Twist+Amazeのストリートアートが恵比寿で見られる。グラフィティアーティスト、バリー・マッギーの壁画が山手線ガード下に登場

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アメリカの伝説的なグラフィティアーティストであるバリー・マッギー(Barry McGee)とその制作パートナーであるジョシュ・ラズカノ(Josh Lazcano)のストリートアート、要するに巨大な壁画が恵比寿駅近くの山手線ガード下に出現しました。

グラフィティのアーティストは違法行為すれすれ、あるいは違法行為(敷地内侵入)を行うことも多く、本名以外にタグ名と通称を持っています。バリー・マッギーは「Twist」、ジョシュ・ラズカノは「Amaze」。今回はバリー・マッギー+Amazeと名乗っての制作です。

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バリー・マッギーのストリートアート

まずはバリー・マッギーから。

▲これが山手線ガード下に描かれたバリー・マッギーのグラフィティ《Untilted》。

高さは3.5m、横幅は16m。要するにガード下のこっちからあっちまで全面を使って描かれています。

写真で左方面が恵比寿の五差路、右方面へ行くとテアトル・エコーや明治通りです。

▲様々な人物の顔、幾何学的な文様をフィーチャーしたグラフィティ。

どちらもバリー・マッギーの得意とするモチーフです。

▲明治通り側の「庚申橋西」交差点からみたところ。

よくあるなんちゃってグラフィティではなく、きちんとしたアート表現としてのグラフィティというのが分かりますね。

▲これは反対側の恵比寿側の終端部分。

2024年に日本で開催された個展に合わせてバリー・マッギー本人が3月に来日し、自身でペインティングを行ったようです。

Amazeのストリートアート

ガード下の壁面の一方がバリー・マッギー、反対側の壁面にはAmaze(ジョシュ・ラズカノ)の作品が描かれています。

▲Amazeのグラフィティ。

これもガード下の横幅いっぱいですから16mくらいあります。

たぶん右半分は「AMAZE」というタギングです。

▲道幅は広くないし、作品の横幅は16mもあるし、スマホのカメラでは広角にしても収まりきりません。

▲恵比寿側の山手線高架の橋脚にはバリー・マッギーのペインティング。

こうして見るとAmaze+Twistですね。

このように今やストリートアートやグラフィティの世界にとどまらず現代アートとして評価されるバリー・マッギーとAmazeのペインティングが東京に出現しているのです。

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シブヤ・アロープロジェクト

実はこの壁画、バリー・マッギーが勝手に描いたのではなく、渋谷区からの正式な要請があって描いたものです。

シブヤ・アロープロジェクト」という公共スペースにアートを設置し、災害発生時に一時的に避難できる安全な場所として定められた「一時退避場所」の位置を知らせよう、渋谷区の景観を豊かにすしようというプロジェクトの一貫です。

▲渋谷消防署の隣、年金事務所の壁面には森山大道の《Untitled》というクジラの写真が掲示されていますが、これもシブヤ・アロー・プロジェクトの一つです。

シブヤ・アロー・プロジェクトは以前から開始されていて、例えば宮下公園の山手線ガード下にしりあがり寿の絵が描かれていたりしますが、あれもこのプロジェクトです。また渋谷駅と渋谷マークシティとの連絡通路の脚柱に描かれたブラジルの女性アーティスト、ハンナ・ルカッテリの女性像も目立っていましたね。残念ながら2024年3月で別の作品に入れ替わってしまいましたが。

2024年からプロジェクトがリニューアルされ、その第一弾がバリー・マッギーなのだそうです。森山大道に続き今後もさらにアーティストと作品が増えていくでしょうからそれらも楽しみです。

2つのシブヤ・アロープロジェクト

シブヤ・アロープロジェクトは2023年以前と2024年以降とで別の会社が運営を行っています。

そのため公式サイトが2つ存在する形になっており、Googleなどで検索すると古い方の公式サイトが多く表示されるというちょっと困った状況になっています。

シブヤ・アロープロジェクトについてもっと知りたい場合は次のサイトをご覧ください。

2023年以前の公式サイト

2024年以降の公式サイト

公式サイトが別ドメインで新たに立てられたりしてプロジェクトの移管がスムースに行かなかった様子が伺われます。なんとも大人の事情的な闇が感じられる状況ですね。

THE TOKYO TOILET

渋谷区は日本財団と共同で「THE TOKYO TOILET」という、建築家やデザイナーによるクリエイティビティで公共トイレのネガティブなイメージを覆そうというプロジェクトを実施していました、

ヴィム・ヴェンダース監督で役所広司主演の映画「Perfect Days」のヒットもあって、日本国内だけでなく世界中に知られるようになったプロジェクトです。

▲実はそのTHE TOKYO TOILETのトイレのうち、田村菜穂がデザインしたものはバリー・マッギーの壁画から50mくらいしか離れていません。

写真の赤い外観の建物がそのトイレです。

▲映画「Perfect Days」にもチラッと登場しました。

ここは自動車、特にタクシーが駐めやすい場所なので、17か所あるTHE TOKYO TOILETの中でも利用者数はかなり多い(=混んでいる)トイレのようです。

また恵比寿の五差路を突っ切って少し先の公園に片山正通デザインの「恵比寿公園トイレ」、田村菜穂のトイレを過ぎて駒沢通りを渡った先には槇文彦の「恵比寿東公園トイレ(通称タコ公園のイカトイレ)」、恵比寿駅前の交番隣には佐藤可士和の「恵比寿駅西口公衆トイレ」とTHE TOKYO TOILETのトイレが4つも密集しています。

どれもバリー・マッギーから300mほどですから併せて訪問・利用するのも良いと思います。

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バリー・マッギー/Amazeの場所とアクセス

恵比寿駅から300m弱。「恵比寿駅前」の交差点で駒沢通りを渡り、恵比寿の五差路を山手線方面に曲がった先です。

クルマの場合は明治通りから一本入った「庚申橋西」交差点を目指せば大丈夫。近隣にはコインパーキングもありますし、路上駐車可能な場所もあります。

ただこのガード下は狭い上にガードレールもなく、また恵比寿駅方面と明治通りとの近道なのでタクシーなど思いの外に交通量の多い場所です。同じ理由で人の往来も多いです

バリー・マッギーとAmazeの本物のグラフィティを目の前で見られる場所ですからいろいろ撮影したくなりますが、道路の真ん中で撮影したりしないよう、また狭い道で車両と接触したりしないようくれぐれも注意してください。

バリー・マッギー 基本情報

住所 渋谷区東3丁目 庚申道架道橋
最寄駅 恵比寿駅
時間 24時間
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