瑞聖寺、自然教育園に続いて、その目黒駅側のお隣にある東京都庭園美術館の紹介です。
庭園美術館の建物は、旧朝香宮邸で国の重要文化財として指定されています。
その歴史は古く、竣工は1933年。
外観はいたってシンプルですが、内装は当時流行のアール・デコ様式で、瀟洒なもの。
美術館となった現在でも当時のアール・デコ様式の内装を見ることができます。
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朝香宮は1947年の皇室離脱までこの邸宅で暮らしていました。
その後1950年まで総理大臣仮邸として使用後、西武鉄道に売却され1974年までその所有でした。
その後1981年に東京都へ売却され、1983年から美術館として一般公開されています。
また、耐震やバリアフリー化の工事のため、2011年から2014年まで休館していましたが、2014年11月よりリニューアルオープンした際に、本館の左側に杉本博司設計監修の新館がオープンしました。▼
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本館から新館へ向かう通路のガラスにはドットの模様が施され、時間や季節によってハートの影が落ちて、とても可愛いのです。▼
このハート形の影、以前「西麻布の三保谷硝子店」の記事でも紹介しましたね。
ただ、季節や天候によっては残念ながら影が出てないこともあります。▼
この新館工事のための休館中に本館2Fへのエレベーターも設置されました。
これで車椅子の方でも2Fの展示が鑑賞可能になりました▼
新館の展示室の様子です。ここは普通のホワイトキューブです。▼
今回訪れた時は岡上淑子 フォトコラージュ「沈黙の奇跡」という展覧会中で、館内の撮影が一部のみしかできませんでした。▼
展覧会ごとに撮影可、一部のみ可、撮影可と変わりますので、撮影可の時だとアール・デコな内装も撮影できます。
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以下は撮影可能な時に撮影した内部写真です。
正面は白磁のアンリラパンデザインの「香水塔」です。
これは朝香宮邸時代に上部の照明部分に香水を施し、照明の熱で香りを漂わせたという由来から、後に「香水塔」と呼ばれるようになりました。
モザイクの床、黒漆の柱、朱色の人造石の壁、そしてガラス窓から広がる庭園の緑、アール・デコ様式の特徴が顕著に表れた次の間(つぎのま)です。▼
▼アンリラパン内装設計の大広間です。
天井には格子縁のなかに40個の半円球の照明が整然と配置されています。
正面には玄関のラリックのガラスレリーフが見えます。
大食堂にはルネ・ラリックの照明器具《パイナップルとザクロ》やガラス扉等にくだものがモチーフとして使われ、ラジエーターカバーには魚貝がデザインされています。まさにアール・デコ祭りですね▼
ここが普段しまっている事の多い書庫です。▼
東京都庭園美術館という名前ですから、広大なお庭があります。こちらでのんびりするのもいいですね。
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いろんな場所に椅子が用意されてますから、好きな所に腰掛けて手入れされた庭園を眺めてみましょう。
東京都庭園美術館への行き方
JR目黒駅からは目黒通りを白金方面に徒歩7分ほどで左側の緑が生い茂っている所に入り口があります。
メトロ白金台の駅からなら、1番出口を出て目黒通りを反対側に渡り、目黒駅方面に徒歩6分です。自然教育園入り口の目黒駅側の隣です。
東京都庭園美術館
東京都港区白金台5-21-9
10:00−18:00 第二第四水曜休館
庭園入場料:一般200円、大学生(専修・各種専門学校含む)160円、中・高校生・65歳以上100円、18歳未満の子を同伴する都内在住の方2名まで、庭園の入場料金半額
入館料:展覧会ごとに金額が変わります。