長い改修工事に入るスウェーデン大使館。ナショナルデーのパネル展と改修前の建物を見に行ってみよう

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スウェーデン大使館のナショナルデー・パネル展

2023年7月から長期の改修工事に入る六本木のスウェーデン大使館で改修前最後となる「ナショナルデーイベント」が開催されています。

大使館内や大使公邸を見学できるナショナルデー・オープンハウスは既に終了していますが、スウェーデンの歴史や文化、日本との関係を紹介するパネル展は2023年6月15日まで続きます。

事前予約が必要なオープンハウスと異なり、パネル展の方は予約不要で誰でも見学することができます。

パネル展自体も興味深いものですが、改修前のスウェーデン大使館を見られる最後のチャンスです。残り会期は短いですが、スウェーデンという国についてもっと知りたい方はもちろん、とてもユニークで北欧らしい発想が随所に見られる大使館の建物を見たい方も足を運んでんみてはどうでしょうか。

▲大きな ”500” という数字が目立つのは、2023年がスウェーデンにとって建国500年だから。1523年にデンマーク・ノルウェーとの同盟から離脱して独立したのだそうです。日本だと室町時代後期の頃ですね。

また現国王のカール16世グスタフ国王の即位50周年にもあたるのだそうです。

だからという訳ではありませんが、2023年7月でいったん今の大使館を閉館し改修工事を行います。数年後に同じ場所で再開するまで、大使館はアークヒルズで業務を行うのだそうです。

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スウェーデン大使館の建物

改修工事に入る現行のスウェーデン大使館は1991年の竣工。

設計は、スウェーデンの建築家ミカエル・グラニットと加藤吉人によるものです。

▲これは泉ガーデン側から撮った写真のようですが、上から見ると壁面がぐるーっと湾曲しているのが分かります。ふだん地上から見ているだけではこの形状には気が付きませんね。

太陽の動きに合わせた形状になっていて決して影ができないような設計になっているそうです。さすが太陽が貴重な北欧らしい発想です。

▲これはアークヒルズ側からの写真のようです。

手前が大使公邸と思われます。その後は大使館の職員住居だと思います。

スウェーデン大使館は見る方向によって印象がガラッと変わるのですが、それはこうした建物の形状のせいだったんですね。

▲泉ガーデンの泉屋博古館の辺りから。

低層の建物のように見えます。

▲城山ガーデン側から見たスウェーデン大使館。

地上8階、地下2階という大きなビルということが分かります。

▲通用門のところから見ると、まさにバベルの塔のように螺旋を描きながら天に向かっていくように見えます。

改修されてもこの基本的な形状は変わらないと思いますが、どのように改修されるのか期待です

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ナショナルデー・パネル展

2023年のナショナルデーのパネル展は建国500年と即位50周年のふたつの記念の年ということで、スウェーデンの歴史や日本との関係に焦点を当てた紹介がされていました。

▲写真左は初代国王グスタフ・ヴァーサ、その隣が現在のカール16世グスタフ国王です。

▲こちらはスウェーデン大使館自体の歴史を紹介するパネル。

最初に帝国ホテルに部屋を借りていたそうなのですが、1928年に麻布材木町の建物を取得して公使館としたんですって!

麻布材木町ということは、今の六本木通り沿い。都営バスの六本木停留所から西麻布の再開発エリアまでのどこかですね。そんな場所にかつてスウェーデン大使館があったとは初耳です。

▲そして1937年になると麻布西町に新たに建物を借りたそうです。麻布西町ということは今の元麻布。今も西町インターナショナルの校舎として使われているのだそうです。

え〜そうだったの!?  全然知りませんでしたね。

▲これが現在の西町インターナショナル本部館。ウィリアム・ヴォーリズ設計の旧松方邸です。松方ハウスとも呼ばれている建物です。

ここにスウェーデン大使館が入っていたのですね。

最初が材木町で、その次が西町、そして今の場所。とことん麻布に縁のあるスウェーデン大使館です。

▲ナショナルデー・パネル展の全景です。

大使館の展示スペースであるベルイマンホールを使って展示されています。

▲壁一面を使ったメッセージコーナー。

サインペンも用意されていて思い思いのメッセージを残すことができます

▲スウェーデンの主要な発明品。いつもお世話になっているあの技術、あのデザイン。意外なものから納得のスウェーデン製まで。

一番有名なのはノーベル賞で有名なノーベルとダイナマイトかも。スマホで欠かせないブルートゥースもスウェーデンです。

クルマに乗ったら忘れてはいけない三点式シートベルトはやっぱりボルボが発明していたんですね。温度の摂氏(せっし)はスウェーデン人のセルシウスさんにちなんでいます。

意外なのはコカ・コーラの瓶のデザイン。

パネル点数はさほど多くはありませんが貴重な情報がいっぱいの展示でした。

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大使館内の様子

せっかく今の大使館を見る最後の機会なので、館内もチェックしてみます

▲これは大使館の待合室。椅子、テーブル、テーブルの上の小物など北欧感が満載。

一時移転先がアークヒルズ内でスペースが狭くて持って行けないのか、待合室内の書籍などを無料配布していました。

▲中庭もすっかり片付けられています。

▲ホールの隅に設置された自動販売機。

▲スウェーデンの日用品や食料品が買えます。スウェーデンはちみつ、クリスプ・ブレッドやオートミールなどがありました。もちろんあのシュールストレミングも。

電子マネーなどは使えず現金だけですので千円札の用意を忘れずに。一番高額なのはシュールストレミングで5,500円でした。

▲建国500周年の記念フラッグがはためく中庭。

すでに引っ越し作業が始まっていて、引っ越しのサカイが担当していました。まぁ国内便、しかもすぐ隣への引っ越しですからサカイでも大丈夫なんですね

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スウェーデン大使館への行き方と入館方法

最寄り駅では地下鉄南北線の六本木一丁目駅です。

3番出口を出てスペイン坂を登り、変則五差路をまっすぐ進んで広い道に出たら目の前がスウェーデン大使館です。

また神谷町からも歩けます。城山ガーデンの中を抜けていけば徒歩10分。いずれにせよ交通の便の良い場所です。

▲パネル展は2023年6月15日(木)までの開催。時間は午前が9時から12時、午後が13時30分から17時までです。

残り期間短いですが、しっかり現行スウェーデン大使館の姿を見ておきたいです。

なおパネル展の見学にあたっての事前予約などは不要ですし、身分を証明する書類等も必要ありません。入場も無料です。

正門ゲートのドアホンで B0001 を押して大使館の受付を呼び出し、パネル展の見学であると伝えて入館します。
(上の写真で上下に2つ並ぶドアホンの上の方です)

スタッフは日本人なのでアメリカ大使館みたいに英語で話す必要はありませんし、携帯電話やカメラなどを預ける必要もありません。

ナショナルデー・パネル展 基本情報

会期 2023年6月6日(木)〜6月15日(月)
会場 スウェーデン大使館
時間 9:00 − 12:00、13:30 – 17:00 (土日休館)
料金 入場無料、予約不要

スウェーデン大使館 基本情報

住所 港区六本木 1-10-3
最寄駅 神谷町駅、六本木一丁目駅
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