10月25日は世界パスタデー。日本風から本格派まで、手頃なパスタを味わってみよう

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毎年10月25日は「世界パスタデー」です。

これは誰でも勝手に登録できる類の記念日とは違い、世界パスタ会議というちゃんとした機関が制定したものです。そして1998年以来世界のパスタ業者やパスタ関連協会が「世界パスタデー」を祝っているのだそうです。

2023年は25回目の「世界パスタデー」にあたる記念すべき年。

そこで10月25日には都心の本格パスタから日本風にアレンジされたパスタ(スパゲティ)、変わり種のパスタなど試してみてはどうでしょう。

日本の多くの洋食店ではメニューにパスタがラインナップされていますが、今回紹介するのは手頃な価格でカジュアルに楽しめるパスタが名物なお店ばかり。

2023年の10月25日は平日の水曜日なのでランチにパスタをどうぞ。

本場のパスタ


 ENZOパステリア (西麻布)

西麻布でパスタだイタリアンだというと本格的な高級店ばかりという印象がありがちですが、「ENZOパステリア」は肩肘張らずに利用できるカジュアルなイタリアンです。

リュック・ベッソンの映画「グラン・ブルー」をモチーフにしたメニューや店舗つくりが特色です。主人公の一人、ジャン・レノが演じたエンゾ・モリナーリから店名がとられています。

このエンゾはいつも自信満々で偉そうにしているのですがママが作ったパスタ以外は食べられません。いや、食べられるんですけど食べるとママに叱られるのです。

▲そのエンゾを店名にしているので、それっぽい海の幸を活かしたパスタやピザが多いのが特長です。

▲グラン・ブルーを意識して外装も店内も南イタリアを感じさせるもの。

平日のランチタイムは混み合います。また週末も営業しています。

営業時間 : 11:30 〜 24:00 (平日)

定休日 : なし

住所 : 港区西麻布 2-25-12

アクセス : 六本木駅、乃木坂駅。


アル・カフェ(キャンティ) (飯倉片町)

▲飯倉片町のあまりに有名な老舗イタリアンの「キャンティ」。60年代に世界を見てきた超高感度のクリエイターからユーミン、YMOまで、さらに世界中の著名人が訪れる日本を代表するイタリアンレストランです。東京が世界的な都市になろうとする時代のカルチャーの、その一部を確実に担い育んできたのがキャンティです。

60年前、日本ではバジルが入手できなかった時代に、工夫してバジリコのパスタを始めたことで知られています。

地下は本当に高級イタリアンレストランですが1階のカフェ、「アル・カフェ」では日替わりパスタが手頃な価格でいただけます。

▲飯倉片町の交差点近くでどの駅からも遠いのですが、若い頃のユーミンはここから四谷駅まで外苑東通りを歩き、始発に乗って家に帰ったそうです。朝帰りしてたんですね。

11月にはすぐ近くに麻布台ヒルズが開業し、また脚光を浴びるのではないでしょうか。

なおレストランの方は「スマート・カジュアル」というドレスコードがありますけど、アル・カフェの方はそれほど厳格ではないみたいです。

営業時間 : 11:30 〜 23:00

定休日 : なし

住所 : 港区麻布台 3-1-8

アクセス : 六本木駅


リナストアズ (表参道)

表参道の「LINA STORES(リナストアズ)」はパンデミック中の2021年にオープンしましたが、今やすっかり表参道の人気店として定着しています。

パスタが美味しいことは言うまでもありませんが、ロンドンはソーホーにあるLINA STORESと同じピスタチオグリーンで外観から内装そして食器なども統一されたオシャレ度高めなのも人気の秘密なのでしょう。

▲こだわりの生パスタ。実際に店内でパスタを作っています。

写真のは「フレッシュトリュフとパルメジャーノ タリオリーニ」」。ロンドンの本店で人気No.1のメニューなのだそうです。リナストアズのパスタはそれぞれ最適な麺がチョイスされているので行く度に違った味を堪能できます。

イタリアはのジェノバ出身のリナ(Lina)さんがロンドンで開業したのが1944年。彼女がもたらした本場の正統派のイタリアンパスタを70年以上守り続け、ロンドン経由で日本にやって来たというのが面白いです。

▲店内を見渡すとピスタチオグリーンがこれでもかと使われています。

店内の壁、シート、もちろんLINA STORESのロゴもピスタチオグリーン。

▲店舗の外観もピスタチオグリーン。

右にDELICATESSENとあるように、ロンドンと違い日本のリナストアズはデリカテッセンも併設です。パスタキットも売っているので、自宅でリナストアズのパスタを作ってみるのも良いですね。2人分の食材入りで店舗で食べるより安いです。

表参道の駅からも近く週末は予約必須です。ただ客席も多く平日ならランチタイムでもさほど待たずに入店できると思います。ちなみにリナストアズの向かいは行列が絶えないアマムダコタンです。

営業時間 : 11:00 〜 23:00

定休日 : なし

住所 : 港区北青山3-10-5

アクセス : 表参道駅


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日本のスパゲティ

続いて本場感はありつつも日本で独自に発展したパスタ、変わり種パスタ部門です。

カプリチョーザ渋谷本店 (渋谷)

ショッピングモールなどでもお馴染みの安くお腹いっぱいになれるイタリアン「カプリチョーザ」。

今でこそ手軽にカジュアルに利用できるイタリアンの代表みたいなイメージですが、80年代の最初の ”イタ飯” ブームの際には昔ながらのナポリタンやミートソースに代表されるスパゲティを駆逐してしまった本格イタリアンでした。

日本全国津々浦々にあるカプリチョーザは実はフランチャイズ、本来のカプリチョーザの直営店は6店しかありません。

そのカプリチョーザの1号店でもあり旗艦店でもあり、そして今も本店なのが渋谷の金王八幡宮にも近い「カプリチョーザ渋谷本店」です。

▲創業者は1960年代にイタリアにわたりイタリア料理を修行し、1978年にカプリチョーザをオープンしています。

それから45年間、ずっと人気No.1だったという「トマトとニンニクのスパゲティ」

こういうアルデンテのパスタを広めたのもカプリチョーザ。

そして80年代、90年代に育った世代だとカプリチョーザが初めてのイタリアンという方も多いのではないでしょうか。

▲今の渋谷本店の店舗は地下1階。

意外と広々とした店内は80年代のイタ飯屋という雰囲気。

▲店頭の看板に注目です。

「華婦里蝶座」と書いてカプリチョーザと読みます。70年代ぽい表記の仕方ですね。

いろいろシステマティックな運用がされているフランチャイズ店と違い、本店はその雰囲気やスタッフなど、どことなくオリジナルな感じがして、日本のパスタの歴史の一部にいるかのようです。

でも平日のランチタイムは近隣のビジネスパーソンでかなり混みます。少し時間をずらして訪問するのが良いでしょう。そして、2023年10月25日は水曜日なので定休日です!

営業時間 : 11:00 〜 15:00、17:00 〜 22:00

定休日 : 水曜日

住所 : 渋谷区東 1-3-1

アクセス : 渋谷駅、表参道駅


アンクルトム (恵比寿)

イタリアンの本格的な ”パスタ” ではなくて日本でアレンジされた ”スパゲッティ”が食べられる恵比寿の老舗スパゲッティ専門店「アンクルトム」。

日本風のスパゲティ発祥は「壁の穴」らしいのですが、ここアンクルトムのその流れを汲んでいるようです。

▲スパゲティのメニューは71種類! (取材時)

専門店とは思えない、いや専門店だからこその分厚いメニューがあり、トマトソース系、ミートソース、たらこ系など豊富なジャンルごとに分けられたメニューが並びます。

写真のこれはジャンルで言えばアラビアータ。詳細メニューは「ツナと唐辛子のトマトソース」です。

洋食屋さんで食べる日本風のアラビアータそのものですね。というか、日本で普及してるスパゲティのオリジナルのレシピは壁の穴ですから、他の洋食屋さんのスパゲティがアンクルトムのスパゲティに似ているというのが正しいのだと思います。

▲店内はこんな感じのテーブル席。

開店前も営業中もほぼ常に行列ができているので、開店時に入れた幸運なお客さん以外は必ず並ぶことになります。

壁に「WAR IS OVER(if you want it)」というジョンとヨーコの有名なポスター(メッセージ)が見えます。オーナーがジョン・レノンのファンなので、店内にはジョンのリトグラフがいっぱい飾られています。

そして想像が付くと思いますが店内のBGMはビートルズのみです。

▲恵比寿駅からも近いアンクルトム。とにかくいつも行列なので訪問時は並ぶ覚悟をしていくのが良いと思います。

誰でも一度は食べたことがある日本風のスパゲッティを71種類の豊富なメニューに目移りしながら選び、がっつり食べたいときのアンクルトムはまさに正義です。

営業時間 : ランチ 11:30 – 14:30、ディナー 18:00 – 20:50  (月曜〜金曜)
ランチ 11:45 – 14:50  (土曜)

定休日 : 日曜・祝日

住所 : 渋谷区恵比寿 1-14-7

アクセス : 恵比寿駅


麻布 笄軒 (西麻布)

西麻布の隠れ家的洋食店の「麻布笄軒(こうがいけん)」。もともとハンバーグとかオムライスといった普通の洋食に西麻布風味をまぶした洋食店だったのですが、裏メニューだった「オムリターノ」が大ヒットして日本中誰もがその名を知っている有名店にブレイクしました。

有名になったわりに店舗はさほど混んでいなくて以前のような街の洋食屋さんのも嬉しいです。

▲これが笄軒の本物の「オムリターノ」。コンビニでも販売されたりしている笄軒の名物です。

懐かしい感じの大盛りナポリタンの上に、もともと名物だったふわとろのオムレツが乗っています。

一つのメニューでオムレツとナポリタンという日本の代表的洋食の両方が味わえるのも魅力です。

絶対に ”パスタ” ではなく ”スパゲティ” と呼びたいタイプです。

▲笄軒自体は洋食屋さんですが以前はイタリアンレストランがあった場所なので店舗は内装も含めてイタリアンです。

イタリアンな雰囲気だけで料理は洋食、しかもイタリアには絶対にないようなナポリタンとオムレツが合体したオムリターノが名物というのも面白いです。

西麻布は遠いという人には麻布笄軒 中目黒店も良いかもしれません。西麻布の本店でも裏メニューの「オムリターラコ」が食べられますよ。

営業時間 : 11:30 〜 15:00、17:30 〜 22:00

定休日 : 不定

住所 : 港区西麻布 4-6-5

アクセス : 広尾駅、六本木駅


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