都内でも有数のパワースポットとして有名な芝増上寺、正式な名称は「三縁山広度院 増上寺」。
徳川将軍家のお墓があったり、大きな三門や本堂があったり都内でも有数の規模のお寺です。
またハリウッド映画やCMの舞台としてもたびたび登場するので親しみやすいお寺でもあります。
浜松町の方から芝大門を抜けて増上寺に向かうと最初に見えてくる三門(さんもん)。この山門の向こう側には東京タワーも見えて、観光客がまずおおっとなるところです。
江戸時代初期からそのまま残っといる唯一の建物で国の文化財にも指定されています。
通常は一般公開されていませんが、戦後に1回だけ特別公開されたことがあります。その時に登ったことがあるのですが、思ったよりも高いのですね。
今のように高い建物がなかった江戸時代であればそれは壮大な眺めだったろうと思います。また浜松町の先はすぐ海なので海辺から江戸の街まで一望できたのでしょう。
次はいつ公開されるか分かりませんが、もし一般公開されることがあったら何をおいてもかけつけましょう。
増上寺大食堂と宝物展示室
増上寺は信仰の場として、観光の場として、日々多くの人が訪れていますが、浄土宗の総本山としての機能もあります。そうした増上寺を ”仕事場” とする人たち用の食堂があるのですが、その食堂は「大食堂」として一般の参拝客にも開放されています。
本堂脇の増上寺会館という建物の中にあります。増上寺会館の入口を入ったら左手の階段を下りるとこのような食堂が。社員食堂レベルなので精進料理とかグルメな味付けを期待してはいけません。
これはサンマの蒲焼定食ですね。
漬物、お味噌汁にご飯という本当に何の変哲もない普通の定食です。
ただ、湯呑みなどにはこのように葵の御紋が入っていて、増上寺が普通のお寺ではない徳川家所縁のお寺なんだという特別感を味わうことができます。
増上寺会館とは向かい側の地下には「増上寺宝物展示室」。
不定期で行われる企画展の他に増上寺が保管する資料などを常設展として展示しています。
その常設展の目玉は「台徳院殿霊廟模型」。かつて境内に存在したものの戦災で焼失した国宝の模型です。
この模型自体も数奇な運命を辿ってここに展示されているのですが、模型の精緻さやオジリナルの荘厳さを楽しんでみたいですね。
撮影スポット
増上寺では季節ごとにSNS映えする撮影スポットを見つけられるます。
春の桜の季節なら境内の桜、東京タワーへ抜ける道路添い、裏の墓地付近など。
夏はこの七夕のキャンドルナイト。増上寺の歴史からすればつい最近始まった行事ですが、数千本のキャンドルが点けられ天の川を形作っている様子は壮観です。
この写真は東京タワーをバックに本堂とその大階段に並ぶキャンドルですね。
ただ東京タワーの明るさが足りないのと、全体の明るさが足りず本堂が暗く写ってしまっています。
東京タワーがライトアップされる時間帯と日没直後のマジックアワーが重なる時間にこの場所からぜひ写真を撮ってみてください。
明るい東京タワーとダークブルーの空そして増上寺の本堂の3つが重なる素晴らしい写真を撮ることができます。
薪能
毎年秋に薪能を開催しています。
今年2017年は「第34回 増上寺薪能」として9月30日(土)に開催です。
境内に特設舞台が作られ能と狂言が上演されます。
能を表現するのに”幽玄”という言葉がよく使われますが、増上寺のそれはロケーションや歴史的背景もありまさに ”幽玄” という言葉がぴったりです。
能は物語も表現も抽象化が極度に進んだ演劇なのでとても数百年前の演劇とは思えません。
わかり易さを目指した現代の演劇ばかり見るよりも、こうした抽象度の高い演劇をきちんとしたアートして見てみたいですね。
浄土宗大本山 増上寺
港区芝公園 4-7-35