けやき坂のパブリックアート
六本木ヒルズのテレビ朝日はけやき坂沿いに社屋が建っています。イルミネーションの時期以外でも多くの人が行き交い、六本木のもう一つのメインストリートになっていますが、けやき坂を下りきったテレビ朝日の角だけは夜になると印象ががらっと変わります。
ここの壁は現代美術の作家 宮島達男のパブリックアート「Counter Void」という作品なのです。
巨大なデジタルの数字が6つ並び、それぞれ勝手な間隔でカウントダウンしていました。
”していました” と過去形で書くのは、それがもう7年間消灯しているから。
2003年に六本木ヒルズがオープンした当初は昼も夜もデジタルの数字が繰り返しカウントダウンし続けていたのですが、2011年の東日本大震災の3日後、鎮魂の意を示して消灯したまま時が過ぎています。
震災前のヒルズを憶えている方は点灯したCounter Voidのことも記憶に残っていることでしょう。
消灯した Counter Void
このように今は巨大な白いガラスの壁のようなCounter Void。
しかし、震災から5年経った2016年の3月11日から、3日間だけ再点灯しもう一度生と死の意味を考え直すというイベントが始まり、一昨年と去年は3日間だけの再点灯が実施されました。
最後の再点灯
その再点灯イベントも今年が最後。
2018年3月11日 午後2時46分から再点灯し、3月13日の23時59分を最後に消灯します。
もしかすると、そのまま永久に消灯したまま作品としての姿を消していくのかもしれません。
若い人の中には点灯しているCounter Voidを知らない人もいるかもしれません。
できるだけ多くの人に再点灯している作品を観て欲しいので早めに記事を掲載しました。
今週末はけやき坂に足を運んでこの作品の意味するところを感じて欲しいです。

2018年3月11日 14時46分
昨夜まではCounter Voidの前には何の告示も掲示もなく本当に11日にイベントやるのだろうか不安だったのですが、今日11日なってこのようにイベントの告知ボードが出ていました。
そして14時46分の再点灯イベントの時刻が近づくにつれ少しづつ人が集まってきました。
最終的にはこのくらい。他にも足を止める通行人も多数。
記事になるか判りませんがメディアの方もちらほらと。取材をしているようです。
14時46分になって無事再点灯。
もちろん黙祷も忘れてはなりません。
日陰の位置の方が数字がよりクリアに見えます。
スタバ側から見た再点灯後のCounter Void
よーく見ないと判りませんが、日が傾いて暗くなればよりくっきり見えるようになるはずです。
夜のCounter Voidと消灯
再点灯を見届けた後、今度は深夜の様子をもう一度。
やはりスタバの前から。美しく点灯していました。
日曜日の24時近くだったこともあり殆ど人がいませんでした。
デジタルの数字がカウントダウンする様子です。
設置されてから20年近く経過していますが機材はしっかり稼働しています。
反転した状態。消灯する寸前に反転するのかな?
反転した状態でもカウントダウンは変わらず。
今日3月11日は23:58:50くらいで消灯してしまいました。
消灯の瞬間を撮影しようと待ち構えていたのですが、メモリをケチって5秒前からと思っていたら予想より早く消灯してしまったのでその瞬間の動画はなしです。
12日と13日のその時間にも消灯するので動画を撮る場合は余裕を持って撮影を始めたいですね。
また13日に消灯すると、今のところ再点灯の計画はないみたいなので、点灯している様子、消灯の様子を見られる時間は永くはありません。
夜六本木に来られるならぜひ目に焼き付けておいて欲しいですね。
Counter Void (テレビ朝日)
港区六本木 6-9-1