7月19日に開花したアオノリュウゼツラン
100年に一度だけ開花してその後枯れてしまうという「アオノリュウゼツラン(青の竜舌蘭)」という植物がいま、浜離宮恩賜庭園で10年ぶりに開花しました。
当初の開花予想は2022年7月下旬でしたがので、ほぼ予想通りの開花。いったん開花すると1ヶ月くらい咲き続け、その後は生命力を振り絞ったかのように枯れてしまうそうです。
この浜離宮のアオノリュウゼツランの様子、浜離宮のどこに行けばこの植物が見られるのか、レポートします。
実は ”100年に一度” というのはちょっと大袈裟な表現のようです。英語で「Century Planet(世紀の植物)」と別名を持つので100年に一度しか開花しないように誤解されていたみたいで、実際には ”10年から数十年に一度だけ開花する” というのが正しい表現のようです。竹の場合は60〜120年に一度開花するようですから、竹の開花を見るよりはチャンスがあるのですね。
また浜離宮では10年前、2012年にも開花しているので、今年2022年は10年ぶりの開花ということになります。でも次の開花が10年後なのか、それとももっと先なのかはまったく分からないので、いま咲いているアオノリュウゼツランを見ておくのにこしたことはありません。
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アオノリュウゼツランとは
「アオノリュウゼツラン」という名前は聞き慣れないものですね。漢字で書くと「青の竜舌蘭」。観葉植物としても栽培されているようです。
▲浜離宮のアオノリュウゼツランのところには簡単な説明プレートがありました。
メキシコ原産でメキシコからアメリカ南西部にかけて自生しているそうです。
地面に生えているところはまるでサボテンのようです。
▲開花の時はそこから1本の大きな茎が伸びていき、この茎に花が咲きます。
上の写真は開花直前、蕾の状態だった頃のアオノリュウゼツランです。
▲今のアオノリュウゼツラン。茎の高さは8mくらいでしょうか。
茎の下からかなり上を見上げる形になるので、開花した花の様子をしっかり観察するには単眼鏡やズーム機能付きのカメラがあった方が良さそうです。
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開花したアオノリュウゼツラン
7月19日に開花していますが、桜みたいに全部一斉に花を咲かせるのではなく、少しづつ増えていくようです。
▲これは最初の開花から10日ほど経ったアオノリュウゼツラン。以前よりさらに茎が伸びています。
さらに茎の上の方には新しい蕾も出てきているので、これから次々開花していくのでしょう。
▲大きなものは直径30cmくらい。小さいものは15cmくらい。
茎の上の方では蕾が準備中ですから、最終的には茎がしなるほど咲く誇るのではないでしょうか。楽しみですね。
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アオノリュウゼツランの場所
今はまだ花も咲いていなく単なる大きなサボテンですから浜離宮を散策する人もあまり気にしていません。
でも開花したら絶対見物客が押しかけてくると思います。おそらく8月いっぱいは花が咲いているいるので夏休みのちょうど良いレクリエーションですし。
そのアオノリュウゼツランの場所を案内します。簡単に言うと「お花畑(菜の花畑)」と「内堀広場」の境界の辺りです。
▲大手門から入場したら、この「三百年の松」の前を抜けてお花畑の方へ。
ただ入場口から真っ直ぐ「三百年の松」まで抜けられない場合があるので、その場合は「延遼館跡」の脇を抜けて行きます。
歩いている人が唐傘の日傘を差していますね。浜離宮の砂利道は日差しの照り返しが強烈なので日傘を持参するのも良いですし、無料で貸し出している唐傘の日傘を利用するのも良いでしょう。
▲内堀にかかる橋を渡ってお花畑へ。
▲お花畑の真ん中の道を行くか、芝生の内堀広場を行くか、とにかくお花畑の奥の方へ。
この辺りから遠くにアオノリュウゼツランが見えてきます。
この辺りで ”実はかなりデカくない?” と感じると思います。
▲10年間ひたすら栄養を溜め込み、これから開花し、そして子孫を残して枯れていくのですね。
開花すればまたニュースなどで話題になると思います。炎天下の浜離宮の日陰のないエリアを歩くので、暑さ対策、熱中症対策はしっかり行って見物に行ってください。
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浜離宮恩賜庭園
浜離宮は以前にも記事で紹介しています。入口は2つあって、新橋や築地市場から近い「大手門口」と汐留や浜松町から近い「中の御門口」です。
▲こちらが「大手門口」にある大手門橋。
▲大手門橋を渡ると大手門です。
なお、今は入園予約は不要です。また入園料の支払い現金以外に電子マネーなどにも対応しています。
こちらからアオノリュウゼツランまではちょっと距離があります。
唐傘というのが粋ですね。
浜離宮の庭園内
せっかく入園料を払ったのですからアオノリュウゼツランの見学だけでなく浜離宮恩賜庭園内も散策しておきたいですね。
▲庭園内奥の「潮入の池」や「鴨場」の辺りは緑も多くて中々快適です。
暑い日はなるべく木立の日陰などを選んで散策したいものです
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浜離宮の場所とアクセス
自動車用の駐車場は車椅子・障害者の方専用で用意されています。一般の方向けの駐輪場も用意されています。
それ以外は基本的に公共交通機関を使うことになります。
一番わかり易いのは大江戸線の築地市場駅からですが、夏は暑くて大変なので避けたいですね。
それより汐留や新橋の駅からカレッタ汐留を抜けて汐崎橋の交差点を渡って大手門橋まで行くのがたぶん王道でしょう。地下を通るので地上を歩くよりは楽だと思います。なんだかんだで駅から10分弱です。
汐留の駅で降りてヴィラフォンテーヌの前を浜松町方面へ歩き最初の信号を左に曲がり、高速の下の湾岸通りを渡れば中の御門口はすぐです。駅から徒歩5分。大手門口へ回るより近いですし、日陰が多いのでそれほど暑さも気になりません。
もうじき見られなくなる中銀カプセルタワービル
せっかく浜離宮まで行ったらもう1ヶ所、今しか見られないものを見学しておきたいです。
▲日本が誇る世界的な建築家、黒川紀章の代表作「中銀(なかぎん)カプセルタワービル」。
惜しまれながら解体されることになったこのビルが今解体工事中です。
2棟建っていた片方はほぼ取り壊され、今は残りの1棟の解体が進んでいます。
▲大手門口を出て信号を渡り、そのまま高速道路に沿って高架下を歩くと中銀カプセルタワービルです。
でも真下を歩いても面白くないので、高速の反対側に渡って見学するのが良いと思います。
ちなみにこの高速の下の地下駐車場に「中国料理 帝里加」という中華料理屋があります。米津玄師のMVにも出てくる有名店なのでお腹が空いたらそちらもどうぞ。
浜離宮 基本情報
名称 | 浜離宮恩賜庭園 |
住所 | 中央区浜離宮恩賜庭園 |
最寄駅 | 汐留駅、築地市場駅、新橋駅 |
休園日 | 年末年始 |
時間 | 9:00 − 17:00 |
入園料 | 一般 300円、65歳以上 150円、小学生以下無料、都内在住・在学の中学生も無料 |
予約 | 予約不要 |