以前このブログでも紹介した建築専門のTOTOギャラリー・間にて開催中の「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」のレポートです。
増田信吾+大坪克亘(ますだしんご・おおつぼかつひさ)の二人は1982年と1983年生まれですから30代の若手建築家です。
若手ということは手掛けた物件数はさほど多くはないので、展覧会をする場合、その見せ方が重要になってきます。
ギャラリー間は2フロアになっていますので、3Fと4Fで1章2章のような構成が多いです。2018年に開催された田根剛展は3Fが模型図面などの展示で4Fは映像のみのシンプルな構成でした。
今回はどんな構成でしょうか。
展示室内割とすっきりしてますね。▼
壁面やガラスに問いかけが書かれています。
自分たちの思 い描いたものをかたちづくるための設計ではない。だとしたら何を設計するのか。
物件ごとに観察と診断を行うというのが二人の設計方法です。
3Fは主に問いかけと観察です。
模型が宙に浮いていますね▼
物件数が少ないのでじっくり鑑賞できます。
決して広くないこの空間に何十軒もの物件の記録が展示してあっても結局数軒しか記憶に残らないというのが正直なところです。▼
文章もこのくらいの量だと読む気になりますね▼
テラスに出てみた▼
ここも3Fの展示室内の延長です▼
屋外には屋外の物件の展示のようです。▼
Gallery2のある上階へはこの外階段を使用します▼
3Fの診断結果が展示されています▼
正面の壁面は写真やスケッチなど、その前には模型による診断結果です▼
両サイドの壁には物件についての解説が書かれています▼
シンプルな観察と診断という展覧会でとてもみやすく、印象に残る展覧会です▼
展示物件は初期の作品から「始めの屋根」「街の家」「つなぎの小屋」「庭先のランドマーク」などの近作まです。
展覧会のタイトル通り、本当に設計すべきことは何か?という根源的な問いとその答えという構成です。
昨今の建築ブーム?で忘れかけていたとってもシンプルだけど忘れちゃいけない核心をみた思いです。
書籍も刊行されています。今後の活動がとっても楽しみな二人組ですね。▼
増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。
TOTOギャラリー・間
東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F
2020年1月16日(木)~3月22日(日) 月・祝日(2月23日(日・祝)は開館)
11:00~18:00 入場無料