六本木ヒルズの森美術館でようやく開始された展覧会に早速行ってきました。
新型コロナウィルス の影響でずっと休館していたのですが、六本木ヒルズ内にポスター類の掲示はされていながら展覧会期の欄に「現在休館中」というシールが貼られていて、今か今かと心待ちにしていました。
今回の展覧会は事前予約制です。入場者数を制限しているので必ず予約してから訪問しましょう。
あー森美術館への導入!この感じ久しぶりですね▼
もうタイトルが全てを表現しているので蘊蓄を書き連ねたりしないで展示順にアップしていきます。
今回ももちろん撮影可能ですが、一部撮影禁止エリアがあります。
また、動画はNGですからお気をつけて。
ハッシュタグの案内と撮影禁止エリアは下記を参照ください▼
村上隆
まずトップバッターは村上隆です。この展覧会では最も若いアーティストです。
個人的に良かったのは「原発をみにいくよ」です。こちらは絵画▼
こちらは動画のショートムービー。上映時間は約8分。
村上隆本人もチラッと出てきます。和英で繰り返されます。▼
決して大きくないモニターなので人だかりができています。と言っても入場者は制限しているので見えないというほどにはなりません。▼
李禹煥(リー・ウーファン)
そして、村上隆の世界観から打って変わって李禹煥です。なんと展示室内の床全面に玉砂利が敷き詰めてあります。▼
この関係項作品のガラスの下に見えるフローリングが本来の床ですね。
ちょうどガラス板の厚さ分だけ玉砂利がひいてあるようです。▼
平面作品の右側面にはサインが。天地の指示もありますね▼
李禹煥と草間彌生の展示の間に6人のアーティストの関連アーカイブ展示があります。ここは全面撮影禁止ですので写真はありません。
6人のこれまでの軌跡を資料と共に紹介コーナーと海外で開催された日本の現代美術の展覧会のアーカイブを見ることができます。
草間彌生
資料展示の次は今回のアーティスト6人の紅一点草間彌生です。▼
草間作品だけ一部撮影禁止です。
今回は珍しく南瓜の作品はありません▼
宮島達男
次は宮島達男の作品です。こちらは80年代の作品▼
▼これは「30万年の時計」。0.1秒ごとに時を刻み、最大で30万年までカウントすることができるそうです。
▲8月1日時点での様子。時を刻み始めてから42万秒以上経過しています(最後の桁はコンマ1秒なので)。
時間にして118時間、日にちにすると5日です。
▲8月13日に再訪(実際は3回目)した時の様子。既に112万秒が経過しています。
時間にして313時間、日にちにすると13日です。8月1日から8日分しか進んでいないので、実際の時間よりゆっくり進んでいるようです。
OMG!
LEDが1つ消えています。修理されるのかなぁ。
あれっ、それまで8桁の数字だったのが7桁に減っています!
8月から1,000万秒以上経過しているので、おそらく8桁目のLEDの調子が悪いようですね。本来なら2,971,317.7秒になっているのだと思います。
▲さらに、秒の桁(右から2つ目)も「0」が表示できないようです。
これら作品の前に「時の海ー東北」のプロジェクト映像(約4分)が流れていますが、こちらは撮影禁止です。
入場者を制限しているため混雑回避でゆっくり見られます▼
そして、宮島達男作品では忘れてはならない「COUNTER VOID」の再々点灯があります。
これは美術館を出た後必ず見に行ってください。場所はけやき坂を下り切ったところで、テレビ朝日社屋の外壁です。残念ながら昼間は点灯してませんのでご注意を。▼
さらに、点灯期間は限定的です。せっかくなら点灯期間に合わせて訪問をおすすめします。
点灯期間: 2020.7/31-8/8、12/24-21.1/3、毎月第一土曜(9/5、10/3、11/7、12/5)の17:00−22:00です。
8/1の様子です▼
2018年3/11の再点灯以来の点灯です。2018年の様子はコチラ
特に森美術館で告知していないのでそんなに見にきている人はいませんでした。
もったいない!▼
奈良美智
さて、次は奈良美智です。まずはマイフェイバリットなCDとレコードと共にぬいぐるみやファンレターなどなど▼
▲詳しい人と行けば解説してくれると思いますがかなりマニアックです。音楽好きです。ヒットチャートに上がってこないようなCDやLPがしれっとディスプレイされています、
このアーチの先に作品展示があります。▼
この巨大な顔の部屋の中は入れませんが裏側から中を覗けるように扉が開いています。▼
顔の部屋に流れるBGMもこれまたマニアックです。例えば私たちが覗いたときはバリー・マクガイアで有名な「明日なき世界」のタートルズによるカバーが流れていました。
▲中にはセットリストが置かれていました。その名も 「Kanawaza Moon Mix」
ストーンズの ”2000光年の彼方に” から始まります。実際この通りの順で曲が流れていました。
▲こちらはセットリストの後半。ストーンズが2曲、しかもそのうち1曲は “Child Of The Moon“。あの”Jumpin’ Jack Flash” のB面の名曲です、マニアにも程があるですね。
奈良美智ファンの方はこれを参考にプレイリストを作られてはどうでしょうか。
杉本博司
最後は杉本博司です。個人的には一番好きなアーティストなので解説文の写真を杉本博司だけ撮っていました。▼
写真作品が4点▼
こちらは3点組み
写真の他に映像作品。この映像は他の映像と違って長いです。33分あります。▼
タイトルは「時間の庭のひとりごと」です。
簡単にいうと小田原の江之浦測候所のプロモーションビデオです。▼
カラオケ大好きの杉本博司さん自ら歌う曲で始まるのですが、これみたら江之浦測候所に行ったことない人は行きたくなるし、行ったことある人は別の季節にまた行きたくなります。
私はすでに3回訪問しているのですが、いつも雲一つない晴天なので、次は曇天とか雨天とか降雪の日に行ってみたくなりました。
こちら江之浦測候所から海を眺めるご本人の後ろ姿です▼
「時間の庭のひとりごと」には田中泯の江之浦測候所でのパフォーマンスがダイジェストで収められていました。
ちょうど京都の京セラ美術館の東山キューブで開催中の個展「杉本博司 瑠璃の浄土」ではその田中泯のパフォーマンスのフルバージョンが上映されています。機会があれば合わせて鑑賞してみてください。
▲江之浦測候所は光学硝子舞台でのオーレリー・デュポンのパフォーマンス。
これで展覧会は終了です。
会場出口のミュージアムショップも入店人数を制限しており、初日は行列ができていました。
しかし、まだ展覧会図録は完成しておらず予約受付中(2020.8/1)
さらに今後グッズの種類が増えるようです。
またNHKの「日曜美術館」が取材に来ていたので、近日中に日曜美術館でも紹介されると思います。
放送終了後は訪問者が増えるので放送前に足を運んでおきたいですね。
森美術館のチケットでMAMコレクション、MAMスクリーンとMAMプロジェクトも観られます。MAMスクリーンは撮影禁止です。こちらはMAMプロジェクトの写真。韓国生まれのシオンの展示です。▼
森美術館だけでなく東京シティビューや森アーツセンターギャラリーも行くのであればかなり時間を要します。現在は以前と違って全て事前予約制なのでしっかり計画を立てて訪問してください。
STARS展:現代美術のスターたちー日本から世界へー
森美術館 事前予約制
2020.7.31(金)~ 2021.1.3(日)会期中無休 開館時間10:00~22:00
※火のみ17:00まで (9/22(火・祝)11/3(火・祝)は22:00まで)
一般 2,000円、学生(高校・大学)1,300円、子供(4歳~中学)700円、65歳以上 1,700円