けやき坂、さくら坂のストリートファニチャー、毛利庭園付近のパブリックアートについて書きましたが、今回もパブリックアートの続編です。
六本木ヒルズのアイコン的作品の紹介です。
「ママン」 ルイーズ・ブルジョワ
2002年(1999年)/ブロンズ、ステンレス、大理石 9.27 x 8.91 x 10.23(h)m
なんと言っても六本木ヒルズのアイコン的作品です。
ママンの周りには椅子もあるので、待ち合わせ場所に使うのも便利です。
ルイーズ・ブルジョアにとって「ママン」は幼少期に亡くした母への郷愁と象徴であり、卵を孕んだ巨大な蜘蛛は攻撃的でありつつも強い母性愛を表しています。
個人的な体験、抑圧された女性性や女性の社会的な役割などフェミニズムアート運動の代表的な作家です。世界9カ所に設置されたママンは各々その場所のアイコンであり、母のようなで存在あり続けることでしょう。
2018年の六本木アートナイトでマグダ・セイエグによって毛糸で彩られたママン。
この時、六本木アートナイトの出品作品でありながらもヒルズ15周年記念インスタレーションという位置付けでした。
この後は私が現地でみてきた世界のママンです。
ソフィア王妃芸術センターのカフェの中の小さいママン
グッゲンハイムビルバオのママン
どこにあってもやはり存在感がありますね。
「薔薇」イザ・ゲンツケン
2003年(1993年)/スチール、アルミニウム、ラッカー 8.0(h)m
そしてママンのすぐそばにあるのが「薔薇」です。本物の薔薇が咲いている時期に無理やり一緒に撮ってみました。
この作品は六本木ヒルズの愛と美のシンボルとして制作されました。
イザ・ゲンツケンは立体を多く手がけるドイツの女性アーティストです。日本では金沢21世紀美術館にその作品がコレクションされています。
ロボロボロ(ロボロボ園) チェ・ジョンファ(崔正化)
2003年/FRP、ステンレススチール、ファイバーライト
1.0×1.0×12.0(h)m
さくら坂の途中のさくら坂公園にそびえ立つ44体のロボットで構成されたタワーは、夜間には目や胸の部分が光ります。
さくら坂公園の遊具にも同様のロボットがデザインされているので、この公園全体がアート作品と言っていいでしょう。
チェ・ジョンファの作品は2016年の六本木アートナイトのメトロハットの天井から吊った極彩色の花バルーンが印象的でしたのでご記憶の方も多いでしょう。
また、アート好きの方ならご存知の十和田市現代美術館に訪れるとまず最初に迎えてくれる立体作品「フラワーホース」がチョ・ジョンファ作品で最も有名な作品かもしれません。
こんなにたくさんアートがあったのか!という方も多いかもしれません。
六本木は美術館、ギャラリーがたくさん集まっている街です。美術館鑑賞の行き帰りに改めて六本木ヒルズのアートも見直してみてください。
六本木ヒルズ
港区六本木6丁目11−1