ブラック・ジャック展 – 連載開始から50周年、手塚治虫の代表作「ブラック・ジャック」の魅力を伝える展覧会(閉幕)

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ブラック・ジャック

映画の文法をマンガの世界に持ち込むことでそれまでの漫画表現を一変させ、あとに続く漫画家たちに多大な影響を与え続けているばかりか、アニメ界にも大きな影響力を持つ手塚治虫。

代表作というと鉄腕アトムにジャングル大帝に火の鳥にと数多いですが、天才外科医であるけど医師としては無免許なブラック・ジャックを主人公にした「ブラック・ジャック」は特に人気の高い作品です。

そのブラック・ジャックが「週刊少年チャンピオン」に最初に登場したのが1973年11月。2023年はそれから50年と。パンデミックを経て医療従事者に対するレスペクトが高まっているタイミングで「ブラック・ジャック」の魅力を原画や当事者の証言から解き明かす展覧会「手塚治虫 ブラック・ジャック展」が開催されています。

会場は六本木ヒルズの展望台 ”東京シティビュー” で2023年10月6日(日)から11月6日(月)まで1ヶ月の会期で開催されています

非常に短い会期ですが、ブラック・ジャックや手塚治虫にに興味がある人はぜひ訪問してみてください。

麻布ガイドでも何度か通いながら曜日や時間帯による混雑状況の変化や展示の見どころなどをレポートして行きます。

▲ブラック・ジャック展の初日は平日でしたが戻ってきたインバウンドのお客さんも合わせ非常に多くのお客さんが詰めかけていました。

ブラック・ジャックの人気の高さが実感できます。

10月13日(金)の22時からNHK総合で「ブラック・ジャックからの伝言」も放映されるので事前にこの番組をみて予習しておくのも良いでしょう

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手塚治虫

日本の漫画表現、アニメ表現の開拓者でありながら人気作家。常に多くの仕事を抱え、忙しい時は1日数時間の睡眠で作品を世に送り出していたといいます。

ブラック・ジャックは手塚治虫が45歳から55歳の頃。まさに脂の乗り切った全盛期の作品です。

▲手塚治虫の仕事場も再現されています。1973年にブラック・ジャックの掲載が始まった頃のものです。

鉄腕アトムの成功は日本だけでなく世界的にも知られ、あのスタンリー・キューブリックが「2001年宇宙の旅」の製作にあたり、手塚治虫に美術監督のオファーを出すくらいでした(本人が証拠となる手紙を紛失)。

ブラック・ジャック展ではその手塚治虫の自筆原稿が140話分展示されています。

今と違い手書きで描き込み、スクリーントーンを貼って制作された原稿を間近に見られる貴重な機会です。

ブラック・ジャック展の入場料

このブラック・ジャック展の会場は六本木ヒルズの52Fにある屋内展望台「東京シティビュー」の中です。

で、ブラック・ジャック展の料金ですけど、それには東京シティビューの入場料も含まれています。

・東京シティビューの入場料は平日オンラインの場合 一般 1,800円、平日窓口の場合 2,000円。

・ブラック・ジャック展の入場料は平日オンラインの場合 一般 2,100円、平日窓口の場合 2,300円。

・東京シティビューの入場券でブラック・ジャック展のエントランスと第1室を鑑賞できます。ただ展覧会のメインとなる自筆原稿などは第2室以降に展示されています

・東京シティビューの入場券で展望台に入場したとしても第2室入り口で500円の追加券を購入すれば第2室に入場することができます。

・ブラック・ジャック展の入場券があれば、第2室に入場することはもちろん、東京シティビューの全エリアを利用できます。

要するに始めからブラック・ジャック展の入場券を購入しておけば問題ありません。東京シティビューの見物だけのつもりがやっぱりブラック・ジャック展の自筆原稿を観たい! そんな時でも500円の追加券を購入すれば大丈夫です。

会場の混雑状況

ブラック・ジャック展の初日に訪問しました。

インバウンドのお客さんが戻っているので観光目的だけのお客さんで平日でも東京シティビューはかなり混んでいます。メインの展示が行われている第3室はインバウンドのお客さんはほぼいなくてほとんどがブラック・ジャックのファンでいっぱいです。

たぶん日時指定の予約が埋まる週末には相当混雑するのではないでしょうか。

▲平日午後3時ころの東京シティビューのエントランスです。

ここにはフォトスポットが2ヶ所あるのですが、順番待ちになるほどではありませんでした。というのは、ここに見えるお客さんの半分以上はインバウンドのお客さんだからです。

私たちは年間パスポートを持っているので東京シティビューへは月に何度も訪問していて良くわかるのですが、展覧会の開催中は平日も週末も開館前に六本木ヒルズ展望台への行列ができることがよくあります。

ただ、11時を過ぎれば最初のピークが過ぎてだいぶ落ち着きます。熱心なファンは開館同時に押しかけるようなので、そうした時間帯を避ければ週末でもゆっくり見ることができそうです。

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会場エントランス

さて、52Fの東京シティビューのフロアに到着したらさっそくブラック・ジャック展の会場へ。

▲特大ポスターが掲示されています。

実はここもフォトスポットです。お客さんはエレベーター到着ごとに団子になって入場しますから、そのタイミングをずらせば誰も居ない状態で記念撮影ができます。

エントランスのフォトスポット

東京のベイサイドや麻布台ヒルズ虎ノ門ヒルズといった高層ビルを眺望できる展望台を楽しんだら、ブラック・ジャック展で用意されたフォトスポットで記念撮影。

▲これはブラック・ジャック邸の居間。

椅子には座れます。もちろん座っての記念撮影もOKです。

▲こちらは手術室ですね。

ピノコもいるこの手術室でも記念撮影ができます。

▲ちょっと横から見ると手術台が書き割りではないことが分かります。

そう、この手術台の上に乗れるのです。

手術台に乗って好みのポーズを決めてみましょう。

手術に保険は効かないので保険証を持参する必要はありません。なにせこの外科医は保険医どころか医師の免許もないのですから。

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ブラック・ジャック展の構成

エントランスで東京の展望とフォトスポットを楽しんだその先は第1室。

第1室までは東京シティビューだけの入場券で鑑賞できます。

▲ブラック・ジャックに登場するキャラクターたちを紹介するコーナーです。

ここも写真撮影はOKです。

▲第1室の最後もフォトスポットです。

みんな揃っている前で記念撮影をどうぞ。

▲その先は第2室、第3室、第4室と続くメインのエリア。

ブラック・ジャック展の入場券を持っている人、500円の追加券を購入した人だけが入室できます。

メインエリアには自筆原稿や資料が展示されていて写真撮影は不可です

第2室は「B・J誕生秘話」、第3室は「B・J曼荼羅」、第4室は「B・J蘇生」というタイトルで展示が行われています

ブラック・ジャックへのメッセージ

この展覧会では全242話のうち140話分の自筆原稿が展示されていて、じっくり見れば2時間コースかも知れません。

▲第4室で全て見終えて展示室を出るとブラック・ジャックへのメッセージコーナーです。

ポストイットが用意されているのでメッセージを書いてボードに貼っておきましょう。初日でこれだけ貼られているので1週間もすればいっぱいになりそうです。

なお、ここから先はミュージアムショップも含めて撮影可能です。

▲そして最後はロック・スミスがニヒルにお見送り

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崖の上の一軒家

ロック・スミスに見送られた先は「崖の上の一軒家」というミュージアムショップです

▲会場限定のグッズも大量に展示、販売されています。

ブラック・ジャック展は一度退場すると再入場できませんから忘れずにグッズをチェックしておきましょう。

▲コースターやマスキングテープからアッチョンブリケのスクイーズボールまで。

やはりピノコは人気ですねぇ。

▲クッキー、ドリップコーヒー、いちごゼリーなどは人に渡すお土産用に良さそうです。

▲アパレルも充実です。

ブラック・ジャックがバックプリントされたライダーズジャケットというすごい商品もあります。

▲この特設ショップはインバウンドのお客さんも混じって一見混んでいるように見えますが、実際に購入するのはブラック・ジャックファンだけなのでレジ待ち行列ができるほどには混んでいません。

▲特に平日の夜間はブラック・ジャック展のお客さんより夜景目当てのインバウンド客の方が多いですから、特設ショップもけっこう閑散としています。ゆっくり品定めができて良いかもしれません。

とはいえ、週末になれば開館時から夜まで混雑は覚悟しないといけないでしょう

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ピノコのコレボレーションメニュー

ブラック・ジャック展開催中は52Fのレストラン「THE SUN & THE MOON」に展覧会コラボメニューが登場しています。

▲コラボメニューが用意されているのは、カフェ(THE SUN)ではなくてレストラン(THE MOON)の方です。

カフェの方は同時期に開催されている「北斗の拳」展のコラボメニューになります。

▲「ピノコのアフタヌーンティー」で6,500円。

提供期間は2023年11月6日、つまりブラック・ジャック展の期間限定メニューです。

会場内での撮影について

手塚治虫の貴重な自筆原稿ですから写真に収めておきたいと思うかもしれませんが写真撮影は不可です。記録ではなく記憶に刻み込んでおきましょう。

会場内で撮影可能なのはエントランスと第1室、それと第4室を出た先のエリアとミュージアムショップの「崖の上の一軒家」だけです。

ただしこれらの撮影可能エリアであっても動画撮影は不可でし、写真撮影でも三脚/一脚、自撮り棒の使用、フラッシュ撮影は禁止です。

マナーを守って撮影しましょう。

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チケット情報、アクセス

チケット購入方法

森美術館のチケットの入手方法は3つ。

一つは六本木ヒルズのチケットサイトで購入する方法。最初に会員登録をするかヒルズIDが必要なのが面倒ですが、いったん登録すればHILLS APP(ヒルズアプリ)を使った入場ができるので便利です。
iPhone用のiOS版ヒルズアプリ(App Store)
Androidスマホ用のAndroid版ヒルズアプリ(Google Play)

あるいはローソンチケットで購入することもできます。こちらは紙での発券になるようです。

六本木ヒルズのチケットサイトやローソンチケットでは入場前日まで購入できる前売り券を購入できます。訪問する予定が決まっているならお得です。

そしてもう一つは六本木ヒルズ森タワー3階の美術館・展望台チケットで購入する方法です。ただし当日枠に空きがある場合だけです。

あと森美術館の「MAMC(メンバーシッププログラム)」に入れば予約不要で入館することができて、500円の追加料金だけでブラック・ジャック展を鑑賞できます。森美術館を年に2回以上訪問するならMAMCへの入会も検討してみてください。

森美術館へのアクセス

まず六本木ヒルズへのアクセスですが最寄り駅は日比谷線六本木駅。六本木ヒルズ側改札(広尾側)から出れば直結です。

大江戸線六本木駅を利用の場合はいったん地上に出て六本木ヒルズに向かいます。

また渋谷駅から都営バスの都01系統で新橋行きに乗り「六本木駅前」で降りればほぼ向かいが六本木ヒルズですし、「RH01六本木ヒルズ行き」なら文字通り六本木ヒルズ直行です。利用しやすいルートを使ってください。

▲六本木ヒルズに着いたら蜘蛛みたいなオブジェ「ママン」がある66プラザに出て大屋根広場を目指してください。映画館や大屋根広場の手前の小さい丸い建物(ミュージアムコーン)が美術館入り口です。

週末ならたいてい行列しているか、付近でここだけヒルズのスタッフが立っているのですぐに分かると思います。

▲そしてミュージアムコーンから3Fに上ってブリッジを渡り、チケット・インフォメーションで入館手続きします(紙チケットの場合)。

予約してある場合はゲートでQRコードが印刷された入館券をかざしてそのまま入館できます。

その後直通エレベーターで52Fへ上がります。

▲52Fでエレベーターを降りてエレベーターホールから出るとすぐに東京シティビューです。

ロッカーは森美術館へ上がるエスカレーターの裏側にあるので、大きな荷物などはロッカーに入れましょう。スーツケースはもちろんキャビントローリーも入場を拒否されます。ロッカーは100円ですが荷物を取り出す時に返却されます。

2023年の10月から11月までの1ヶ月間だけの会期です。人気作品だけに週末平日問わず混み合いそうです。

少しでも空いている早い時期に訪問して、50周年を迎えたブラック・ジャックの魅力を楽しんでみてください。

ブラック・ジャック展 基本情報

イベント名 手塚治虫 ブラック・ジャック展
会場 六本木ヒルズ内 屋内展望台 東京シティビュー
会期 2023年10月6日(木) 〜 11月6日(月) 会期中は無休
開館時間 10:00 – 22:00
入館予約 日時指定制
入館料 前売 一般 2,100円、高校大学 1,600円、4歳〜中学 800円、65歳〜1,800円
土日・祝日は割増料金、当日券も割増。料金詳細はこちらから
撮影 第2室(展示室)は写真撮影禁止。それ以外は撮影可。
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