虎ノ門ヒルズビジネスタワーのデザインとアート

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2020年6月11日に開業した虎ノ門ヒルズビジネスタワーのデザインと設置されているアートについてレポートします。

まずここへ行くにはなんと言っても先行して6月6日に開業した日比谷線の新駅、その名もズバリ「虎ノ門ヒルズ駅」が便利です。

まずは虎ノ門ヒルズビジネスタワーの外観です。▼



このデザインはインゲンホーフェン・アーキテクツという1960年ドイツ生まれのクリストフ・インゲンホーフェンが主宰する設計事務所によるものです。

植栽で縁取られ末広がりのファサードが印象的なデザインです。▼

地上36階、地下3階、5階から上部はオフィスフロア、地下1階から3階までは飲食・物販などの商業施設です。

そして、正面エントランスのこの踊るような文字もアートです。

Tsang Kin-Wah (ツァン・キンワー/曾建華)の2020年の作品で『Blow If you Will Float In the Wind』です。▼

ツァン・キンワーは、香港を拠点に北京、パリ、ニューヨークなど世界各地で作品を発表し、数々の国際ビエンナーレで脚光を浴びてきました。

ツァンは、文字を使ったユニークな作品を制作しています。美しい花や葉が壁紙の模様のようにデザインされた文字をよく見ると、挑発的な文章が浮かびあがることに気づきます。





この店は虎ノ門横丁にある酒食堂虎ノ門蒸留所です。

ここはあのDEAN&DELUCAやCIBONE株式会社ウェルカムが運営しているお店です。なんとここスピリッツ蒸留所を備えたバーなんですね。▼

商業施設のデザインは片山正通率いるワンダーウォールがデザインをしています。

天井は虎ノ門ヒルズの頭文字のTをデザインしてるのでしょうか?なかなか凝った造作天井です。

吹き抜け空間は太さがランダムなルーバーによる装飾でシャープな印象です。▼

エレベーターホールはテラゾーと真鍮と木というまさに今最も旬なマテリアルの組み合わせですね。▼

モノトーンのテラゾーはしっとりと落ちついた雰囲気でです。▼

こちらはオフィスのエントランスロビーを外からみた様子です。何やら特徴的なアートが見えますね▼

手前には天井から吊り下げられた布状の物に水が流れています。

こちらは作家もののアートではなく装飾のようです。▼

結構見入ってしまう仕掛けです。▼

で、こちらはアーティスト森万里子の2018年の作品『Cycloid V』です。

森万里子は森ビルの創業者森泰吉郎の孫に当たる人物で六本木ヒルズの開発など森ビルブランドをここまで大きくした故森稔氏の姪にあたります。▼

森稔社長は森美術館を設置するなどアートには造詣が深い方だったので、一族にアーティストがいても不思議ではありませんね。

この立体作品は近づいて見ると虹色に光っていてとても不思議な印象です。▼

六本木ヒルズの「プラントオパール」や瀬戸内の豊島「トムナフーリ」など森万里子の作品は全国各地に設置されています。どの作品も共通するのは不思議な光を放つ作品だという事です。

ただ、残念な事に六本木ヒルズのプラントオパールは2019年に撤去されてしまい今は見ることができません。

一筆書きのような永遠に巡回するリング状のアートです。▼




オフィスエントランスにはもう一つアートが展示されています。

秋吉風人『Naked Relations』2013,2014,2016年制作の22点の連作です。

残念ながらこちらの作品はセキュリティゲートの中なので遠くから眺めるだけしかできません。▼

アートだけでなく虎ノ門ヒルズビジネスタワーは特徴的なマテリアルがふんだんに使われています。

ちらはオフィスエントランスロビー壁の磁器のような焼き物によるマテリアルです▼

こちらもオフィスエントランスの壁の一部です。スチール系の素材を編み込んでいます。なかなか凝った壁材ですね。▼

飲食・物販の商業施設はもちろんですが、アートやそのデザインにも注目しながら訪問するのもまた違った楽しみ方ができます。

虎ノ門ヒルズ駅ができた事によって格段にアクセスがよくなりましたので一度訪れてみてはいかがでしょうか。

虎ノ門ヒルズビジネスタワー

港区虎ノ門1丁目17番1号

物販/11:00 -20:00  飲食/11:00−23:00

 

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