ヨーロッパや日本の映画に強み。アート系ミニシアターの老舗「ユーロスペース」

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ユーロスペース

渋谷のアート系ミニシアターというと「ユーロスペース」と「シアター・イメージフォーラム」が代表格。

このうち40年以上の歴史がある老舗ユーロスペースは映画の製作・配給でも多くの実績があります。シアター・イメージフォーラムはちょっと方向性が違うんですね。

ユーロスペースといえばフランスの映画監督レオス・カラックス。あの「ポーラX」もユーロスペース製作です。そのレオス・カラックスの久しぶりの新作「アネット」が2022年4月からユーロスペースで公開されています

▲以前は渋谷の桜丘にあったユーロスペースですが十数年前に同じ渋谷でも東急本店近くの円山町にビルを建てて移転しています。

100席前後の小さいスクリーンですが単に小さいからミニシアターじゃなくて、作家性の高い映画などを上映するインディペンデントな映画館を ”ミニシアター” と呼ぶようになった先駆け的な映画館です

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映画館

ユーロスペースが入るビルはユーロスペース以外にいくつかの施設が同居しています。

どうも同じ系列という訳ではなく、いろんな繋がりでこのビルにまとめて入ったみたいですね

▲ビルの脇の看板。

1階には「LOFT 9」というトークライブハウス。カフェと本屋も併設されています。

2階は「ユーロライブ」というライブハウス。上映用スクリーンもあります。

3階が「ユーロスペース」。

4階が「シネマヴェーラ渋谷」というハードコアな名画座です。

そして地下には「映画美学校」。

▲ユーロスペースは3階ですけど、このビルはどのフロアも天井が高いので階段を登るのはキツいです。たいていエレベーターで上がります。

なおチケット売り場もオンライン購入した場合の発券機も3階です

▲3階のユーロスペースのロビーです。

真ん中にチケットカウンターがあって手前がユーロスペース1という92席のスクリーン、向こう側がユーロスペース2という145席のスクリーンです。

▲これは奥から出入り口の方を見たところ。

今は館内にドリンク売り場はなくて自動販売機があるだけです。

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スクリーン

今回は「ユーロスペース2」という大きい方のスクリーンで鑑賞。

▲写真では分かりづらいですがシートはフランス製。

椅子にうるさいフランス人を満足させるシートなので座り心地も良好です。

▲塚本晋也監督の「野火」公開時の舞台挨拶があった日には折りたたみ椅子が出されそれでも足りなくて立ち見が出るほどの盛況だったのを思い出します。

ユーロスペースの特徴

映画製作もするミニシアターです。特にユーロスペース代表の堀越氏の個人的関係もあるのだと思いますけど、レオス・カラックスやフランソワ・オゾンそれにキアロスタミやヴェンダースといった映画作家たちとの交流は知られていますね。

▲「アネット」の公開に合わせて「WE MEET LEOS CARAX!」というレオス・カラックス作品の特集上映が行われていました。

当初は2022年3月31日までの予定でポスターにもす描かれていますが、カラックス監督が来日することになったので4月8日まで延長されています

▲「アネット」のポスター。

後ろのドアにはアンドレイ・タルコフスキーのポスターが貼られていて、要するにそういう趣味のシアターなのです。

この最新作の「アネット」はアダム・ドライバーとマリオン・コティヤールが主演で、音楽はスパークス(Sparks)が担当しています。また水原希子や古舘寛治といった日本人俳優もちょっとした役で出演しているのも話題です。

▲Sparksの2017年のアルバム「Hippopotamus」からの ”When You’re a French Director” という曲。ここでレオス・カラックスはボーカルとアコーディオンを担当していて、なんでこの人達が組んだんだろうと当時話題になっていたんですよね

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LOFT9とユーロライブと映画美学校

ユーロスペースと同じビルに入る他の施設を紹介します。

▲これは1階のLoft 9。Cafe 9というカフェやBooks 9という本屋が併設されています。

▲2階は「ユーロライブ」。これは上映施設もあるライブホールで名前の通りユーロスペースと同じ運営会社のホールです。

▲ユーロスペースはスクリーンが2つですが、ユーロライブはホールが1つだけ。なのでキャパも178席と多くなっています。

▲地下は「映画美学校」と併設の試写室です

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ユーロスペースの場所とアクセス

ユーロスペースのサイトに渋谷駅からの詳しい道順が描かれています。

▲分かりやすさでいえば、東急本店の「Bunkamura前交差点」を左に曲がるのが一番分かりやすいです。

▲道玄坂を上って「道玄坂上交番前」の交差点のセブンイレブンの横を入ってまっすぐでもユーロスペースです。途中にライブハウスのO-EASTがあったりするので人によってはこっちの道順の方が馴染みかもしれないですね。

いわゆるブロックバスター映画やアニメ映画などはかからないので行かない人は行かない映画館ですが、特にヨーロッパと日本の作家性の高いマイナーだけど上質な映画のセレクションはユーロスペースならではです。渋谷のこんな場所でそうした映画を通じて新しい感覚や考え方に触れる時間を持つのもよいのではないでしょうか

ユーロスペース 基本情報

館名 ユーロスペース
住所 渋谷区円山町 1-5
最寄駅 渋谷駅、神泉駅
スクリーン ユーロスペース1 (92席)
ユーロスペース2 (145席)
ユーロライブ (178席)

 

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