ゴジラ・THE・アート
六本木の六本木ヒルズ52Fの「森アーツセンターギャラリー美術館」ではゴジラ生誕70周年を記念して始まったアートプロジェクト〈GODZILLA THE ART〉の真打ち的展覧会《ゴジラ・THE・アート展》が開催されています。
ゴジラ映画がテーマという訳でもなく、その特撮技術やなどにフォーカスしたものでもなく、世界のポップ・アイコンである ”ゴジラ” とは何か? という問いに現代のアーティストたちが作品を介して回答する、現代アートの展覧会です。
参加しているアーティストは絵画、彫刻、写真、インスタレーションなど様々なジャンルで活躍する国内外のアーティスト28組。

▲会期は2025年4月26日(土)から6月29日(日)までの約2ヶ月間です。
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写真撮影と鑑賞時間について
最近は写真撮影は原則OK、動画も条件付きでOKという展覧会が増えていますが、この展覧会も基本的に写真撮影も動画撮影もOK。ただし動画撮影は30秒以内に制限されています。
フラッシュ使用禁止、三脚や自撮り棒の使用禁止といった点はいつも通りです。
ただし、撮影禁止の作品もかなり多いので注意が必要です。また一見アート作品のように見えないものもあります。
作品に触れるのもNGですが、壁なども含めて作品だったりします。
いろいろ細かい注意点があるので現地でのスタッフのからの説明をよく聞いてそれに従うようにしてください。
鑑賞時間は1時間もあれば十分だと思います。1点だけ上映時間56分の映像作品があるので、それを全編見ようとすれば2時間必要になります。
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ゴジラ・THE・アート展の主な作品
ゴジラ・THE・アート展はおおまかに3部構成。
最初は第1章から第4章まで、展覧会の本編で9組の現代アーティストの作品が展示れています。
展覧会として特に明示はしていませんが、第2部は2023年から2024年にかけて〈GODZILLA THE ART〉展として渋谷パルコで開催されてきた展覧会からの抜粋、そして第3部がゴジラのジオラマです。

▲会場そのものからして ”ゴジラに破壊された東京のビル” という想定で、コンクリートブロックらしきものが散乱したエントランスから会場に足を踏み入れます。

▲最初に目に入るのは真正面にある横尾忠則なんでしょうけど、足元に転がっているLED掲示板も実は作品です。
青柳菜摘の《NNC – きょうの出来事β》です。
これはLED掲示板と映像から成る作品で、会場内あちこちに展示されています。

▲東京ビルドの作品と天井からぶら下がっているのは青柳菜摘の《NNC – きょうの出来事β》。

▲会場入口の正面に展示されているのは横尾忠則の《PARADISE》。
オリジナルは1985年制作ですが、それをスキャンし再出力したのがこれ。そしてこれをランダムに崩壊させ組み直した作品2点とのセットです。
崩壊と再生というゴジラが日本に何をもたらしたかを横尾忠則らしい方法で表現しています。

▲O JUNの《Rays》。
これから破壊されるビル群と平仮名の「ごじら」。分かりやすいコンセプチュアルな作品です。
この付近で展示されている福田美蘭、川田喜久治それと風間サチコの作品は撮影禁止でした。

▲ゴジラ・THE・アート展で最大の発見だったアーティストと作品がこれ。
一見ゴジラ映画で使われたミニチュアセットのように見えますが、東京ビルド(TokyoBuild)ことスウェーデンはストックホルム在住のデザイナーでアーティストのクリストファー・ロビン・ノードストローム(Christopher Robin Nordström)による現代アート作品です。

▲Google Streeet Viewなどで見つけた東京の古い街や建物を偏執狂的なまでの細かさで再現しています。

▲小谷元彦の《the One – 呉爾羅(仮説のモニュメント6)》。なんと木彫作品です。
小谷元彦はゴジラ(呉爾羅)とは何か? に対して、世界の暗黒を象徴する邪悪なものと定義し、このようなゴジラ像を提示してきました。
第四章は佐藤朋子の《オバケ東京のためのインデックス 序章》と青柳菜摘の《NNC−きょうの出来事β》のLED掲示板で終わります。
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《GODZILLA THE ART by PARCO》
続いて2023年から渋谷パルコで開催された「GODZILLA THE ART」からの出品作品。

▲いろいろ作品はあるのですが、話題的にもクオリティ的にも浅野忠信の「Godzilla」は外せません。

▲GODZILLA THE ART Part1〜4までの回の展覧会から、一部の作品がセレクトされ展示室いっぱいを使って展示されています。
東宝映像美術によるジオラマ
展覧会の最後は東宝映像美術によるジオラマです。

▲本展のために制作された特別映像。

▲そして東宝映像美術による廃墟感たっぷりのジオラマ。
間近に近寄っての撮影もできますからポーズを取るなり、映画のようなアングルを追求したりして楽しめます

▲こんな感じで寄りで写真を撮ることができますからいろいろチャレンジしてみてください。
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ミュージアムショップ
展覧会を堪能したら次はミュージアムショップですね。

▲特にTシャツ類が充実しています。
これは展覧会Tシャツで4,950円(税込)。
他にHAZE(エリック・ヘイズ)やCEKAIとのコラボTシャツも何種類かあって、そちらは7,700円(税込)でした。

▲こちらはGODZILLA THE ART展開催記念フィギュアです。
1954年オリジナル、1991年平成ゴジラ、-1.0バージョンがありました。どれも5,500円(税込)でした。

▲公式図録は4月末の時点で制作中。
現在は予約受付中で2025年6月に発送予定。
定価は3,600円(税別)です。
関連企画
ミュージアムカフェのコラボメニュー
森アーツセンターギャラリーや森美術館の展覧会では森タワー52Fのカフェ「THE SUN & THE MOON Cafe」でコラボメニューを提供することがあります。
《ゴジラ・THE・アート展》でも6月29日までの期間限定でコラボメニューが提供されています。
サーモンムースの「Rouge et Noire」、ゴジラバーガーの「瓦礫と咆哮」、フランス菓子の「破壊と再生のメタファー」それとデザートの「初代ゴジラのデザート化」そしてカクテルの「赤でありながら黒」。
価格的には1,430円〜2,980円です。詳しくはカフェのサイトで確認してください。
ゴジラvs六本木ヒルズ
▲六本木ヒルズでは《ゴジラ・THE・アート展》開催記念として「ゴジラVS六本木ヒルズ」というキャンペーンが実施されていて、六本木ヒルズの飲食店舗でゴジラをテーマにしたスペシャルメニューが提供されています。
また対象メニューを注文するとゴジラステッカー1枚がプレゼントされます(なくなり次第終了)。
▲ゴジラVS六本木ヒルズキャンペーンのメニューでおすすめなのが信濃屋で売っている「ゴジラのごつごつ最強パン」。378円(税込)と安いのが魅力。メニューの中では一番安いです。
1日20個限定なので数量限定のゴジラステッカーも余っています。5月中旬を過ぎてもステッカーがもらえます。
最強パンといっても中身は庶民的なメロンパンです。ゴジラ・THE・アート展のお土産に、ちょっと信濃屋に立ち寄ってごつごつ最強パンを買ってみてはどうでしょう。
ゴジラシリーズ特別上映会
そしてゴジラファンにとって一番うれしいのはTOHOシネマズ六本木ヒルズで実施される「ゴジラシリーズ特別上映会」ではないでしょうか。
《ゴジラ・THE・アート展》開催中の5月7日(水)〜6月18日(水)まで、毎週水曜日にゴジラ映画を1本上映するものです。
上映作品は順番に
『ゴジラ(1954年)』、
『モスラ対ゴジラ(1964年)』、
『三大怪獣 地球最大の決戦(1964年)』、
『ゴジラvsビオランテ(1989年)』、
『ゴジラvsメカゴジラ(1993年)』、
『シン・ゴジラ(2016年)』と
『ゴジラ -1.0(2023年)』。
どれも傑作と名高い作品ばかりで、映画館の大きなスクリーンで観られるのは喜ばしい回切り。
しかも一般1,300円、大学生以下はすべて500円という嬉しい価格です。
そして上映開始時刻は19:00から。つまり森アーツセンターギャラリーでの展覧会が終わってからの上映になります。
展覧会を観てから好きな作品をじっくり観ることができるという素敵な企画です。
渋谷アクシュのパブリックアート
渋谷でも《ゴジラ・THE・アート展》の開催記念パブリックアートが登場しています。
▲キングギドラに絡まられるゴジラは大平龍一の作品《GODZILLA VS. KING GHIDORAH》。
渋谷アクシュ(AXSH)のAOスポットに特別展示中。
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チケット情報、アクセス
チケット購入方法
森アーツセンターギャラリーのチケットの入手方法は2つ。
一つはオンラインで購入する方法で、この場合は日時指定予約が可能です。またアソビュー、ローソンチケット、森アーツセンターギャラリーのチケットサイトが選べます。
もう一つは六本木ヒルズ森タワー3階の美術館・展望台チケットで購入する方法です。ただし当日枠に空きがある場合だけです。
森アーツセンターギャラリーへのアクセス
まず六本木ヒルズへのアクセスですが最寄り駅は日比谷線六本木駅。六本木ヒルズ側改札(広尾寄り)から出れば直結です。
大江戸線六本木駅を利用の場合はいったん地上に出て六本木ヒルズに向かいます。
また渋谷駅から都営バスの都01系統で新橋行きに乗り「六本木駅前」で降りればほぼ向かいが六本木ヒルズですし、「RH01六本木ヒルズ行き」なら文字通り六本木ヒルズ直行です。利用しやすいルートを使ってください。
▲六本木ヒルズに着いたら蜘蛛みたいなオブジェ「ママン」がある66プラザに出て大屋根広場を目指します。
映画館や大屋根広場の手前の小さい丸い建物(ミュージアムコーン)が美術館入り口です。週末ならたいてい行列しているか、付近でここだけヒルズのスタッフが立っているのですぐに分かると思います。
▲そしてミュージアムコーンから3Fに上ってブリッジを渡り、チケット・インフォメーションで入館手続きします(紙チケットの場合)。
予約してある場合はゲートでQRコードをかざしてそのまま入館し直通エレベーターでまず52Fへ上がります。エレベーターホールから案内に従ってフロアに出れば目の前が森アーツセンターギャラリーです。
すぐに入場しても良いのですがバッグや荷物を作品にぶつけたりしないよう、余分な荷物はまずロッカーに入れてから。ロッカーは52Fの同じフロアに設置されています。100円を入れて利用し、取り出す際に100円が返却されるタイプです。
2025年6月29日までの会期です。ずいぶん先のように思えますが、閉幕が近づけばどんどん混み合うのがこうした展覧会です。
少しでも空いている早い時期に訪問してゴジラ・THE・アート展の現代アートをゆっくり鑑賞してみてください。
ゴジラ・THE・アート展 基本情報
名称: ゴジラ生誕70周年記念 ゴジラ・THE・アート展 |
会場: 森アーツセンターギャラリー |
会期: 2025年4月26日(土) – 6月29日(日) |
休館日: 会期中無休 |
開館時間: 10:00 – 19:00 (金土曜日は20時まで開館、4/26〜5/6も20時まで開館) |
入館料: 平日 一般 2,200円、高中 1,500円、4歳〜小学生 500円 (5/7〜5/30は17時以降入場の「ゴジかラ割」あり 土・日・休日 一般 2,500円、高中 1,600円、4歳〜小学生 600円 |
予約: 日時指定予約 (1時間前まで予約可能) |
撮影: 写真撮影可能、動画撮影可能(30秒まで)。撮影禁止作品にはマークあり。 |
森アーツセンターギャラリー 基本情報
名称: 森アーツセンターギャラリー |
住所: 港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階 |
最寄駅: 東京メトロ 六本木駅1C出口直結 徒歩3分、都営地下鉄大江戸線 六本木駅3出口 徒歩6分。 都営地下鉄 大江戸線 麻布十番駅7出口 徒歩 9分、東京メトロ 南北線 麻布十番駅4出口 徒歩12分。 |