ジャンボプリンの「虎ノ門 ヘッケルン」
前回の大阪万博の年にして創業してもう50年以上、でも未だに名物のジャンボプリンとレトロ感覚溢れる喫茶店を目当てに新しいお客さんが来続ける虎ノ門の「ヘッケルン」。
虎ノ門(西新橋)というオフィス街のど真ん中で喫茶店として利用するビジネスパーソンや、スイーツ好きの女子など多くのお客さんから支持され常連さんも多いヘッケルン。もうないだろうなと思っていたら今も元気に営業中と聞いて何年ぶりかで訪問してみました。
この記事の公開後しばらくしてからマスターが体調を崩されていたのですが、今は制限付きで再開されています。
ジャンボプリン
まずはともかくプリンです。
▲これが噂のジャンボプリンです。
バケツでプリンを作ってみた〜いという願望を持つ人には物足りないサイズかもしれませんが、普通のプリンの感覚からすると十分ジャンボです。
▲なんとも懐かしい雰囲気を漂わせるヘッケルンの入口。
”コロナ負けるな” という張り紙が時節を感じさせます。
その左のジャンボプリンのイラストはこの店の名物がなんであるかを雄弁に物語っています。
マスター曰く ”俺の作るものは美味い” だそうです。
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ヘッケルンの店舗
創業が1970年ですから高度成長期の後半。この辺りは最先端のビジネスタウンだった頃です。
虎ノ門の喫茶店でコーヒーを飲むなんてエリートサラリーマンの証、それ以外の人にとっては一大イベントだったんじゃないでしょうか。
▲カウンターとキッチンの様子。
棚に手を伸ばしているのが創業からこの店を一人守っているマスターです。
▲カウンターは4,5席。
4人席が3卓と2人用が2卓用意された店内です。
写真右下にちょこっとバックヤードの様子が写ってしまっていますね。長い歴史を持つんだなと感じさせるバックヤードです。
ヘッケルンのメニュー
メニューはシンプルです。
マスター一人しかいないのであまり手の込んだものも出せないですし。
▲基本的にはコーヒー。それと軽食のセットがあります。
(価格等は取材時のものです)
デザートには「ジャンボプリン」があって目立つように色が付いています。
あと裏メニューとして「ババロア」があります。
▲店頭のメニュー。
ジャンボプリンが400円。(現在は500円です)
11時までのモーニングタイムに注文できるモーニングセットが500円。
どちらも比較的安価な設定です。
▲店内の各テーブルに置かれたのぼり。
ここでもジャンボプリンを強調しています。
ヘッケルンの場所として ”新橋・虎ノ門” と書かれています。
場所的にちょうど桜田通と日比谷通りの中間くらいなので、虎ノ門側の人からすれば虎ノ門の喫茶店ですし、新橋の人にとっては西新橋の喫茶店と認識していると思います。
▲壁にカレンダーがかかっていますが、よく見るとなにやら書き込みがされています。
実はこのカレンダーは、裏メニューの「ババロア」の予約表を兼ねているのです。
予約の仕方はマスターに尋ねてください。
とにかくババロアを食べたければ、予約に1回、ババロアの日に1回の都合2回お店を訪問する必要があります。
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ヘッケルンのコーヒー
ここはコーヒーが出てくるまでの手順がちょっと変わっています。
▲コーヒーをオーダーするとまず出てくるのが空のカップ。
これはたぶんマスターがどの席に何杯コーヒーを出すかの目印にしているんだと思います。
店内のカウンターから見えづらい席にいると時々マスターがコーヒーを出すのを忘れちゃうので、そんな場合は遠慮なくコーヒーが未だですと申し出てください。
▲昔の喫茶店らしくコーヒーはサイホンで。
ちゃんと味見をしながらしっかり淹れてもらえます。
▲サイホンで淹れたコーヒーとジャンボプリンです。
コーヒーカップよりプリンの方が大きいことが分かります。
ヘッケルンのジャンボプリン
▲お皿いっぱい、そして高さも十分。ボリュームたっぷりジャンボプリン。
カラメルもコッテリして甘くて最高。
▲手作りなので工業製品のようなプリンとは全然違います。
▲ぷるぷるした感じが懐かしいプリンそのものです。
柔らかくて濃厚で、これとコーヒーを交互に口に運ぶといくらでも食べられそうです。
ヘッケルンのレモンジュース
▲コーヒーじゃなくてすっきり系のレモンジュースはどうだろうかと、レモンジュースもオーダーしてみました。
予想通り、これも濃厚でボリューミーなジャンボプリンとよく合います。
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ヘッケルンの場所とアクセス
ただでさえ細い路地が入り組んだ西新橋の中にあるので、慣れていないとちょっと探すことになるかもしれません。
▲一番分かりやすいのは虎ノ門ヒルズ駅と虎ノ門駅を結ぶ連絡通路のB4出口がから出るルート。虎ノ門ヒルズのビジネスタワーの脇に出るので、そこを新橋方面へ歩きます。最初の信号のある交差点を過ぎたら3つ目の小路を入るとヘッケルンです。
▲虎ノ門側からだと、例えば虎ノ門駅を出たら外堀通りを新橋方面へ。この時新橋に向かって右側の歩道を歩きます。
西新橋一丁目の信号を過ぎて3つ目の小路を右に入ってずんずん進むとこのようにヘッケルンが見えてきます。
以前は土曜日も営業していたのですが今は平日のみの営業です。またプリンが売り切れたら閉店です。
虎ノ門、西新橋というビジネスパーソンの聖地の中のオアシスで昭和からの名物ジャンボプリンを堪能してから虎ノ門ヒルズで流行の最先端を確かめるといった新旧セットなんかどうでしょうか。
ヘッケルン 基本情報
店名 | ヘッケルン |
住所 | 港区西新橋 1-20-11 |
最寄駅 | 虎ノ門ヒルズ駅、虎ノ門駅、内幸町駅 |
営業日 | 月・火・木・金曜日 |
営業時間 | 9:00 − プリンが売り切れるまで |
予約 | ババロアは要予約 |