上げた財団です。

このMODULEの裏を抜ける小道は国立新美術館と六本木ヒルズの森美術館を結ぶ近道ですので憶えておいて損はありません。

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西麻布のギャラリー

星条旗通りとも近い西麻布のギャラリーも併せて紹介します。

▲星条旗通りの始点・終点がこの信号。

写真で向こう側が星条旗通りともです。

そのまま交差点を渡り、老舗のカーショップ青山ピットイン(PiT iN)の脇の小道を入ります。

CALM & PUNK

▲外苑西通りのちょっと手前、マンションの1階部分にあるのが「CALM & PUNK GALLERY」。

ここも現代アートのギャラリーです。

SNOW Contemporary

星条旗通りとはちょっと距離がありますが西麻布交差点にも現代アートのギャラリーがあります。

▲西麻布交差点の角の雑居ビルの4階にあるのが「SNOW Contemporary」。

開業して10年ほどの若い現代アートのギャラリーです。

このように国立新美術館から星条旗通り沿いに西麻布交差点まで歩くだけで、こんなに多くのギャリーがあるのです。

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星条旗通り沿いのランドマーク

星条旗通り沿いにはギャラリー以外のランドマークも多く、散策するだけでも楽しいと思います。

▲赤坂プレスセンターに翻る日の丸と星条旗。

▲本当は赤坂プレスセンターの中を見学できたらそれはそれで面白いと思うのですが、さすがにちょっと難しそう。

でもクルマ好きな方は駐車しているクルマのナンバープレートを見てみてください。見たことがないような種類のプレートが付いています。

▲六本木トンネル下の歩道から見上げる六本木ヒルズ森タワー。

ここから眺める森タワーはちょっと劇的でいい感じです。

ここの信号の角にある植え込みやこの歩道は、2022年の大ヒットドラマ「六本木クラス」でヒロイン役の平手友梨奈さん演じる麻宮葵(あさみや・あおい) が平手打ちを食らうシーンに登場しています。

▲これはその信号から六本木トンネルの側道を見たところ。

左右方向が星条旗通りで右が新美術館方面、左が南青山方面です。

この側道にはアーティストたちが壁画を描いていますからそれも見どころです。その先のトンネル出口には新美術館の環状3号線側出入り口、さらにその先は乃木坂の駅です。

またこの側道の上には青山公園 南地区の新たに整備された広場が広がっています。

▲六本木トンネルの南青山側はその青山公園 南地区の出入り口。

ただヘリポートの管理者(つまり在日米軍)との調整が終わっていないのか、当面の間はこちらの出入り口は封鎖ということです。ここから出入りできれば西麻布や六本木からアクセスしやすくなるんですけどねぇ。

▲白金のミート矢澤も西麻布進出です。

白金高輪はミート矢澤のグループによるバスク化が進んでいますが、こうして布石としてまず精肉店が進出し、その後は西麻布でもバスク化を進めるのでしょうか。実は今、星条旗通りで一番気になる動きです。

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