MEET YOUR ART FESTIVAL 2022
2022年5月13日(金)から15日(日)にかけて恵比寿ガーデンプレイスで「MEET YOUR ART FESTIVAL 2022」というアートイベントが開催されました。
もともとはエイベックスの運営するYouTubeチャンネル「MEET YOUR ART」が始まりで、多くの人にアートに触れてもらい、さらに若手のアーティストを知ってもらおうというイベントです。
さらに音楽/食/ファッション/ライフスタイルといったアートと隣接した多様なカルチャーを一堂に会し再接続することで、領域を超えてそれぞれのカルチャーの素晴らしさ再認識してもらう場になっています。
▲今年のテーマは「New Soil」。「次の時代の新たな土壌(=Soil)」といった意味合いです。
初日13日はメディア・VIPのプレビューの後、17:30から一般開放されています。さすがエイベックスのイベントだけあって集客力はあります。天候が良くない中でのスタートでしたが多くのお客さんで賑わっていました。
14日(土)、15日(日)は10時からスタート。たぶん相当混雑すると思います。
ひと足先に見学してきたので見どころを紹介します。
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会場構成と入場料
このイベントは恵比寿ガーデンプレイス全体を使って開催されています。
エリアは大きく5つに別れていて、「ザ・ガーデンホール」と「ザ・ガーデンルーム」、グラススクエアの「PORTAL POINT」、ガーデンプレイス入り口は近くの「時計広場」、大屋根の下の「センター広場」、そしてジョエル・ロブション前の「シャトー広場」です。
このうち「時計広場」、「センター広場」それと「シャトー広場」は誰でも自由に出入り可能です。また「ザ・ガーデンルーム」はライブが行われるのですが入場することはできなくて、センター広場でパブリックビューイングするか配信チケットを購入してオンライン視聴します。
そして「ザ・ガーデンホール」と「PORTA POINT」が有料エリアになります。
有料エリアへ入場できる「ART Ticket」は当日券が一般2,500円、学生1,500円。前売りだと一般2,000円、学生1,000円。詳しくはMEET YOUR ART FESTIVAL 2022のチケット案内ページでどうぞ。
(主催者が招待券をかなり配布しているのでそちらを探してみるのも一案です)
ART EXHIBITION
「ザ・ガーデンホール」で開催されているのがART EXHIBITION。
若手というのはちょっとはばかられるアーティストたちの展覧会です。
▲タイトルは「The Voice of No Mans Land」。
人がいなくなった世界でも自然の持っている力は残り続けるというようなテーマですね。
▲出品アーティストはこの8名にキュレーターの山峰潤也を加えた計9名。
会場デザインと空間構成は新宿に建設中の「東急歌舞伎町タワー」なども話題の永山祐子です。
見ての通りで混んでいます。特にパーティションで区切るわけでもなく、広いホールに作品が置かれています。
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No Mans Land
No Mans Landに展示されている作品をざっと紹介します。
▲展示エリアに入ってまず圧倒されるのが佐々木類(ささき るい)の「植物の記憶」。
ガラス素材を使った作品ですが、SNS映えもしますし、じっくり見ていたい作品です。
▲消えてしまいそうな時間を結晶化し見えるようにする宮永愛子の「結 – ゆい -」。
木製の小舟と紐とナフタリンの作品です。
壁に立てかけられたもの、天井からぶら下がっているもの、床に置かれたもの。
自動演奏するピアノ、その楽曲、自然音、ビデオ映像などから構成されています。個人的には一番気に入った作品です。
これは昨年2021年に六本木ピラミデで個展をやっていましたね。
この台の上に置かれているのはビーバー、あのダムを作る動物のビーバーが齧った木材です。それを「彫刻」と見立てています。
右手奥の方に見えるのが、ビーバーが齧った木材を人間の手で3倍に拡大した「彫刻」です。
▲大きな月面の映像は篠田太郎の「月面反射通信技術」という映像作品です。
手前のは佐々木類の「植物の記憶」です。
他にも刺激的な作品が並んでいるので見逃せません。
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ART FAIR
ART EXHIBITIONの方はある程度評価の定まったアーティストたちですが、ART FAIRの方はまだまだこれから、あるいは世に出たばかりのようなアーティストの作品です。
▲「ART FAIR」の会場は恵比寿ガーデンプレイスのグラススクエアというエリアです。
その1階には「POP UP SHOW」としていくつか作品が並んでいるのですが、そこはどうも入場無料みたいですね。
地下の「PORTAL POINT」はART FAIRの本会場なので有料エリアです。
▲POTAL POINTのエリア。20名ほどのアーティストが出品していて全部を紹介しきれないので、ここは実際に足を運んで欲しいところです。
ART FAIRに出品している高山夏希はガーデンプレイスからもほど近いNADiff Galleryでちょうど「空を泳ぐ鳥は火を灯す」という個展を開催中ですからファンの方はナディッフと合わせてどうぞ。
また多くのアーティストが会場にいるのでコミュニケーションを取れる良い機会です。
永山祐子の空間演出
ART EXHIBITIONもART FAIRも会場自体が永山祐子のデザイン、空間構成なのでそこも鑑賞ポイントのひとつです。
このゲートも永山祐子の手になるもの。
▲恵比寿ガーデンプレイスがある渋谷区で公園や街路の樹木を剪定した際に発生した枝葉で構成されているゲートです。
選定した枝葉は通常は産業廃棄物として処理されてしまうそうなのですが、こうした形で提示して自然と人間の関係を考えなそうという趣旨のようです。
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マーケットエリア
時計広場、センター広場、シャトー広場にかけてはファッション、音楽、フードといったアートの周辺カルチャーの物販エリアです。
時計広場からセンター広場へ続く通路は主にアパレル系の、それもユーズドウェアの販売テントが並んでいました。
▲センター広場の入り口に置かれているのはパブリックアート作品「Last Hope Sculpture」。
藤元明と藤崎了一によるもので、なんとこれ、海洋デブリを使用した作品です。海はこんなにもゴミで溢れているのかとショッキングな作品です。
TOKYO RECORD MARKET
MUSIC関係ではライブ以外にレコードマーケットが開かれていました。
あのマンハッタンレコードやイエローポップなどがヴァイナルを大放出。グッズ店もあったりでちょっとしたレコード市です。
イベントの主催がエイベックスなので、この辺はお手の物でしょうね。好きな人はこのエリアだけで半日過ごせると思います。
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センターステージ
たぶんメイン会場となるのがセンターステージでしょう。
まさにアートとカルチャーのハブとしての機能を持っています。
▲13日はライブがないのでYouTubeのMEET YOUR ARTチャンネルの動画を流していました。
14日と15日は「ザ・ガーデンルーム」での”「’State of the art’ music live」supported by Zaiko” ライブの様子をここでパブリックビューイングします。ちなみにパブリックビューイングは入場無料です。
また来場できない人向けにオンラインで有料配信もあります。1晩2,800円。
出演者や配信についての詳細はMEET YOUR ART FESTIVALサイトのMUSICセクションで確認してください。
この時は近田春夫と大宮エリーが対談していました。一時はどうなっちゃうんだろうと心配だった近田春夫も、今は普通のおじいちゃんぽくて安心しました。
センターステージの登壇者やスケジュールもサイトのMUSICセクションで確認できます。
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恵比寿ガーデンプレイスをまるごと使ったこうしたイベントはもしかしたら初めてかも。
またエイベックスが絡んだアートイベントで、しかも周辺カルチャーとのミックスを目指したフェスティバルということで、興味がある人も多いんじゃないでしょうか。
センターステージや無料エリアだけでも十分楽しめますから週末に足を運ぶのも良いと思います。
また同じ恵比寿ガーデンプレイスにある「東京都写真美術館」では写真家 本城直季の「(un)real」という不思議な写真展を5月15日まで開催しています。アート文脈で鑑賞できる写真展ですの合わせてどうぞ。
Meet Your Art Festival 2022 基本情報
イベント名 | Meet Your Art Festival 2022 New Soil |
開催期間 | 2022年5月13日(金) 〜5月15日(日) |
開催時間 | 10:00 – 21:00 (5月14日) 10:00 – 20:00 (5月15日) |
概要 | アートフェスティバルの概念を超えアートを軸に、音楽/食/ファッション/ライフスタイルと隣接した多様なカルチャーを一堂に会し再接続することで、領域を超えてそれぞれのカルチャーの素晴らしさに対する気付きを創出するとともに、アートに対する新しい出会いや発見を設計します。 |
料金 | ART Ticket 一般 2,500円、学生 1,500円 MUSIC Ticket 2,800円 |
予約 | 予約不要 |
施設名 | 恵比寿ガーデンプレイス |
住所 | 渋谷区恵比寿4-20 |
最寄駅 | 恵比寿駅 |
駐車場 | あり。詳細はパンフレット(PDF)参照 |