AGNÈS B. GALERIE BOUTIQUE
フランスのファッション・ブランド「AGNÈS B. (アニエス・べー)」。その青山本店の2階は「AGNÈS B. GALERIE BOUTIQUE」というギャラリーブティック、つまりアートギャラリーになっています。
ギャラリーができて2年ちょっとしか経っていませんが、野心的な展覧会が開催されたり、若手アーティストの発表の場になっていたりで、しっかりチェックしておきたいギャラリーです。
▲今は “Story of the Point d’Ironie / ポワンディロニーの全て”展が開催中なので、これを中心に紹介します。
アニエス・ベー(アニエス・トゥルブレ)はファッションデザイナーであり経営者でもあるのですがアクティビストという顔も持っています。
このギャラリーはその面からのアニエス・ベーを知ることが出来る場でもあるのです。
「カフェ・マディ」の向かいのアニエス・ベー青山店、その螺旋階段を上がるとギャラリーブティックです。
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フリーペーパー“ポワンディロニー”
アニエス・ベーではアートフリーペーパー「ポワンディロニー」を発行していて、これはアニエス・ベーの各店舗で無料で入手することができます。
▲このクエスチョンマークとエクスクラメーションマークを合成したロゴ、アニエス・ベーのアイコン的に使われていますが、ポワンディロニーのマークにもなっています。
▲今回の展覧会はその「ポワンディロニー」のバックナンバーなどを通じてもう一度その意義を振り返ってみようという企画のようです。
▲この ”God is Man Made” 、”Sit in my Heart and Smile” とプリントされたペーパーは自由に持ち帰って、壁など好きなところに掲示せよというメッセージです。ラジカルですねぇ。
▲ポワンディロニーを発行するきっかけになったクリスチャン・ボルタンスキーとの会話を振り返るアニエス・ベー。
▲これはポワンディロニー No.61の作品。ロマン・シグネールです。
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Story of the Point d’Ironie / ポワンディロニーの全て
それでは展覧会の様子をみてみましょう。
一つ一つ見ていたらとてもじゃないですが時間が足りません。
真ん中になにやらボックスがありますね。
▲ここでは過去のポワンディロニー、つまりバックナンバーを無料配布しているのです。
訪問した時は一部バックナンバーは配布終了。でもなぜかギルバート&ジョージだけ大量に余っていました。
ただしこちはら閲覧用。配布しているものではありません。
マシュー・バーニーの「クレマスター」特集号のようです。
▲壁には過去にポワンディロニーに登場したアーティストの一覧が。
第一弾は映画監督のジョナス・メカスだったんですね。映画監督でもあるアニエス・ベーらしい選択です。
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過去の展覧会
「Story of the Point d’Ironie / ポワンディロニーの全て」展は2021年5月20日まで。
開館時間は13:30なんですが、ときどき午前中から開けていることもあります。そんな時に前を通りかかかったらラッキーですね。でも観るつもりで行くときは13:30以降にしておくのが無難です。
▲これは2021年の年初から春先まで開催していた「AGNÈS B. 5 DAYS IN MOSCOW IN 1987」の時のもの。
ソ連邦末期の1987年にアニエス・ベーが5日間モスクワに滞在した時に撮影した写真です。
幸せそうだったり辛そうだったり。
▲世界中どこの街にもいそうな人々なのに、でも写真から感じられるのはこの国は先が長くないだろうなという不穏なイメージ
これはアニエス・ベーの視点の確かさを感じさせる展覧会でした。
▲これは鈴木ヒラクのドローイング作品集の出版記念の個展の時。2020年だったと思います。
このように個展も頻繁に開催されています。
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AGNÈS B. GALERIE BOUTIQUEの場所
アニエスベー青山本店の2階です。
表参道の交差点から青山通りを渋谷方面を向かい「スパイラル」の先の路地を入って「レジュ・グルニエ」などを過ぎて100mほど。向かいは「カフェ・マディ」です。
アニエス・ベーというデザイナーの趣味や思想が色濃く反映されたギャラリーですが、これを見るとアニエスベーというブランドもまた別の角度で見直さないといけないかなぁと感じさせますね。
ファッションブランドのおまけのギャラリーとするには勿体なくて、いつも展覧会の内容をチェックしておきたいですね。
AGNÈS B. GALERIE BOUTIQUE
港区南青山 5-7-25
定休日 : なし
営業時間: 13:30−20:00 (オープンは11時の場合もあり)