解体中の中銀カプセルタワービルを見たら、昭和エモい新橋で米津玄師のあの中華かポンヌフでレトロな昼食を

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昭和エモい新橋

港区の東の外れにある新橋が昭和エモいと最近とみに評判です。もともと行き交う人も含めて昭和な雰囲気濃厚な街ですが、今はもうそれが逆に新鮮と捉えられるようになっているのですね。

▲解体作業が話題の「中銀(なかぎん)カプセルタワービル」。これはレトロというよりレトロフューチャーな感覚かもしれないですね。

2022年いっぱいをかけて解体するので、その様子を見るのと一緒に新橋の昭和エモい場所を巡るのも面白いのではないでしょうか。

新橋の隣の汐留は逆に古いものが全然なくて最先端都市を垣間見せる場所ですから、新橋とそのギャップを楽しむこともできますね。

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解体中の中銀カプセルタワービル

さてその「中銀カプセルタワービル」ですが、これは六本木の「国立新美術館」などの設計や晩年は都知事選出馬などで話題を振りまいた日本を代表する建築家だった黒川紀章の代表作です。

1972年竣工ですから、それから50年経った今年2022年に老朽化のため解体されることになりました。直前まで実際に住んでいる人もいたし、保存のための活動も行われていたのですが諸々の事情で解体が決定し、今はその作業中です

▲少し前のまだ居住する人がいた頃の中銀カプセルタワービル。

丸い窓の付いた四角いの ”カプセル” で、このビルの一部屋にあたります

当初の計画ではカプセルが古くなったりしたらヒョイと引っこ抜いて交換する予定だったのですが、実際に交換されることはありませんでした。

▲首都高を挟んで反対側から見た中銀カプセルタワービル。

これは2022年のゴールデンウィーク直前ですね。

左側は半分近くまで仮囲いで覆われ中が見えなくなっています。

▲5月の中旬には左側のビルは完全に覆われ屋上に乗っていた塔屋も取り壊されていました。

右側のビルも下半分まで仮囲いに覆われています。

ビル全体が覆われて解体作業の様子が見られるなくなるのももうすぐかな。▲ちなみに2021年の見学会の時に撮影した実際のカプセル(部屋)の様子です。

カプセルタワービルという名前から、カプセルホテルみたいなのを想像する人もいるみたいですが、普通にちょっと狭いワンルームマンションです。

その代わり、その交換可能というコンセプトや1972年時点での未来感が詰まっているところが貴重なのですね。

ビルそのものは2022年で解体ですが、カプセルのいくつかは世界中の美術館などで保管されることになっているので、今後も世界のあちこちでこのカプセルを見学することができるはずです。

▲銀座郵便局前から見える中銀カプセルタワービル。

さて、中銀カプセルタワービルを見たら、地下道の入口から地下へ下りて中華料理を食べてみましょう。

中銀カプセルタワービル 基本情報

ビル名 中銀カプセルタワービル
住所 中央区銀座 8-16-10
設計者 黒川紀章
竣工 1972年(昭和47年)
解体完了予定 2022年末

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中華料理の「帝里加」

中銀カプセルタワービル前には首都高汐留駐車場(汐留パーキング)への入口がいくつかあります。

この地下の汐留パーキングには地下駐車場内の中華料理店として有名な「帝里加(でりか)」があるのです。

▲定食のノボリやメニューの見本が置いてあるのですが店舗は見当たりません。当然ですね、店舗は地下にあるんですから。

▲680円の日替ランチのメニューが置いてあります。でも、「A定食」と「Bセット」と「E定食」だそうです。定食とセットの違いは? CとDはどこへ行った? なんか不思議です

「帝里加」と書いて「でりか」と読ませるのですね。

▲地下の駐車場へ続く階段。この階段は4つある出入り口のうち、一番汐留側(浜離宮のある方)のものです。

”駐車場お客様専用入口” と書かれていますが、そのお客様には帝里加のお客さんも含まれているので気にせず下りてみます。

▲4番入口から地下へ下りるとすぐ目の前が帝里加です。

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米津玄師の「Flamingo」と帝里加

地元のビジネスパーソンからは早い早い安い旨いで知られる「帝里加」ですが、あの米津玄師の「Flamingo」のMVに登場する中華料理店として全国的に有名です。

▲入口の赤い提灯、「帝里加」という店名。一度見たら忘れられないビジュアルです。

▲米津玄師の「Flamingo」のMV。SONYのCMにも使われていました。

▲帝里加の店内の様子です。

米津玄師が座っていたのは左端に背中だけ見えている人のところ。ホールの女性スタッフがライスをよそっている大きなジャーの左側です。

▲お店の券売機の前を通り駐車場へ出たところ。

米津玄師のファンの人は一度は訪問してMVの世界を堪能してはどうでしょうか。

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帝里加で昼食

帝里加のランチタイムは11時から15時まで。

新橋というドメスティックな会社が多い土地柄、12時台は入店待ちの行列ができます。でもその時間帯を外せばそれほど混むことはありません

▲これは冷やし中華。

普通の日本の冷やし中華なんですが、豚肉、鶏肉そしてエビ。全部乗ってます。

でも800円。しかもお腹いっぱいになる量です

▲これは「マーボー豆腐とラーメンセット」。

要するにラーメンライスと麻婆豆腐なんですけど、普通だと小ラーメンになったり、麻婆豆腐もお皿が小さかったりするものですが、帝里加のセットはどっちもフルサイズでした。

これで850円。

汐留パーキングは住所的には銀座と東新橋に別れているのですが、帝里加のある場所は銀座。つまり銀座で850円で食べる料理がこれです。いかに安いか分かりますね。

▲マーボー豆腐は日本人に合わせて辛さ控えめでした。

店内のスタッフは厨房とホールのお二人とも中国の方のようです。あ、お店はその2人で回しています。なのでランチタイムは戦場みたいになります。

▲ラーメンはモヤシがアクセントですね。

薄めの醤油味でなんとなく懐かしい感じがします。

冷やし中華など単品メニューや定食はランチとしては十分な量です。男性で普通、女性だとちょっと多いと感じるかもしれません。

でもマーボー豆腐とラーメンセットで分かるように、セットものは一般的な女性にはちょっと無理です。男性でも元気のある人でないと辛いかも。だって2人前を食べるのと同じですから。

でも日本人が思い浮かべる街の「中華料理」がこの値段でこれだけの量で食べられるのは凄いです。

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帝里加のランチタイム

そんな帝里加のランチタイムはどんな様子かというと・・・

▲平日のランチタイム。

並んでいるのは1回転目のお客さんたち。券売機で食券を買うのでどうしても行列になってしまいますが、12時前なら店内に入ればたぶん座れます。

なにせ客席が50席近くありますから。

▲平日11台の後半でもまだ空席もあって普通座れます。

ホールの人と厨房のやり取りは熱を帯びてきていますが。

12時30分くらいがたぶんピークで満席近くになります。

▲そんな混雑も13時を過ぎればぐっと緩和されます。

14時過ぎはもう閑散としているので、遅めのランチの人は14時ころ(L.O.は14:40ですが柔軟に対処してもらえます)が良いかも。

また米津玄師のあのMVを追体験したい人も平日の14時ころ以降が良いと思います

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帝里加のメニュー

食券制です。

問題は店頭に置かれたメニューボードに書かれていないメニューが大量にあることでしょう。

▲店頭の食券機。ボタンは60個以上並んでいます。

でも1つの食券で、例えばワンタンとラーメンを兼ねているものがあるのですね。

▲外のメニューはこれだけ。実際はもっと種類とバリエーションがあるのです。

これを見てメニューを決めて食券を買っても、店内の各席に置かれたメニューにはもっとたくさん載っているので悔しい思いをするかも。

訪問前にはまずこれから紹介するメニューを見て何を食べるか決めておくのが良いかも。

▲定食メニューのその1。

大盛りは100円、ライスのおかわりも100円です。

▲定食は高くても850円。1000円でお釣りがくる魅惑の価格です。

しかも男性でも普通にお腹がいっぱいになる量です。

▲セットメニューと麺類。

とにかく全品1000円以下。

▲これはご飯物。

これだけの種類を間違いなく調理できるのって結構凄いと思います。

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帝里加へのアクセス

首都高汐留駐車場のB1レベル。第4出入り口前です。

数百台規模の駐車場が付いているのと同じなので、クルマでのアクセスは非常に簡単ですね。

▲右に駐車場入口のブースが見えますね。ここがB1レベルです。

帝里加はこの駐車場入口の50mほど先にあります。

▲昭和通りと海岸通りの交差点角にある「第1階段」。

ここから降りても帝里加まで行けます。

銀座駅や東銀座から歩く場合はここから下りるのが良いです。

▲中銀カプセルタワービルの目の前にある第2階段。

もちろんここを降りても帝里加へ行けます。

階段ごとに色が変わっているのも面白いですね。

▲銀座郵便局前の第3階段。

ここは赤ですね。郵便局の前だからでしょうか。

▲浜離宮側の第4階段。ここは緑ですね。

汐留方面からはここが一番近いです。汐先橋で海岸通りを反対側に渡ればすぐですから。

また地下に降りてから帝里加が一番分かりやすいのもここです。

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中国料理 帝里加

ここは本格中華料理というより、中国の腕利きの料理人が作る日本人向け中華料理というのが特徴だと思います。なので味については文句なし。

さらに賃料が安いのかもしれませんが、料理のその安さとボリュームも驚きです。▲外から店の存在を知ることができるのは、第4階段に立つノボリと看板だけ。

アクセスの難易度はかなり高いですけど、中銀カプセルタワービルを見に行ったり浜離宮へ行ったりした時のランチにぜひどうぞ。

また米津玄師のファン人はランチをずらして平日の14時頃に行ってみましょう。

帝里加(でりか) 基本情報

店名 帝里加 (でりか)
住所 中央区銀座 8-16先 首都高速汐留パーキングB1F
最寄駅 汐留駅、新橋駅、築地市場駅
定休日 日曜、祝日
営業時間 11:00 – 15:00、17:00 – 20:00
喫煙・禁煙 禁煙
予約 予約不要
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カフェテラス ポンヌフ

帝里加が知っている人は知ってる、知らない人はぜんぜん知らない料理店なら、カフェテラス ポンヌフは知らない人はいない新橋を代表する老舗です。

▲”Pont Neuf” はフランス語で ”新しい橋”。つまり新橋というダジャレですね。

「ポンヌフ」というと、新作「アネット」が評判なフランスの映画監督レオス・カラックスの代表作「ポンヌフの恋人」や現代アーティストのクリスト&ジャンヌ・クロードの「ポンヌフ」が思い浮かびますが、カフェテラス ポンヌフはそれらよりずっと前からですね。

また新橋駅にも「ポンヌッフ」という立ち食いそば屋(今は「かのや」があるところ)があったのですが、こちらのポンヌフとは関係なくたまたま同じような名前だったみたいです。

帝里加と違ってポンヌフは正真正銘の昭和レトロ。1967年(昭和42年)創業ですからもう50年以上新橋のビジネスパーソンたちから人気を博しています。

ナポリタンスパゲティ

なんといっても人気なのが「ナポリタンスパゲティ」。

見ているとほとんどのお客さんがナポリタンスパゲティかそのバリエーションメニューをオーダーしていました。

▲左が「ポンヌフバーグ」で右が「ハンバーグスパゲティ」です。

▲「ポンヌフバーグ」はナポリタンスパゲティ、手ごねハンバーグ、ロールパンとサラダ。

スパゲティは少なめですがハンバーグはむしろ大きめ。

サラダもあるし全体的に栄養のバランスが取れていると思いたいです。

▲「ハンバーグスパゲティ」です。

同じような手ごねハンバーグですがサイズはやや小さめ。その代わり、サラダやロールパンの代わりにたっぷりなナポリタンスパゲティが嬉しいです。

酸味のある濃いトマトソースは、バブル以前の日本のイタリアンとしては相当お洒落だったと思います。たぶん当時の普通の ”ナポリタンスパゲティ” はケチャップベースですから。

どちらも相当ボリューミーなので女性はもちろん男性でも十分お腹いっぱいになります。

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ポンヌフの店舗

創業50年以上だけに外観はたぶんリニューアルされています。

▲”カフェテラス”の文字、奥のキッチンを取り囲む水玉模様、フランス語で ”ポンヌフ”。

とにかく新橋でも相当お洒落だったのだと思われる雰囲気を今も残しているのが良いですね。

▲商業ビルの1階のメインストリート。

周囲の店舗は変わってしまってもポンヌフはまだまだ続きそうです。とにかく今でも人気店で、ランチタイムだけでなくほぼ常時満席に近い状態ですから。

▲店内は感染症対策が徹底されていて、キッチン周りのカウンターは基本的にお一人様席になっています。

他には2人用のテーブル席が並んでいます。

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ポンヌフのメニュー

”カフェテラス” ですけど実態は洋食屋さんです。

▲メニューです。

スパゲティかカレー。あとはドリンク付きセットにするかどうか。シンプルです。

▲店頭には食品サンプルがディスプレイされているのですが、これが本当にすごい。

▲実際に出てくるスパゲティと見かけが同じ。

芸術的とも言える再現度なのです。

一度ポンヌフでスパゲティを食べてしまうと、もう次はこのサンプルを見ただけでついフラフラと入店してしまいそうです。

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ポンヌフへのアクセス

新橋駅前ビル1号館の1階です。

新橋駅の地下と直結なので、JRでも地下鉄でも案内に従って進めば到着です。

入口はビル内だけ。第一京浜側には入口がないのでそこだけ注意です。

駅を挟んで反対側にあるニュー新橋ビルと合わせて”昭和エモい” 代表的なビルの代表的な店舗がポンヌフです。

カフェテラス ポンヌフ 基本情報

店名 カフェテラス ポンヌフ
住所 港区 東新橋 2-10-15
最寄駅 新橋駅
定休日 土曜日曜
営業時間 11:00 – 15:15、18:00 – 22:00
予約 予約不要
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