Media Ambition Tokyo 2021 – 六本木ヒルズシティビューで開催中

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毎年六本木ヒルズの展望台、東京シティービューを中心に開催されるメディアアートの展覧会Media Ambition Tokyoのレポートです。

昨2020年は六本木ヒルズでの開催がなかったので、六本木ヒルズ52F 東京シティビューでの開催は2年ぶりになります。

本来は4月27日(木)から5月23日(日)までの予定でしたが緊急事態宣言を受け会期が変更されています。

5月12日(水)から6月8日(火)まで。とっくに終わっているかそもそも開催していないのかもと思っていたら、ちゃんと開催されていました。

今年も無理かなぁと思われている方、6月8日までなので今からでも間に合います!

▲会場内の印刷物、ヒルズ内の掲示物などには5月23日までと案内されていますが、6月8日までです。

最初ヒルズのインフォメーションで確認したら ”開催していません” との返事だったのですが、念のためシティビューのスタッフに再確認したら ”開催しています” と。森ビル内部でも混乱しているみたいですが、ちゃんと開催しています。

それでは、六本木ヒルズ会場の作品を抜粋でご紹介します。


東京シティビュー

たまたま美術館、展望台の入口を通りかかったらなにやら人だかり。どうもアーツセンターギャラリーが開いていてそこに集まる人達のようです。

もしかしてと思ってMedia Ambitionの開催を確認したら開催中ということだったので急いで会場へ。

▲アーツセンターギャラリーのイベントがなければMedia Ambitionも開催していることに気付きませんでした。

▲アーツセンターギャラリーの方は52Fを行列で埋め尽くすほど混んでいたのですが、シティビュー+Media Ambitionの方はガラガラです。

スカイデッキも閉鎖中、森美術館も休館中ですからわざわざこれだけのためにお金を払う人は少ないのでしょう。

シナスタジアX1 – 2.44 波像」シナスタジアラボ

会場に入って最初に目に入るのがこれです。

▲「共感覚体験装置」

体験者の ”心象” がアートになる装置だそうです。

▲内部には寝椅子が置かれていて、ここに座って体験するそうです。

ただしこの装置を体験するには事前登録が必要です。

もっとも、この作品は2019年のMedia Ambitionにも出展されているので、体験済みの人もいると思います

仮想通貨奉納祭・サーバー神輿」市原えつこ + 渡井大己

一風変わった子供みこしみたいなものが窓際に。

▲仮想通貨を集めて再分配するプロジェクトの中心となる「サーバー神輿」。

これ、前にどっかで見たことがあるような・・・

▲ちょっとこの辺りはツッコミどころ満載な感じなので早々にスルーです



meltdown pt.2 “cakeshop”」MES

次は骨太作品。

▲正面に見えるワックス板をレーザーで溶かしながら文字を刻んでいます。

会期が終わる時にメッセージが完成するようにプログラムされているので最終日にもう一度来ないといけないですね。

黄色いワックスの塊は ”イエローケーキ” です。原発の燃料の元になるウラン粉末と家庭で焼くケーキとのダブルミーニング。

SOCIAL DISTANCERS -VIRAL INFECTION-」 西條鉄太郎

これはパンデミック下だからこそ成立した作品。

▲展示室の外にはポスト・アポカリプス的なニュース映像が流され不安を煽り立てます。

▲その映像作品。

パンデミックの状況と、自身からのウイルスの増殖、拡散をイメージしているそうです。

赤い映像が不安を感じさせますね。

Holiness」 脇田 玲

次は問題作かも。

▲人が神聖さを感じるのは光の反射や屈折、それらの集積模様ではないかという仮設を検証する作品です。

理性の先の神ではなく、感覚としての神という話なので論争になるかもです。

演ずる造形」 小野澤 峻

これもパンデミック下での作品。

▲天井からぶら下がる6つの球体。

いったん動き出すと制御できないのはウィルスと同じ。

Movement act」 小野澤 峻

同じアーティストが同テーマでもう一つ作品を出展しています。

▲ボールが行き来するはずですがうまくいきません。その ”うまくいかない” ところが作品のミソです。

操作しているのはアーティストご本人です。

物化する地平線」 落合陽一

Media Ambitionではおなじみの落合陽一。

▲六本木ヒルズから見える地平線をトランスフォームする作品。

iPhoneで撮影したので4本の羽根が回っているように見えますが、実際には全然違うように見えます。

ぜひ現地で見学してみてください。また昼と夜ではまったく印象が変わるはずです。

へのへのもへじ」 板坂 諭 + xorium

次は皮肉の効いた作品です。

▲プライバシーだ肖像権だとうるさく、防犯カメラで顔認識されて管理される社会。

そんなの顔に ”へのへのもへじ” を乗せれば一発解決だよという嫌味というか皮肉というか。

自分の顔にライブでへのへのもへじを書ける実演もあります。

Nether World (NEWVIEW AWARDS 2020 MAT Prize)」 Mayuka Otsuki

VRで他の死者の記憶を体験するVR作品。

▲たまたま係員さんが休憩中で実体験できませんでした。次回は体験したいと思います。

ちなみにこのVR作品の作者は現役の女子高生です。

Fragment Shadow」 笠原俊一 他

これは観客参加型の作品。

▲壁に投影されている映像に自分自身が映り込む。それだけだとよくある作品なのですが、これは突然自分が消えたり切り刻まれて再構成されたり。

ずっと映像で遊んでいたくなる作品です。

同じアーティストが「Morphing Identity」という作品も展示しています。自分の顔をモーフィングしてくれるのですが、それも楽しい作品です。ぜひカメラを構えてモーフィングに挑戦してみてください。

ero法令検索」 会田寅次郎

次もインタラクティブな作品。

▲足元に置かれたDDRみたいなマットを踏んで、日本の法律全文を上下左右に動かすインスタレーション。

ちなみにこの作家のお父さんは会田誠です。

サイバー和菓子」 OPEN MEALS

▲いろんな日の気温湿度風速をもとに3Dプリンターで和菓子を作るという作品。

でもこれ、去年どっかで展示してましたよね。

ここで紹介した作品以外にもいくつか作品がありますし、また昼と夜では印象が違ってくる作品もあります。特に落合陽一の作品。

できれば会期中の夜と昼に訪問するのがベストだと思いますが、1回しか行けないなら夜の方がおすすめです。
ただ今年は夜は20時で閉館です。これまでは22時までだったのが2時間短くなっていますので注意が必要です。



最後にとっておきのおすすめ作品です。

HUMANITY – AR EXPERIMENTS –」 中村勇吾 + 北千住デザイン + JEMAPUR

ARアプリを使ったAR作品です。

▲52F東京シティビューでは ”映像作品” として上映されていますが、真骨頂は美術館から飛び出したストリートに!

PS4、PS VRのゲーム「HUMANITY」をベースにした作品だそうで、大群衆が六本木ヒルズ内を歩き回ったり飛び回ったりします。

使い方はまずiPhoneのアプリ「HUMANITY -AR EXPERIMENTS-」をダウンロードします。

▲六本木ヒルズの66プラザ周辺の3箇所にQRコードがあるので見つけてください。

▲このように大きなQRコードなのですぐに見つかると思います。

さっきダウンロードしたアプリを立ち上げQRコードを読み取ります。
読み取ったらiPhoneで周りの景色を見てみましょう。

▲わらわらと顔のない群衆が湧き出てきます。屋根から飛び降りたり空中を歩き回ったりママンを滑り台にしたり。

3箇所のQRそれぞれで少しづつ群衆の行動パターンが異なります。
また画面の指示に従ってスワイプすることで動きを変えることもできます。
録画ボタンを押せば動画として保存することもできます。

ぐるっと回ればそれに応じて風景も変わりますし、上を見れば空を飛んでいる群衆を見ることもできます。
くれぐれも現実世界の周囲の人の迷惑にならないよう気をつけて体験してみてください。

Media Ambition Tokyo 2019

2021年5月12日(水) – 6月8日(火)
六本木ヒルズ東京シティビュー会場:10:00 − 20:00
66プラザのQRコードも6月8日まで
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