けやき坂、さくら坂のストリートファニチャーについて書きましたが、今回はデザイナーではなくアーティストが制作したパブリックアートについてです。
まずは、グランドハイアット東京前の作品です。この作品は大きすぎて目に入りにくいかもしれません。
「高山流水-立体山水画」 ツァイ・グォチャン(蔡國強)
2003年/石、水
10.1 x 26.8 x 4.0(h)m
蔡國強といえば爆薬のイメージですが、この作品は身近な原風景として存在する岩山と水景を立体化したものです。
そこには動物や植物が描かれており、滝が落ち、作品の中を水が小川のごとく流れています。蔡國強の山水画の世界を目を凝らしてみて下さい。
2015年に横浜美術館で蔡國強展「帰去来」を開催したのは記憶に新しいところ。
この時は爆薬で描いた巨大作品が美術館のエントランスホールを飾りました。
「Kin no Kokoro」 ジャン=ミシェル・オトニエル
2013年/ブロンズ、金箔、ステンレス鋼
330 x 360 x 169(h)cm
毛利庭園の池に浮かぶ金のハートです。季節ごとに背景の庭園が桜、新緑、紅葉と変化して美しいです。
更に昼と夜でも見え方が違いますので時間に余裕があれば、両方の時間の鑑賞をオススメします。
ジャン=ミシェル・オトニエルの作品はアンダーズの屋上にあるルーフトップバーや群馬のハラミュージアムアーク、軽井沢のニューアートミュージアムで見ることが出来ます。
軽井沢ニューアートミュージアムの「こころの門」
「守護石」マーティン・プーリエ
2003年/黒御影石(山西黒)
3.7 x 3.0 x 5.5(h)m
庭園内を見守るかのように設置されている大きな石の彫刻。日本の石工とコラボレーションして制作されました。
シンプルな形状とそれ故の圧倒的な存在感。さすが一流アーティストの作品です。何年経っても飽きるどころか、時間の経過とともに親近感が増してきています。
「プラントオパール」森万里子
2009年/ガラス
光を放つ作品ですが、最近光っているのを観たことがありません。ちょっと残念ですね。
最近はSCAI THE BATH HOUSEに出品されていた作品もこの作品の進化系といえるでしょう。
普段何気なく通りすぎている場所にも実は意味の深いアートが設置されていたりします。
知らないといつまでも素通りですが、知ってしまったあなたはもう目がアートに向いてしまうはずです。そうなると人生は豊かになりますね。
六本木ヒルズ
港区六本木6丁目11−1