2023年1月末で閉店!東急百貨店 渋谷・本店、閉店までカウントダウンの様子をレポートします!

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東急百貨店 渋谷・本店(東急本店)

半世紀以上にわたって渋谷の代表的百貨店として親しまれてきた「東急百貨店 渋谷・本店(以下 東急本店)」が2023年1月31日(火)で閉店しました

閉店の告知自体はもう何ヶ月も前から発表されていますが、その閉店日まで残り僅かになってしまった1月初旬に訪問してみました。

東横線が地下に移動し、渋谷駅直結の東横店も解体が進んでいますし、その代わりスクランブルスクエアが出来たり桜丘の再開発が進んだり、駅周辺の様子もどんどん変わっています。そして渋谷駅の山手線ホームも改修が行われたのは記憶に新しいところ。

▲東急本店の壁面には巨大な人文字ポスターが掲出され別れを惜しんでいます。

ここに東急本店ができたのは1967年11月。それ以来、何度かのリニューアルを経ていて、特に正面からの外観は大きく変わっているようです。

ここにはもう何年も訪れていないのですが、残りわずかということで久しぶりに訪問してみました。

お目当てはもちろん渋谷を代表する憩いのスポット、屋上庭園と展望エレベーターです

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東急本店の屋上

夏の間はビアガーデンとして営業することが多い東急本店屋上ですが、それ以外の季節はノンビリしたものです。

実際、訪れたこの日も少ないお客さんがノンビリ日向ぼっこをしていました。

▲屋上庭園の様子です。

テーブルやベンチが置かれみなさん思い思いのスタイルで和んでいます。

向こうにはヒカリエも見えたりして、屋上庭園からの光景もすっかり変わっています。

▲そもそも東急本店はあまりお客さんがいません。昔(70年代、80年代)はそんなこともなかったと思いますが、今は外商での売上がほとんどになっているみたいで、東急としては松濤の入り口にあたるこの場所に本店があることに意味があるのでしょう。

その代わり渋谷で疲れた時など、東急の屋上ならゆっくり休めるわけです。

▲ビアガーデンの時期にはこの辺りにずらっとテーブルが並びます。

左手は「ヴェルデステ」というガーデニングショップ。こればかりは外商で売れないのかいつも賑わっている気がします。

▲東急のマークの下辺りはペットサロンです。今はもう子犬・子猫の販売はしていなくて、ペット用品とトリミングだけの営業です

この丸いところには昔は遊具があったみたいで、ここでロケした古い日本映画やテレビドラマにはそれが映っているみたいです。


▲例えば沢田研二が主演した「太陽を盗んだ男」にもこの屋上がチラッと登場しています(ほとんどは東横店と日本橋店ですが)。

▲この給水塔(?)横の ”TOKYU 東急本店” というサインはかなり古いです。ても下にBunkamuraのサインもあるのでたぶん1989年のBunkamura開業時からのものでしょう。正面入口側の東急の大きなロゴは新しいものに変えられていますが。

ちなみに今回訪問したのは2023年1月8日(日)。閉店前の最後の連休の、しかも日曜日だったのですが、渋谷駅周辺や文化村通りはパンデミック前と変わらぬ人混みでした、でも東急本店も屋上もお客さんの姿はまばら。

閉店前の天気の良い日にもう一度、屋上でノンビリ過ごしてみたいものです。

▲これは階段のフロア表示。

”R” の英語フォントとしては微妙な感じや ”8” のレトロチックな感じが60年代を感じさせます。

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展望エレベーター「クリスタルビュー」

東急本店の名物の一つは展望エレベーターの「クリスタルビュー」。

物心ついた時から東急には展望エレベーターがあったので相当古いんだろうと思ったら1973年に出来たものだそうです。

▲でも当時はこういうシースルーのエレベーターは日本では珍しかったでのでしょう。アメリカ映画の「タワーリング・インフェルノ」でそういうエレベーターがあるのを知った人も多いんじゃないでしょうか。

この「クリスタルビュー」という誇らしげなプレートがあるのは今や屋上だけです。これも閉店前に一度は体験しておきたいです。

それにしても ”クリスタルビュー” の推奨を模したようなフォント、味があります。

▲展望エレベーター「クリスタルビュー」から見下ろした文化村通り。渋谷のスクランブル交差点へ続いています。

今は「文化村通り」が定着していますが、Bunkamuraができる前は「東急本店通り」と呼ばれていました。まさに軒先を貸して母屋を取られるを地で行っています。

閉店が迫る店内

もともと外商の比率が高くてお客さんの数は気にする必要もない東急本店です。

▲閉店前の最後の連休だし、日曜日だし、名残を惜しむお客さんで賑わっているかと思ったら全然そんなことありませんでした

やっぱり今の日本の百貨店はインバウンド需要が頼りなんでしょうか。

▲フロアマップです。

東急本店側は取り壊して再開発。その後また百貨店になるかどうかは不透明みたいです。

Bunkamuraの方は大規模改修して建物自体は存続するようですが、利用方法はやっぱり不透明みたいですね。

東急本店の外観

開業当時の写真を見るとスッキリした外観だったのですが、何度かのリニューアルでだいぶ姿を変えているようです。

▲こちらが正面。

開業当時と大きく変わったの展望エレベーター。といってもエレベーターが付いたのは50年前なんですけどね。

そしてこの写真で右の方に進むといわゆる「奥渋」。当時は代々木公園へ向かうエリアが奥渋(オクシブ)と呼ばれるお洒落エリアになるとは思いもよらなかったでしょうね。

逆に言うと今は松濤や奥渋の玄関口というロケーション。渋谷の駅前やセンター街と違う、東急が本来狙っていたターゲットが行き交う場所なんですよね。

▲東急本店の角。

右へ行くと正面入口があってその先は奥渋。

左へ行くとBunkamuraでさらに松濤文化通りの坂道を登ると松濤美術館です。

▲開業当時の東急本店の様子を残しているのはたぶんこちら側なのでしょう。

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Bunkamura

東急本店の建物と隣接するのが1989年開業の「Bunkamura」です。

▲70年代からブイブイいわせていたセゾン文化に対抗した東急の文化戦略の中心的施設です。

コンサートやオペラのための「オーチャードホール」、舞台芸術の「シアターコクーン」、映画館の「ル・シネマ」、それと企画展用の「ザ・ミュージアム」といった施設が入っています。

先日紹介したフレンチカフェの「ドゥマゴパリ」はここのB1Fです。

▲これは正面(南口)エントランスから入ったところ。

このフロアにはシアターコクーンやギャラリーそれとカフェがあります。

オーチャードホール以外は2023年4月10日(月)から長期休館。大規模な改修工事に入ります。再開は東急本店の跡地にできる新施設と同じ2027年度だそうです。

シアターコクーンや映画館などは場所を移動して活動自体は継続するそうなので、詳しくはBunkamuraの公式サイトの案内を参照してください。

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東急本店の場所とアクセス

渋谷のスクランブル交差点から109の方へ向かい、東急本店通り、今の文化村通りを真っすぐ行けば東急本店です。

▲こえは109の交差点から見たところ。奥の突き当りに東急本店が見えます。

しばらくは解体工事の様子が見えるのでしょうが、2027年にどんな姿に変貌しているのか、今から楽しみですね。

▲ヤマダ電機前の信号から見た東急本店。

物理的に東急本店が無くなって困る人はあまりいないと思うのですが、Bunkamuraが休館すると困る人が出そうですね。松濤美術館があったりユーロスペースやO-Eastがあったりで意外と文化施設が集まっているエリアの中心的存在でしたから。

残り期間も短いですが、渋谷でちょっとひと休みと思ったら、いつもとちょっと趣を変え、東急本店の屋上で缶コーヒーでも飲みながらボケッと時間を過ごしてみませんか

東急百貨店 渋谷・本店 基本情報

店名 渋谷・東急本店
住所 渋谷区道玄坂 2-24-1
最寄駅 渋谷駅、神泉駅
時間 10:30 – 19:00
10:30 – 21:00 (7階 丸善&ジュンク堂書店)
11:00 – 21:00 (8階 レストラン)
閉店日 2023年1月31日(火)

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