コンセプチュアル・アートのダミアン・ハーストが描く🌸桜の絵画で新美術館の中は今も満開「ダミアン・ハースト 桜」が開催中

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ダミアン・ハースト 桜

カルティエ現代美術財団(カルティエ財団)では「ダミアン・ハースト 桜 (Damien Hirst: Cherry Blossoms)」という国際巡回展を開催しています。最初はパリのカルティエ財団現代美術館で2022年1月2日まで。それが終わってすぐに日本にもやってきて、今は六本木の国立新美術館で2022年5月23日(月)までの会期で開催されています。

この展覧会はイギリスを代表する現代美術作家ダミアン・ハースト(Damien Hirst)の、日本では初めてになる大規模個展ともなるもので、全107点の《桜》シリーズから24点が選ばれ展示されています。

テーマが《桜》だけに展示されている作品はとにかく全部桜。

3月から始まって5月末までの会期中には桜の季節はもちろんゴールデンウィークも含まれるのでいつ行っても桜で楽しめるようにと狙っての企画、会期ですね

▲新美術館の桜は3月中旬から咲き始めるので、実際その時期の新美術館は外も桜、中も桜。桜づくしでした

▲ロックダウンの最中に制作された《桜》シリーズは、ダミアン・ハーストにとっても新作中の新作です。それを桜をシンボルとする日本の、桜が咲き誇るこの時期に観られる貴重な展覧会です。

新美術館の西門には桜の樹があって、この写真のようにダミアン・ハーストの桜と本物の桜の共演が見られます。

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この桜より大きな愛はない

というタイトルの作品です。

▲高さ5m、横7mという巨大な作品。

たぶんこれからメディアでもこの作品が多く取り上げられると思います。

▲どれだけ大きいかというと、広い展示室の壁一面がこの作品だけ。

隣に立つ女性スタッフと比べればその大きさが実感できるかと思います。やはり人気No.1な作品のようで、この作品の周辺が一番お客さんが多かったですね。

ダミアン・ハーストが言うには、本物の桜の樹の前に立ったような感覚を観客に抱かせたかったそうです。

▲これは同じ作品の一部です。

カラフルな細かい点描で描かれていて、つまり実際に見えている光を分割して描いているんですね。

相当にアバンギャルドな現代美術作家ですが、構図や色彩や技法など美術の歴史も積極的に取り入れ新たに解釈することで、その歴史の中に入り込もうとしているようです

桜シリーズ

そんな野心的な作品が全部で107点で《桜》シリーズとなっていて、今回の新美術館での展覧会には24点が展示されています。

▲これも大きいです。というか、どの作品も大きいので24点しか展示できなかったということみたいです

▲一つ一つの作品にはタイトルが付いているので、それを読み解きながらの鑑賞も楽しいです。

逆に桜だらけの会場を桜並木のつもりで散策する楽しみ方とか、人によって様々な楽しみ方ができると思います。

▲これは「神聖な日の桜」という二連画(2枚で1組)。カルティエ現代美術財団のコレクションです。

ダミアン・ハーストに梶井基次郎の〈桜の樹の下には屍体が埋まつてゐる!〉で有名な「櫻の樹の下にはを読んでもらったら、さらに創作意欲を掻き立てるかもですね

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会場内

こんな大きな作品が24点も並んでいるので展示室内も広く使われています。

▲大きな3つの部屋になっていて、ここは一番広い真ん中の部屋。

全体の半分以上の14点が展示されています。

初日の夜だったのでもう人がいませんが、桜の季節や週末になれば相当混むような気がします。

▲これは出入り口に接する部屋。

左が「生命の桜」という3連画、右が「山桜」という2連画なので、作品数としては4点が展示されています。

▲これも同じ部屋を反対から見たところです

ダミアン・ハーストとは

作家のダミアン・ハーストは1965年イギリスはブリストル生まれの現代美術家です。

1965年でブリストルだと音楽関係ではブリストルサウンド真っ只中でお友達もいるんじゃないかと思ってしまいますが、実際はイングランド北部のリーズ育ちなので関係ないみたいです。また紹介するドキュメンタリーの字幕もイングランド北部のワーキングクラスっぽい感じであてられています。

▲会場で上映されている《桜》シリーズのダミアン・ハーストへのインタビューフィルム。

場所が分かりづらいのと会場内に特に案内もないので見逃さないように。ただ24分と時間も長いので、会場で観ている時間がなかったり見逃した人はYouTubeでどうぞ。まったく同じ映像(字幕も)です。

とっても興味深く面白いことを喋っていて、作品鑑賞も深まります。

▲2000年頃にロンドンで購入したダミアン・ハーストの作品集「I Want to Spend the Rest of My Life Everywhere, With Everyone, One to One, Always, Forever, Now」が家にありました。

彼の作品集は日本語版は今のところ出版されていなくて英語版しかないようです。今回の「Damien Hirst: Cherry Blossoms」の公式図録も今のところ英語版だけのようです。

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国立新美術館と桜

「ダミアン・ハースト 桜」展が開催されている3月下旬には国立新美術館の桜も満開でした。

麻布ガイドでも「国立新美術館の桜」とか「2021年の桜」といった記事で紹介してきました。

正確に言うと国立新美術館からは桜を眺めるだけ。間近に見るには隣の政策研究大学院大学の敷地からになります。

ただ桜の季節は週末も敷地を開放してくれているのでありがたいですね。

敷地の奥にはテーブルなどもあるのでプチ花見が楽しめます

新美術館のいま

「ダミアン・ハースト 桜」は5月23日まですが、もう一つ企画展が開催されています。

メトロポリタン美術館店 西洋絵画の500年」という展覧会です。

ルネサンス期からポスト印象派まで500年間の作品がニューヨークのメトロポリタン美術館から出張ってきます。テレビ局が主催なのでこっちは凄い混みそうです。

▲あと忘れてはいけないのが新美術館の庭にある「吉岡徳仁 ガラスの茶室 – 光庵」。

東京オリンピック聖火リレーのトーチをデザインした吉岡徳仁氏の作品です。

本当は2021年5月10日までの展示予定だったのですがパンデミックで1年延びて2022年5月30日まで展示されています。

まだ先の話だなぁと思っていたら、展示はもうすぐ終了です。ダミアン・ハーストが開催されている間はガラスの茶室も展示されているので、まだ観てない人はダミアン・ハーストと合わせてどうぞ。

またこの記事にも詳しく書いてあります。

▲あと国立新美術館は10時から18時まで開館ですが、金曜日と土曜日は夜20時まで開館しています(入館は19:30まで)。

仕事帰りに鑑賞したり、鑑賞してから夜の六本木で食事をしたり、アートな六本木ナイトを過ごせます。

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新美術館へのアクセス

チケット購入方法

新美術館のチケット売り場で当日に購入することもできますが、週末はやはり相当に混みます。

今はオンラインでのチケット購入も利用できるようになっているので、そちらを利用した方が良さそうです。

新美術館へのアクセス

新美術館の案内が一番分かりやすいですね。

大江戸線六本木駅や日比谷線六本木駅からなら徒歩5分くらいです。

龍土町美術館通り(ミッドタウン前の外苑東通りから斜めに入る脇道)経由なら、途中に「ブルーボトル六本木」とかピザの「PST六本木」など六本木が苦手な人も安心して入れるカフェやレストランがあります。

千代田線乃木坂駅からなら6番出口から美術館へ直結です。

あと、山種美術館根津美術館国立新美術館を結ぶ通称「美術館通り」を利用する場合は新美術館の西門を利用します。

根津美術館で燕子花図屏風を観てから新美術館でダミアン・ハーストの桜を観るというルートも簡単に歩けますよ。

ダミアン・ハースト 桜 基本情報

名称 ダミアン・ハースト 桜
会場 国立新美術館 企画展示室2E
会期 2022年3月2日(水) 〜 5月23日 火曜日休館(5月3日は除く)
開館時間 10:00 – 18:00 (金土曜日は20:00まで)
観覧料 一般1,500円、大学1,200円、高校600円。中学生以下は無料

国立新美術館 基本情報

施設名 国立新美術館
住所 港区六本木7-22-2
最寄り駅 千代田線乃木坂駅直結、六本木駅
休館日 毎週火曜日
開館時間 10:00 – 18:00 (金土曜日は20:00まで)

 

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