日本初の私立美術館「大倉集古館」

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ホテルオークラ敷地内にある大倉集古館を見学してきました。

実業家であり大倉財閥の設立者である大倉喜八郎が蒐集した東洋古美術と、その息子大倉喜七郎が蒐集した日本の近代絵画等国宝・重要文化財など約2500点を所蔵する日本初の私立美術館です。

美術館は1902年に大倉喜八郎が赤坂の自邸に建てたのが始まりで、1917年に財団法人大倉集古館が誕生しました。

1923年関東大震災で消失し、その後伊東忠太の設計による耐震耐火の現在の陳列館を建築し、1928年10月再開館しました。

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大倉集古館前の大倉喜八郎の銅像▼

南アルプスの赤石岳(3,000m級)を所有し、頂上で入浴するための風呂桶持参で登山(本人は駕籠に乗るだけ)。途中湯豆腐が食べたいと言い出して人夫を麓まで買いに行かせとか豪快な伝説が多い人物です。

この角度からだと新しいオークラ東京のヘリテージウイングが見えます。

この大倉喜八郎の銅像は、実際の人間の1.5倍くらいあって実は大きいです。▼

大倉集古館を設計をした伊東忠太は平安神宮や明治神宮、そして築地本願寺など有名建築を多く手がけています。

1998年には国の登録有形文化財に登録されています。

現在の大倉集古館は過去に2回の改築工事を行っており、更に2019年リニューアルオープンした「The Okura Tokyo」の建設工事に伴い5年半に渡る改修工事で地下階が増設され2019年にリニューアルオープンしました。

そして、この改修工事は単に改修しただけではなく、なんと元々の位置から5mほど敷地の外側へずらすという大変珍しい工事をしています。

建物をそのまま引いて位置をずらす工法「曳家」で位置をずらしてから、地下の増設と免震工事を行いました。そりゃあ5年かかりますね。

そんな大工事を2014年から5年間かけて施し、実に5年ぶりとなる2019年に再オープンしたのが現在の大倉集古館です。

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▼大倉集古館の前にはokura tokyo設計の建築家谷口吉生らしい水盤が優雅に揺蕩っています。

こんなに大都会の地価の高い場所でこんなに大きな水盤を作るなんて優雅で贅沢です。

オークラブランドの豊かさの象徴とも言える存在ですね。▼

水盤と柳の取り合わせは金沢にある鈴木大拙館を彷彿とさせます。

勿論建築家はokura tokyoと同様谷口吉生です。▼

こちらは金沢の鈴木大拙館の様子です。どうですか?▼

水盤(大拙館では「水鏡の庭」と呼んでいます)にぐるりと囲まれた思索空間

どことなく雰囲気に共通点がありますね。▼

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さて、大倉集古館に戻ります。展示室は撮影禁止のため残念ながら写真はありません。

館内の図面で中の様子を想像してみてください。

1F.2Fは展示室。地下はミュージアムショップとトイレやホールがあります。ホールはトークショーなどに使用するのだと思います。ホール前にはモニターがあり関連の映像を鑑賞することができます。▼

今回開催されていたのは「特別展 海を渡った古伊万里~ウィーン、ロースドルフ城の悲劇~」という展覧会でした。

ウィーン近郊にたたずむロースドルフ城には、古伊万里を中心とした陶磁コレクションが多数所蔵されてましたが、第二次世界大戦後の悲劇により、陶磁コレクションの大半は粉々に破壊されました。

「戦争は破壊しか生まない」戦争の悲劇を伝える平和活動の一環として、城主であるピアッティ家はその陶片を廃棄せずにそのまま城内で「陶片の間」として展示していました。今回はその陶片の一部が展示されています。▼

今回1Fは佐賀県立九州陶磁文化館所蔵の古伊万里の名品、2Fはロースドルフ城の陶磁コレクションと破壊された陶片、そして日本の技術により修復した作品と関連映像の展示です。

修復された陶磁器のその完璧さに大変驚かされました。

絵画の修復家というのは知っていましたが、陶磁器の修復家と言う職業もあるのですね。それだけでも見応えがありました。

初訪問でこの企画展はとてもラッキーでした。

2021.1/24まで開催していますので、観にいくことをお勧めします。

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さて、曳家をして位置をずらしたとは思えない大倉集古館をぐるりと一周してみましょう。

趣のある重厚な建築です。▼

そして、そここに貴重な灯篭などが置いてあります。

さすが国宝・重要文化財を数多くコレクションする美術館です。▼

奥に見えるokura tokyoヘリテージウィングのシャープで現代的なガラスのファサードと大倉集古館の石の外壁の対比がとてもこの場所らしくていいですね▼

okura tokyo プレステージタワーと大倉集古館です。▼
(警官がいるのは道を挟んだ向かいがアメリカ大使公邸だからです)

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観賞後外に出てみたら、陽が落ちてきていました。▼

ライトアップされる大倉集古館もいいですね▼

夕暮れ時、柳越しの大倉集古館です。▼

水盤に映る大倉集古館▼

プレステージタワーから見る大倉集古館▼

どこから向かうにしてもこのプレステージタワーを目印に進めばたどり着けます▼


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大倉集古館への行き方

どこの駅からも微妙に遠かったのですが、日比谷線・銀座線の虎ノ門ヒルズ駅ができたので、格段にアクセスがよくなりました。

日比谷線虎ノ門ヒルズ駅のA2出口からなら約徒歩7-8分で到着します。
A2出口から虎ノ門三丁目の交差点を右折して直進、1本目の信号を左折して江戸見坂を上り右カーブを道なりに進むと左側に見えてきます。

溜池の交差点からなアメリカ大使館を過ぎて霊南坂を上って行けば到着です。

六本木一丁目駅やアークヒルズからも歩けます。アークヒルズを抜けて鼓坂を上れば到着です。

このようにどこからでもアクセス容易、そしてオークラの宿泊客でなくても利用できるので、都心で古美術や建築を鑑賞するのも良い体験だと思います。

大倉集古館

東京都港区虎ノ門2-10-3(The Okura Tokyo前)
10:00−17:00 月曜休館
特別展入場料 一般1300円 大・高生800円

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