六本木ヒルズと隣接する西麻布3丁目再開発、2028年度竣工予定。沖田総司やアントニオ猪木ゆかりのあそこははどう変わる!?

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西麻布三丁目再開発

六本木ヒルズと隣接する西麻布3丁目一帯の再開発計画が正式に認可され2028年度の竣工予定を目指し、既存建物の解体工事などが始まっています。

昔からの飲食店や人気店が閉店したり移転したりしていたので着工間近なのだろうと思っていたら、デベロッパーの野村不動産とケン・コーポレーションからリリース(PDF)が出ていました。

▲土地に不慣れな方に説明すると、六本木ヒルズとテレビ朝日通りを挟んで隣接し、一方は東京のメインストリート、六本木通りに面する西麻布3丁目の三角地を再開発して近代的な街並みにしようというものです。

写真で分かるように六本木ヒルズはすぐ目の前、でもこの辺りは現状の耐震基準にも満たない古い建物があったりテレビ朝日通りは狭かったり、さらに目の前のヒルズに行くにもグルっと回り道をしないといけないのです

そうした問題を解決しようというのがこの西麻布3丁目の再開発プロジェクトです。

▲これは野村不動産のホームページで公開されている再開発の概要です。

▲六本木ヒルズ森タワーから見下ろした再開発エリア(赤線内。あまり正確ではありません)です。

中央部の道路は首都高3号渋谷線で、その下には六本木通りが走っています。写真で上の方が渋谷になります。

今は雑居ビルや古いマンションが建ち並ぶ一帯に高さ200mの超高層ビルを建て、そこをマンションとホテルとして利用し、低層階は商業施設や広場とす計画のようです。またけやき坂との交差点あたりには広場ができるようで、緑の少ないこのエリアもだいぶ様変わりしそうです。

そして、気になるのは櫻田神社などはどうなるの? テレビ朝日通り沿い、六本木通り沿いの店舗はどうなるの? ですよね。

見てきました。そして私たちの行動エリアの中心でもあるので、今後何か動きがあればこの記事に追記していきます。

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再開発エリアの今

再開発計画の認可は2023年2月ですが、再開発エリアの建物の解体工事は既に始まっていました。

▲テレビ朝日通り沿いのガラス張りのビルと隣の駐車場があったビルは解体工事が始まっています。

写真で手前のビルにはペルシャ料理の「アラジン(Aladdin)」が入っていましたが、随分前に広尾に移転しています。

またクルマの場合、テレ朝通りからは六本木通りや環状3号へ抜けられるのですが、この最後の一方通行部分とかも改良されるのでしょうか、気になります。

計画にはテレ朝通りの拡幅計画も含まれているので、道幅は広くなるでしょうけどテレ朝通りの交通量的には片側1車線で十分、道幅に余裕を持たせてという拡幅になるのではないでしょうか。

▲日本一美味しいハンバーガーとも言われている「アルデバラン」も2022年秋に麻布十番へ移転しています。

再開発が完了する2028年にはこの奥に超高層ビルが建ち、拡幅されたテレ朝通り沿いには緑の植樹が植えられているはずです。

▲再開発されるエリアに今建っているビルは敷地の関係で不思議な形状のものも多いです。

古い建物好きな方は解体工事が本格化する前に足を運んでおいた方がいいですよ

▲計画書によると六本木通りから櫻田神社のところまでのエリアが再開発されるようになっています。

六本木ヒルズの森タワーとグランドハイアット、その向かいには西麻布の超高層マンションとホテル、そして足元にはテレ朝通りとけやき坂という光景になるのですね

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金谷ホテル マンション

では西麻布3丁目の再開発で無くなってしまう建物を紹介します。

▲1971年竣工という「金谷ホテルマンション」。

2022年に惜しくも亡くなられたアントニオ猪木さんが倍賞美津子さんとの新婚時代を過ごしたマンションとして有名です。

新日本プロレスを中継していたテレビ朝日(当時はNETテレビ)とも近いのは偶然ではないでしょう。

六本木通り〜外苑西通り〜目黒通りとクルマを走らせれば新日本プロレスの野毛道場まで30分くらいです。お得意様も近く自社拠点への通勤も便利という意味で経営者としての猪木さんにとって便利な場所だったのでしょう。

▲解体工事の準備も終わっているようです。

竣工が1971年ですから半世紀以上前に建てられたマンションです。でもそれにしてもちょっと装飾過多な感じがするのは、このマンションが日光の老舗ホテルというか今は ”クラシックホテル” と呼ばれる「日光金谷ホテル」がオーナーだからです。

「金谷ホテルマンション」というのは ”ホテルレベルのサービスを提供するマンション” と誤解されることがあるのですが、正しくは ”金谷ホテルがオーナーのマンション” なのです。

▲これは金谷ホテルマンションの裏側です。

左の柵が立っているのは「中国飯店 小天地」の跡地。この路地の左右に見えるエリア全体が再開発される予定です

▲六本木駅から徒歩5分、10階建て、築50年。以前調べた時は45平米くらいの1LDKで月14万から。さすが六本木の大通り沿いという賃料でした。

▲建物横の不思議なトマソン的なもの。

元々は窓が開いていたのを防犯上の理由か何かで塞いだものじゃないでしょうか。長い年月の間にいろいろ変化や工夫がされるものなんですね。

さて、金谷ホテルマンションの本家とも言える日光金谷ホテルの外観はこちら↓


白い外観や装飾は六本木の金谷ホテルマンションそっくりですよね、というかこちらが本家で六本木の方がインスパイアです。

日本でも有数のクラシックホテル、日光金谷ホテルの宿泊予約は上の画像かこちらのリンクから。

▲アントニオ猪木が亡くなり、猪木と倍賞美津子が新婚時代を過ごしたマンションも解体されようとしていて一つの時代の終わりを感じます。

上の写真はそれとは対照的な赤坂リキマンション。アントニオ猪木の師匠にあたる力道山が建てた高級マンションです。(完成は力道山の死後なので本人は竣工後のマンションを見ていません)

力道山が命を落として60年経ちますがこちらのリキマンションは今も現役のビンテージマンションです。

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櫻田神社や長幸寺

再開発エリアには神社、寺院が3つもあってそれらがどうなるかも気になるところです。

特に櫻田神社は麻布七福神だし沖田総司も縁があるし大丈夫かな。

▲まず一番六本木通り側の「長幸寺(ちょうこうじ)」ですが、なんと本堂ががらんどうになっていました。

お寺の本堂ってこうなっているんですね、初めて見る光景です。

長幸寺の本堂はいったん取り壊されて別の場所で建て替えられるんじゃないでしょうか。

中華茶房8 の奥には「妙善寺」。

こちらは今のところ特に変わりはありませんが、再開発の図面を見ると本堂はちょっと場所をずらすみたいですね

▲新選組の沖田総司がお宮参りをしたという櫻田神社が再開発エリアの南端にあたります。

でもここはもしかしたらほとんど変わらないかもしれないですね。

隣の黒澤明監督ゆかりの蕎麦屋「欅くろさわ」は2022年末で閉店しました。

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移転、閉店した店舗

再開発で移転、閉店した店舗をいくつか紹介します。

▲いつも混んでいた「KNOCK」の六本木本店は六本木ヒルズ内に移転しています。

森ビルがKNOCKを誘致したのでここの再開発も森ビル主導かと思っていたのですが、実際は野村不動産とケン・コーポレーションでした。

▲再開発エリアの北の端、六本木通りとテレ朝通りの角のショップも閉店しています。

直前までは自転車ショップ、その前は上島珈琲が入っていた場所です。

▲この角から見る景色も変わってしまうのでしょう。

新しい超高層ビルのメインの出入口はやはりこちら側になるのでしょうか。それも気になりますね。ここに出入り口が出来ると、夕方は西麻布の交差点から今より酷い渋滞が続くんじゃないかなぁとか心配になります。

▲金谷ホテルマンションの地下は昔から店舗がありましたけど、最後のテナントは西麻布スーパー・デラックスというクラブでした。

パンデミック前に閉店しているのですが、その理由はビル老朽化のため賃貸契約の更新不可というもの。その頃から徐々にテナントの整理を始めていたようです。

▲本木雅弘(もっくん)が也哉子さんと初めてのデートをした関西割烹、TEMPURA川奈も閉店しました。

自宅が近い(西麻布)樹木希林さんが、デートならここへ行ったら? と紹介したのだそうです。

▲再開発エリアの六本木通り沿いの西端、つまり西麻布側の終わりはここ。中国飯店 小天地の跡地です。

これより西麻布側にあるセブンイレブンやエジプト料理のネフェルティティは再開発地区から外れて残るみたいです。

たしかに1980年頃のままずっと残ったちょっと古い街でしたが、六本木ヒルズと隣接しているだけに逆にほっとする面もあって、これからどう変わっていくのか期待もあるけど寂しい気もします。

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ケン・コーポレーション

西麻布の再開発は野村不動産とケン・コーポレーションが組むのですが、意外とケン・コーポレーション(KEN)という不動産会社が知られていなくて、それ何?という反応があったりしました。

▲港区など都心部で住まいを探そうとしたら、分譲、賃貸問わず目にするのがKEN(ケン)。高級賃貸や外国人向けの物件を得意とする不動産会社です。

ちょっと高級そうなマンションや芸能人や著名人が住んでいるマンションを見るとKENが取り扱っていることが多いですし、また外国人向けの高級賃貸となると独壇場な感じです。

そのケン・コーポレーションの本社は六本木通り沿いの「EXシアター」の隣。六本木通りを挟んだ向かいが西麻布3丁目の再開発エリアです。要するに再開発エリアはケン(KEN)のシマな訳で、野村不動産も声をかけない訳には行かなかったのでしょう。

もっとも再開発後の高級マンションも分譲にしろ賃貸にしろKENを窓口にすれば、富裕層や外国人への営業面で相当期待できますから、まさにWin-Winな組み合わせです

西麻布再開発 基本情報

名称 西麻布三丁目北東地区第一種市街地再開発事業
地区 港区西麻布3丁目、港区六本木6丁目
面積 約1.6ha
建築物 超高層棟 : 約200m/地上54階
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1 comments

  1. 日光金谷ではなく、鬼怒川金谷では?

     

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