交通標識でよく見る「天現寺」と広尾の禅寺「祥雲寺」

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前回は南麻布の「光林寺」を紹介したので今回はその近所、広尾の禅寺をまとめて紹介します。

広尾で禅寺というと東京メトロで石原さとみさんが座禅を組んでいる、いろんな意味で意外なCMが思い浮かびますね。

地名にもなっている天現寺

天現寺はお寺そのものより地名として知られているかもしれません。地名といっても住所ではなく、まずは首都高目黒線の「天現寺出入口」、それと近くにある「天現寺橋」という橋と「天現寺橋交差点」に名前が使われています。

特に「天現寺橋」という地名は都内のあちらこちらの交通標識で目にするので、都内で運転する人にはおなじみの地名ですね。

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天現寺の場所

そんな名前だけは多くの人が知っている天現寺ですが、そもそもどこにあるのか案外知られていません。

天現寺の交差点付近には慶應の幼稚舎や都立広尾病院あってそちらは目立つのですが。

▲天現寺の交差点の歩道橋の下あたり、明治通り沿いに古川橋へ10mほどのところに天現寺の入り口があります。

目立つような山門があるわけでもないので明治通りをクルマで走っているだけでは気が付きにくいかもしれません。

天現寺の境内

▲こちらは本坊。
禅寺らしい趣ですが、それほど歴史のある建物ではなさそうです。

▲本坊の狛犬です。実際はトラなんだそうですが、そういうのもまとめて ”狛犬” と呼ぶそうです。

それにしても漫画チックな愛嬌のある顔をしています。トラというより猫みたいで可愛い。でも江戸時代中期の古い狛犬だそうです。

▲境内の庭の方も趣があります。

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▲庭園の築山のところには芭蕉の句碑も建っています。

刻まれている句は「一里はみな花守の子孫かや」。

▲句碑はこの桜の下に建っています。

芭蕉の時代から桜の樹があって花を咲かせていたのでしょうね。

▲こちらは本堂。本堂も戦後の建立なので比較的新しいといえますね。

▲こちらは最近建てられて「天現寺スクエア」というビル。

フランス大使館脇の青木坂から真っ直ぐ下ってくると天現寺スクエア。オフィスビルなのですが、このビルを抜けて天現寺の境内に入ることも可能です。

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祥雲寺と香林院

次に天現寺の交差点から広尾橋まで行って、広尾の商店街通称「広尾散歩通り」に入ってみましょう。

広尾散歩通りをどんどん歩いていった突き当り(実際はカーブしてまだまだ続きますが)にお寺の山門が見えてきます。

この山門の向こうに祥雲寺を中心に香林院、東江寺などのお寺が存在します。

近づくと歴史のありそうな雰囲気が漂ってきますね。

山門をくぐって右側が東江寺です。

狭いけれど立派な庭園が。

この東江寺では毎朝7時からの毎麻座禅会、金曜日午後7時からの夕方坐禅会が開催されていて、予約も不要、料金も無料です。

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東江寺とは逆側に歩いていくと左側に「霊泉院」というお寺が。

こちらでも坐禅会を開催しているようです。

その霊泉院の向かいが「香林院」です。

山門の中にいきなり枯山水が見えますね。

境内の様子です。

向こうに青いビニールシートが見えるのは本堂が改修工事中だからです。

石原さとみさんが座禅を組んでいたのは本堂で、坐禅会も本来はそちら開催されていたようですが、改修中の今は右手の本坊(?)で坐禅会が開催されています。

坐禅会は毎朝7時からと日曜日の夕方5時から開催です。

ただし、希望者を集めれば不定期で開催してくれるようで、この日も外国人の団体さんが座禅に取り組んでいました。

東江寺と同様、小さいながらも凛とした雰囲気の禅寺です。

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香林院の山門脇に縁起などを解説する看板が立っています。

香林院を出て右方向へ進むと祥雲寺、この辺りで一番規模の大きなお寺です。

立派な本堂。

でもここ祥雲寺の見どころはこの茶室かもしれません。

茶室そのものも良いのですが、この庭園も小ぶりながら見事です。桜の季節も紅葉の季節もどちらもおすすめですよ。

祥雲寺の裏手の墓地は江戸時代の大名の墓所も多く古くからの名刹だということが分かります。
また、「広尾稲荷神社の龍の天井画」でも触れた明治期の洋画家 高橋由一のお墓もここ祥雲寺です。

広尾の散歩ついでに祥雲寺の山門をくぐって中に広がる香林院や祥雲寺を散策するのもよいですね。

 

多聞山 天現寺

港区 南麻布 4-2-35

瑞泉山 香林院

渋谷区 広尾 5-1-21

祥雲寺

渋谷区 広尾 5-1-21

東江寺

渋谷区 広尾 5-1-21

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