麻布のど真ん中に釣り堀がある。そんな噂を耳にしたことはありませんか?
そういえば昔、聞いたことがあるかもという人も多いかもしれません。
戦前の昭和初期から80年以上にわたって営業しているというこの釣り堀「衆楽園」、今もしっかり営業しています。残念ながら2018年5月29日をもって閉園しました。
どの駅からも遠く駐車場などもないうえ、住宅街の中のわかりにくい道をてくてく歩いていかないとたどり着かないので、まさに知る人ぞ知る釣り堀のようです。
営業案内は写真のとおり。天気が良ければ週末も営業していますし、釣りという性格上朝も早い時間から開いています。
周囲は住宅街ですし緑も多いので夏場でも涼しい風が吹き意外と居心地は良さそうです。
釣りが趣味でへらぶな釣りを楽しむ人はもちろん、場所的な意外性からデートに使うカップルも見かけます。
たしかに、静かで人も少なく二人の時間を過ごせるうえ、腕に自信があればいいところを見せられるので、デート向きでもありますね。
釣り堀の広さは10m四方くらい。それほど大きな釣り堀ではありません。
写真で右奥が管理小屋。そちらで料金を払ったり場合によっては貸竿を借りたりします。
このように釣り堀のすぐそばまでマンションや住宅が迫っています。もしかしたら昔の聚楽園はもっと大きかったのかしれません。
また堀の水はここの井戸水を使っているそうです。麻布は武蔵野台地が終わる場所に位置するので昔からきれいな水が湧くそうで、例えばこの聚楽園の近く元麻布には「がま池」という天然の池が今でも残っています。
がま池も紹介したいところですが、今はマンションなどに囲まれパブリックな場所から見ることはできないので遠慮しておきます。
ただ半パブリックな場所からなら「がま池」を見ることができます。というヒントだけ書いておきますね。
聚楽園への行き方
麻布十番から仙台坂を通る行き方もありますがちょっと迷いそうなので広尾側から。
ナショナル麻布から南部坂を有栖川宮公園の上まで登ります。
最初の信号を右に曲がります。
「ありすいきいきプラザ」と帽子で有名な女社長さんの邸宅の間を入っていきます。この写真ではクルマが信号待ちをしている方向ですね。
左手にフィンランド大使館、右手にパキスタン大使館を見ながら150mほど進みます。
すると「港区区立本村小学校」という看板があるので、この四つ角を左に曲がります。
100mほど歩くと右手に小学校がありますがさらに進みます。
小学校を過ぎたT字路に、写真のような「衆楽園」の看板が目に入ります。最近この電柱の「衆楽園」の看板が撤去されていることに気が付きました。今はこの看板はないので目印にはなりません。
聚楽園は本村小学校の先、下り坂から上り坂に変わるこのT字路を右に曲がった奥の突き当りになります。
静かで空気もきれいな衆楽園。近場のちょっとしたレジャー、デートにぴったりかもしれません。帰りは麻布十番も広尾も同じくらいの距離なので遊んだ後の小腹を満たす場所にも困りません。
5月29日で閉園し直ぐにでも埋め立てられマンションでも建つのかと思いましたが、まだ釣り堀には水もあり静かに最後の時を待っているかのようでした。
この場所がどうなってしまうのか、気になりますね。
釣り堀の水がちょっと濁ってきたかなぁというくらいで、まだ手入れなどしているようです。
特にマンションが建ったりする訳でも(当分は)なさそうです。
衆楽園
港区南麻布3-9-6
定休日:水曜日、木曜日(ただし祝日は除く)、雨天・強風の日
営業時間:8:00 – 16:00