農園になって再開した 日本で一番小さい植物園「渋谷区ふれあい植物センター」

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渋谷区ふれあい植物センター

自他ともに認める ”日本で一番小さい植物園” 「渋谷区ふれあい植物センター」が2023年7月29日(土)にリニューアルオープンしました。

建物自体はそのままでボイラーなどの内部設備の改修や植物の入れ替えなどを行い、以前の植物園から果樹や野菜など植物全般を見て体験できる施設としての再出発のようです。

ただオープン間もないこともあり利用できる施設が少なかったり、オペレーションも不安定なところもあるようです。麻布ガイドでは時々チェックして最新の状況をレポートしていきます。

▲外観は新しくなりましたが温室部分は以前のまま。ただ内部は改装されています。

休園前は役所の建物みたいな素っ気ないものでしたが、新しい外装はオシャレに変身しています。

この ”渋谷区ふれあい植物センター” はその名前の通り渋谷にある植物園ですが、多くの人がイメージする都会の繁華街な渋谷でも高級住宅街が並ぶ渋谷でもない、普通の大通り沿いの普通の住宅街の中にある植物園です。

港区には「国立科学博物館附属 自然教育園」という大規模なものがありますが、渋谷区の植物園の方は日本一小さいと自称するように小規模な植物園です。

でも地元の人の憩いの場だったり、子どもたちの教育の場だったり地元密着の植物園ですが、日本一小さい、それも渋谷ということで話題になることも多い植物園です。

以前の植物センターについてはこちらの記事で詳しいです。

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植物センターの建物

渋谷近くの明治通り近く。隣は都営バスの営業所。近所には清掃工場があり、その余熱を利用することで熱帯の植物なども栽培していました。

場所的には渋谷駅から歩いて10分ちょっとです。

▲建物は4階建で、3階まで吹き抜けのボタニカルガーデンが特徴です。

▲入ってまずはボタニカルショップも兼ねた受付。ここで入場料100円を支払います。

▲ハーブ入りウォーターは無料

▲新しいフロアマップです。

以前の植物センターとはすっかり様変わりしています。施設のコンセプトが以前とはまったく異なりますからね。以前運用していたInstagramのアカウントも削除され新しいアカウントが運用されています。

リニューアルされた今でも ”日本で一番小さい植物園” なのか気になりますね。

温室からボタニカルガーデンへ

以前の植物センターは温室で多くの熱帯植物を見ることができました。

▲熱帯のエキゾチックな熱帯植物や珍しい植物があり、”植物園” を名乗っても誰もが納得のものでした。

▲リニューアル後も温室はほとんどそのまま残されていますが、熱帯植物から野菜や果樹などの身近な植物へ入れ替わっています。

たとえばウンシュウミカン(温州蜜柑)とかサクランボとかパイナップルとかです。

▲そいてまだ植物の数も少なくてスカスカな感じなのは否めません。

以前は映画「サイレント・ランニング」やアニメ「天空の城ラピュタ」の庭園みたいだったのですが。

1Fの施設

すっかり変わってしまった温室(ボタニカルガーデン)の他の施設も見てみましょう。

▲これは1Fの「シアター」。

大型ディスプレイに映像が流れています。

▲これは「水耕栽培室」。

サニーレタスなどの野菜を水耕栽培していて、ここで収穫した野菜は2Fのカフェで食材として利用されているそうです。究極の地産地消ですね。収穫できた野菜のうち一部は2Fカフェのサラダに利用しているそうです。

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2Fの施設

続いて2階の様子を見てみましょう。

▲2Fのメイン部分はカフェ。

以前よりテーブル数も増えていますし、ピザなど軽食もいただけます。

カフェ利用者優先なので休憩するだけの場合は3Fの多目的スペースを利用するよう促されます。

▲以前は温室だったスペースを見下ろしながらのコーヒー。

オーダーはQRコードを発行してもらってのモバイルオーダー方式。決済は現金オンリーです。

▲植物センター自体の営業時間よりやや短い営業時間。

▲これは「イベントルーム」。

水道とシンクが見えるのは、ここで料理講座などを行う予定があるからみたいです。たぶん収穫した野菜などを使うのだと思います。

▲イベントルームからは、以前ルーフガーデンだった屋上に抜けられます。きれいに整備されていますがまだ何を植えるのか決まってないみたいです。

ただ一般には開放していないみたいです。

▲1Fかららせん階段を上がったエリアが「ライブラリー」。

本来は農や食にまつわる絵本や専門書などを揃える予定のようですが、開園直後の今はNHKのTVドラマ「らんまん」でフィーチャーされている牧野富太郎関連の展示が行われています。

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3Fの施設

3Fは「ギャラリー」。

▲”ギャラリー” という名前ですが、実際にはマルシェなどイベントを開催するための多目的スペースです。

休憩スペースとしても利用できます。

以前は3階の屋上スペースがハーブガーデンとして様々なハーブが栽培されていました。スペースは今も残っていますが、現時点では特に利用目的が決まっていないようで、スタッフ用スペースになっています。

また、オープン当初にあったオムツ替えスペースも今は撤去されています

4Fの屋上ファーム

4階というか屋上なのですが、そこが屋上ファームという農園になっています。

ただし今は4階はスタッフ以外立ち入り禁止になっています。再び利用できるようになったらレポートします。

以下はオープン直後の屋上ファームの様子です。

▲ミニトマトが植えられていますが収穫はまだまだ先ですね。

他にホップも植えられていたので、もしかしたらクラフトビールの醸造まで視野に入れているのかもしれません。

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牧野富太郎と渋谷の植物展

2023年に放映されているNHKのTVドラマ「らんまん」は植物分類学者の牧野富太郎を主人公としてフィーチャーされているそうです。

牧野博士んお終の棲家は練馬でしたが、実は渋谷にも居住していたことがあり、その縁で2023年7月29日から8月31日の会期で牧野富太郎と渋谷の植物展が開催されています。

▲牧野博士が実際に採取した植物標本などが2Fライブラリーとイベントスペースに展示されています。

▲植物センターへの入園料だけで牧野富太郎と渋谷の植物展も見学できます。

植物分類学者の標本・資料展示なので派手なものはありませんがTV番組などで牧野博士を知った若い人には興味深いものかもしれません。

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植物の音楽

1階のボタニカルガーデンには「Music of Plants」というコーナーがあります。

▲ガーデン中央の円筒形の構造物の中に入ると、植物の生体電位を音に変換した ”植物の音楽” が聞けるというものです。

▲この機械で変換しているのだと思います。実際には単なるノイズ増幅装置をそれらしいデバイスだと言い張っているのだと思いますが。

ちなみに麻布ガイドはこのような怪しいコンセプトを推奨する立場を取りません。あくまで新手のトンデモ系として面白がるのが良いと思います。

ふれあい植物センターの利用

小学生以上の入園料は100円。ただ渋谷区民をであるかを問わず60歳以上の人や障がいを持つ人は無料です。

▲カフェは2階ですが1階のカウンターでもオーダーとピックアップができます。

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ふれあい植物センターの場所

渋谷駅から徒歩で10分ちょっとです。

▲明治通りを恵比寿方面へ歩いて「東交番前」という交差点を右に曲がります。交番のところにはこのような案内看板が出ているのですぐ分かります。

そして渋谷川を渡って2つ目の角を左です。

以前は小さいながらも本物の植物園でしたが、リニューアルされ施設のコンセプトも ”食と農” という方向に変わってしまいました。植物園として訪問すると期待と違う施設ですから注意してください。

渋谷区 ふれあい植物センター 基本情報

名称 渋谷区ふれあい植物センター
住所 渋谷区東 2-25-37
最寄駅 渋谷駅
休園日 月曜日
開園時間 10:00 − 18:00
入園料 100円 (幼児、渋谷区内在住の小中学生、渋谷区内外を問わず60歳以上は無料)
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