慶応三田キャンパスで美術鑑賞

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慶応大学といえば日本を代表する私立大学ですがその本部、三田キャンパスは麻布十番や東麻布からも歩いてすぐの隣町です。

この三田キャンパス内にはいくつも見どころがあり訪れて楽しい場所なので散歩のついでにちょっと足を延ばしてみましょう。

大きな入口は正門と東門。

正門は魚らん坂へ通じる桜田通り側で、すぐ近くに有名なラーメン屋さん二郎がありますね。営業している間はいつも行列が出来ているのですぐ判ります。

東門は同じ桜田通りですが東京タワー側からまっすぐ来た場所にあります。大きなアーケードの入口にはあの有名な「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」という言葉がラテン語で刻まれています。
今回はこちらの東門から入ってみます。

まず最初に見えるのが図書館旧館。日本の重要文化財にも指定されている由緒ある建物です。
この中には有名なステンドグラスもあるのですが、残念ながら2019年頃まで改修工事を行っていて中を見ることはできません。

次に南館へ。

南館にはイサム・ノグチゆかりの場所。イサム・ノグチはお父さんが慶応の先生で、その関係で建築家谷口吉郎が三田キャンパスを設計するにあたり、旧萬來舎(通称ノグチ・ルーム)の家具、内部デザイン、庭園デザインなどに協力したそうです。

南館の入口近くには「若い人」という作品が置かれています。まずこれを鑑賞してさらにエレベーターで旧萬來舎が移設された南館の屋上へ向かいます。

元々は地上に建っていたのですが、2003年に南館を建設する際に屋上に移設。

その際に移築を担当したのが建築家の隈研吾(新国立競技場の設計などで有名ですね)さん。そこかしこに隈研吾らしいデザインが施されています。

 

 

 

 

 

 

ノグチ・ルームは通常は一般公開はされていませんが、カーテン越しに中の様子を伺うことができます。

イサム・ノグチは家具と内部空間設計を手がけているのですが、その家具は布がかけられ細部を見ることはできません。しかし内部空間の様子はほぼ判ります。

このようなサロン風な場所で、かつては学生や教職員が社交場として時を過ごしていたのですね。


これもイサム・ノグチによる「輪」という作品。

また、庭園のランドスケープデザインは本来はイサム・ノグチが手がけたのですが、現在はミシェル・デヴィーニという若手ランドスケープアーキテクトが担当したものになっています。

これ以外にも猪熊弦一郎の大きな絵画があったり、重要文化財の演説館があったり、また三田キャンパスから通りを隔てた向かい新しく建った南別館のアート・スペースでは展覧会が開かれたり、アート鑑賞の場としも楽しめるのが三田キャンパスです。

大学キャンパスなので教室には入れません(もし入ったらそれはモグリ学生)が、個人的にキャンパス内を散策したりパブリックな場所に入ることは全く問題ありませんし、守衛さんに呼び止められたりすることもありませんので、気軽にぶらっと遊びに行ってみましょう。

他にどのような作品や建物があるか、慶応大学が発行する「三田キャンパス歴史芸術ガイド」(PDFファイルです)を読んで参考にしてください。

お腹が空いたら西校舎の奥にある学食「山食」で名物のカレーをいただいたり、正門からすぐ近くの二郎に挑戦したりするのもよいですね。学食は学生に限らず一般の方も入って食事をいただくことができます。

 

慶應義塾大学 三田キャンパス
港区三田2-15-45

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