George’s – 西麻布の老舗ソウル・バー

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これまで老舗喫茶店や老舗カフェなどいわゆる”老舗”なお店をいくつも紹介してきましたが今回紹介するのは ”老舗ソウル・バー” の「George’s」(英語サイト)です。

1964年開店ということは今から半世紀以上昔の55年前。前回の東京オリンピックが開催された年という方が分かりやすいですね。

当時は六本木の防衛庁の近くにお店があったのですがオーナーが亡くなったり防衛庁跡地の再開発などでいったんお店を閉じた後、西麻布に場所を移して営業を再開しています。
昔のお店があった場所、今は東京ミッドタウンの乃木坂側の一角辺りですね。

こうしたディープなソウル・バー、六本木ではもうここかワッツ・アップくらいしか残っていないですね。George’sの暖簾分け的存在だった「ティアーズ」も閉店してしまいましたし。

やはりお客さんの高齢化が進んでいるのが大きな原因でしょうか。

ただ以前と比べれば敷居の高さは感じないので気軽に訪れることができると思います。

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George’sの場所

西麻布の裏通りと言われると分かりづらくしかも怖そうな感じですが、実際はそんなこともなく分かりやすい場所にあります。

西麻布の交差点の権八側から六本木通りを六本木方面へ向かいファミマの角を左へ入ってマルシェ六本木西麻布店の前を右へ曲がって50mほどです。▲この建物の2階がGeorge’sです。

六本木からなら六本木通りを西麻布方面へ向かい、どこか適当なところ、例えば「三保谷硝子店」のところを右に入って最初の角を左に曲がってマルシェ六本木の方に歩いて行けば、Geroge’sのお店が入るこの建物に行き着きます。

▲目印はこのボードです。

営業時間は夜20時からなので昼間はこのように ”CLOSED” です。

夜20時から翌朝5時までの営業なので西麻布で夜遊びするなら避けて通れないお店ですが、でも夜22時くらいまでは意外と空いていたりします。

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George’sの店内

建物の2階がGeorge’s。

実は内部は2フロアになっていて上のフロアがラウンジスペースです。

▲夜になるとこのように”OPEN”となって開店したことを知らせます。

▲狭い階段を上ります。

▲”Soul Bar” それと “SINCE 1964” という文字が誇らしげですね。

小さい張り紙には ”チャージが1,000円” と書かれています。
ホームページは ”チャージはいただきません” とありますが今はチャージありです。

▲店内の様子です。

下のフロアはカウンターだけ。カウンター席が10人分ほどあります。
もちろん立ち飲みもOK。というか混んできたら立って飲むしかないです。

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ジュークボックス

半世紀以上前に開店したお店なので音楽はジュークボックスで。

オーディオシステムがあったり有線が流れていたりするわけではなく、店内に鎮座するジュークボックスで音楽を聴きます。

▲黒電話と同じで使い方が分からない若い人も多いでしょうね。

この機械の中にはシングル盤が100枚くらい入っていて、シングル盤のA面かB面それぞれに曲番号が振られています。

100円コインを投入してから3桁の曲番号1から0のボタンを順番に押しながら設定すると、内部でシングル盤がプレイヤーにかかり音楽が流れてきます。
このジュークボックスでは100円で2曲聴くことができます。

▲ジュークボックスの全体像

この前で通っぽい曲をかけようと、うんうん悩みながらボタンを押していく訳です。

一晩じゅう使われるし人気のある曲は何度もかかりますから、レコードもどんどん擦り切れてノイズが多くなっていきます。
でもそんなノイズやそもそも ”ハイファイ” とは縁遠いジュークボックスの音で聴くソウルがいいんです。

CD以前の音作りって、ジュークボックやAMラジオで聴くことを想定した中域でべたっとした音なので、昔のモータウンなんかはこっちの方が本来の音ですから。

▲ちょっと店内を見回してみました。

後ろで流れているのは Sly & The Family Stone の”Dance To The Music”。
ソウルというか元祖ファンクなサンフランシスコのバンドです。

今回はバーボンをストレートで。
おつまみの黒いのはオリーブではなく巨峰です。それと梨という秋の果物でした。

ちなみに店内は全面喫煙可能。
何も言わずとも灰皿が一緒に出てきます。

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店内のポスター

日本でも歴史ある店だけに様々な伝説が残っています。

壁一面から天井にかけて貼られまくっているポスターやパンフレット。たぶん本人のサインが入っているものも多そうです。

▲カウンターの奥にはJBの人形がにらみをきかせています。
以前は同じ人形が3体あったそうですが、うるさいので今は1体だけになりました。

▲ソウル、ファンク、ブルース、ロック。
要するに黒人音楽とその子供たち。

そうした音楽が輝いていた時代の懐かしい名前が並んでいます。

▲防衛庁が六本木にあった時代から半世紀以上続くGeorge’s。

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常連さんの高齢化は進んでいますがソウルやファンクのファンが絶えることがないように少しづつお客さんの新陳代謝も進み、今でも深夜の西麻布に集うお客さんで毎夜満員です。

一人静かに飲むバーでもないし、仲間とワイワイするようなお店でもないですが、ソウルなど黒人音楽好きの友人と訪れたり、空いている時間に行ってジュークボックスを独占してみたり、そんな楽しみ方をしてみたいお店です。

George’s

港区 西麻布 1-2-3
定休日:日曜日
営業時間:20:00 – 29:00 (翌朝5:00)

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