都心なのに紅葉と茶室を独り占めして楽しめる。東京都庭園美術館 茶室「光華」秋の特別公開

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茶室「光華」の特別公開

東京都庭園美術館にある日本庭園内にひっそりとたたずむ重要文化財の茶室「光華」の秋の特別公開

通常は茶室の建物内までは入れるのですが畳敷きの広間などは立入禁止です。

でも毎年紅葉の季節には”特別公開”され、広間に上がり日本情緒を感じることができるのです。また写真撮影も可能なのでSNS映えという点からもおすすめのスポットです。

さらにこの時期は美術館と庭園が20時まで開館し、さらに庭園をライトアップする「夜間開館」も実施されます。

今年2022年の秋の特別公開の日程、夜間開館の日程についてはこの記事の最後で案内しています▼

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茶室「光華」とは

この茶室「光華」は、武者小路千家の茶人である中川砂村是足庵1880-1957)が設計し、大阪の数奇屋大工棟梁平田雅哉(1900-1980)が施工して、昭和11年(1936)に上棟しました。

2015年には国の重要文化財に指定された歴史的建造物です。

「光華」という名称は、朝香宮鳩彦殿下自らの命名だそうです。

▲茶室自体は通年で観覧可能です。

しかし、茶室内部は立礼席のみの立入りとなっています。立札席というのは上の写真のところまで▲

庭園美術館の庭園の入場料(一般200円)を払えば庭園と茶室に入場可能ですし、展覧会のチケットがあれば庭園(日本庭園と西洋庭園)と茶室にも入場可能です。

茶室「光華」特別公開で入れる場所

通常は立礼席のみ立ち入り可能ですが、秋の特別公開では座敷の広間まで上がることができます。

これが普段は入れない広間。点前座の茶道具や床の間の掛軸など風情を感じられるような展示が行われます。

ここまで入ることができるのは春と秋の限定された期間だけ。貴重な機会です。

畳の座敷なので当然、靴を脱いで入ります。

▲茶席は小間広間立礼席の三席からなります。

このうち普段入れるのは立礼席。特別公開で入れるのは広間。小間席は特別公開でも入れません。

窓の外には庭園美術館が誇る日本庭園の紅葉が借景として見えるはずです(その年の色づき具合や天候によって見えない場合もあります)。

実はここは都心の隠れ紅葉スポット。紅葉と和風庭園と茶室という日本ならではの風景を楽しめる格別な場所なのです。

▲床の間には掛け軸がかかっています。目の前までいくことができます。

▲なお、広間でも入れるのは窓寄りの一部だけ。茶釜の周りは立ち入り禁止です。

1936年竣工の茶室にしては、天井が高く、明るくてとても開放的なつくりです。

とても戦前の茶室とは思えません。皇族の中でもきってのモダニストであった朝香宮鳩彦王のセンスが反映されているのではないでしょうか。

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茶室「光華」と紅葉

光華の特別公開は夏と秋に実施されています。もちろん見事なのは紅葉を同時に楽しめる秋の特別公開です。

▲広間から見る日本庭園の紅葉。

そもそも隠れた紅葉の名所なのであまり訪れる人もいなくて、独り占めして紅葉を愛でることもできます。

▲普段は入れない広間の窓から見る紅葉も格別です。

紅葉が美しいので秋に特別公開するのでしょう。

できれは光が美しい晴天の日に訪問したいですね

▲茶室から日本庭園の紅葉を愛でたら、茶室を後にして日本庭園を楽しんでみましょう。

紅葉の日本庭園

庭園美術館の庭園、まずは日本庭園に入ります。

▲茶室「光華」を出ると目の前には池を中心とした日本庭園とそれを取り囲む紅葉が目に入ります。

▲完全な紅葉ではありませんが、美しい光景です。

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茶室の周りの紅葉

日本庭園の紅葉も見事なのですが、特に茶室の周囲は赤が鮮やかなモミジが多いようです。

▲緑に囲まれた茶室と鮮やかな紅葉。

とても都心とは思えません。すぐ隣を首都高速が通っているのに。

▲茶室「光華」の外観です。

▲こうやって見ると、茶室から紅葉が眺められるように植栽されているということが分かります。

庭園というのはそこまでこだわって作庭するのですね。

▲紅葉がこれだけ綺麗だと新緑も同じように美しいはずです。

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庭園美術館の夜間開館

庭園美術館では紅葉の時期に夜間開館も実施します。その日は美術館も20時まで開館していますし、庭園もライトアップされ同じく20時まで入場可能です。

茶室「光華」の秋の特別公開と重なる日もあるので、昼間は茶室から庭園の紅葉を見物し、そのまま夜は美術館を鑑賞し、さらに夜のライトアップされた日本庭園と西洋庭園を見物するという贅沢な利用が可能です。

▲ライトアップされた夜の日本庭園。

まだ紅葉が始まったばかりですが12月の夜間開館ではもっと鮮やかな紅葉が見られるでしょう。

なお、夜間開館では日本庭園の一部だけが立ち入り可能です。やはり夜の水回りは危険ですからね。

▲庭園美術館の出口近くにある「西洋庭園」もライトアップされています。

桜が多くてあまり鮮やかな紅葉は見られませんが、ライトアップされた大銀杏はやはり見事です。

銀杏の木の向こうには見えるのはミュージアムレストラン「comodo(コモド)」。以前のデュ・パルクは撤退し新しいレストランに変わっています、新しいレストランも訪問しておきたいですね。

庭園美術館と紅葉

紅葉の時期に合わせ、せっかくここまで来たのですから庭園美術館そのものも鑑賞しておきましょう。

▲現存する世界一美しいアールデコ建築と称される本館。

▲玄関のアーチからの紅葉の眺め。庭園美術館で見逃してはいけない紅葉スポット、SNS映えスポットです。

▲冬になり太陽が高さが低くなってくると現れるのが美術館のある場所のハートマーク。

晴天の午前中は、杉本博司建築ではおなじみの三保谷硝子謹製の硝子窓が作り出すその影がハート形なのです。

このハートを見ることができたら幸せになれるかも?!

▲午前中の誰もいないカフェでまったりしたり、昼間の茶室「光華」と庭園で紅葉と日本情緒を堪能したり、夜間開館でライトアップされた幽玄な日本庭園と紅葉を愛でたり。

様々な姿の庭園美術館を楽しめる季節です。

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庭園美術館のアクセスと特別公開、夜間開館情報

最寄り駅は白金台駅です。1番出口を出て目黒通りを反対側に渡り、目黒駅方面に徒歩6分です。自然教育園入り口の先が庭園美術館です。

目黒駅から目黒通りを白金方面に徒歩7分ほどでも庭園美術館。左側の緑が生い茂っている所に入り口があります。

光華の特別公開の日時と入場時間、夜間開館の日時と時間については次のとおりです。

茶室「光華」秋の特別公開

期間 2022年11月22日(火) 〜 12月11日(日)
時間 10:00 − 16:30
入場料 庭園入場料は一般 200円、大学生 160円、中高生・65歳以上 100円
展覧会チケットがあれば庭園・茶室も入場可
予約 予約不要

秋の夜間開館

期間 2022年11月18日、19日、25日、26日、12月2日、3日
時間 10:00 − 20:00
入場料 庭園入場料は一般 200円、大学生 160円、中高生・65歳以上 100円
展覧会チケットがあれば庭園・茶室も入場可
予約 予約不要

東京都庭園美術館 基本情報

名称 東京都庭園美術館
住所 港区白金台 5-21-9
最寄駅 白金台駅、目黒駅
休館日 月曜日
時間 10:00 − 18:00 (土日祝は17:30まで)
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