ポケモンとのコラボも記憶に新しい現代美術家ダニエル・アーシャムの個展が六本木ペロタンで開催中

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31ST CENTURY STILL LIFES (31世紀の静物)

ポケモンとコラボした「A Ripple in Time(時の波紋)」がセンセーショナルとも言える評判だったのがつい半年前。そのダニエル・アーシャムの個展「31ST CENTURY STILL LIFES」が六本木ピラミデのギャラリー「ペロタン東京」で開催されています。

初日に訪問したところ、ちょうどダニエル・アーシャムのサイン会が始まる直前で会場はサインを求める人と展覧会に訪れた人で長蛇の列。

改めてダニエル・アーシャムの現代アートのスーパースターぶりを実感しました。

いま六本木界隈で開催されている展覧会では国立西洋美術館での李禹煥、21_21でのクリストとジャンヌ=クロードの「包まれた凱旋門」が特におすすめなのですが、ペロタン東京でのダニエル・アーシャムもそれらに匹敵するくらいのおすすめ度です。

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ダニエル・アーシャム (Daniel Arsham)

1980年にアメリカのオハイオ州に生まれた現代アート作家。

「Fictional Archeology (フィクションとしての考古学)」というコンセプトに基づいて多岐にわたるジャンル、表現形態で作品を創り出しています。

でもディオールやティファニーそれにナイキ、さらにポケモンといったブランドとのコラボが一番有名かもしれません。その身近感が支持される要因の一つかもしれませんね。

▲2月の「A Ripple in Time」でも上映されていたアニメ中に登場するダニエル・アーシャム。

実際のご本人もほぼこんな感じです

fictional archaeology (フィクションとしての考古学)

今回の個展「31ST CENTURY STILL LIFES」にはアーシャムの代表作とも言える ”fictional archaeology (フィクションとしての考古学)” シリーズから3点が展示されています。

▲”千年後の31世紀に21世紀の遺跡から発見された遺物” を想像して制作された作品たち。

1,000年も経っているので中には結晶化しているものもあるでしょう。

このスピルバーグの映画「E.T.」のポスターもそうした化石化し結晶化したポスターをイメージしているようです。

▲あのエリオット少年とE.T.の指が触れ合う有名なポスターですが、映画の中にこのようなシーンはないというのも有名な逸話です。

指が触れ合うのはポスターの中だけ。コミュニケーションの幻想を暴くためにダニエル・アーシャムがあえてE.T.のポスターを取り上げたんじゃないですかね。

▲これは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のポスター。

E.T.が1982年、バック・トゥ・ザ・フューチャーが1985年。ダニエル・アーシャムは1980年生まれですからリアルタイムでは観ていません。中西部に育ちですから、たぶんケーブルTVで何度も観ていたのでしょう。

▲これは「2001年宇宙の旅」。

ポップカルチャーの記憶が1,000年後にどう評価されるのか、そう考えてみるのも面白そう。

▲この”fictional archaeology (フィクションとしての考古学)” シリーズの作品3点は、ペロタン東京の一番奥のスペースに展示されています。

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新作の彫刻と絵画

新作は静物画が5点と彫刻が2点。

▲ブロンズと鏡面による彫刻です。

▲これはもう一つの彫刻作品。

▲”31世紀に1,000年前の遺跡から発掘された品を描いた静物画” という設定の静物画です。

ナイキのスニーカー、ポルシェ911のミニカー、デザインのnendoの書籍などが発掘されたみたいですね。

▲こちらにもナイキのスニーカー。時代遅れな携帯電話など。

何が描かれているのか読み解くのが楽しいです。

▲頭像は2つあるし、カメラもあるし。情報量が多い静止画です。

こんな静止画が全部で5点。時間をとって読み解きながら鑑賞したいですね。

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ペロタン東京のブックストア

隣のペロタン東京ブックストアでは発掘された(設定の)遺物も販売されています。

▲カメラとポルシェ911カレラRS。

▲後ろのケースの記載を見ると、”30世紀に発見された21世紀の遺物のレプリカ” という設定のようです。

芸が細かいというか、いろいろ凝っています。

▲2020年のパリでの個展「Paris, 3020」の図録。

もちろんこれ以外にも書籍や図録が販売されています。

▲左端の「Sketchbook」には今回の個展に展示されている作品のスケッチが掲載されています

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オープニングとサイン会

▲展覧会オープニングの日の午後からダニエル・アーシャムのサイン会があったのですが、その直前のペロタン東京の様子です。

ペロタンは大物アーティストが所属しているのでもともと人気は高いのですが、こんなに人が並ぶのは珍しいです。行列が行って来いして折り返していますもの。

改めて現代アート作家ダニエル・アーシャムの人気を実感しました。ポケモンとのコラボの時もすごい人気でしたが、ポケモンなしでもこんなに並ぶのですね。

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見どころと注意事項

「31ST CENTURY STILL LIFES」展の見どころと注意点です。

見どころ

全部で10点しかないので全部が見どころです。

でもやはり新作の静止画を読み解くのが最大のスリルじゃないでしょうか

▲HAROSHIは立派な伝記が書かれるアーティストになっているなとか、バスケットボールは何の意味だろうかとか。

いろいろ試される展覧会です。見逃せません

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ペロタン東京の場所とアクセス

このペロタン東京は六本木ピラミデビルの1階。

ピラミデの代表的なギャラリーとして一番わかり易い場所にあります。

六本木ヒルズからも六本木の交差点からも徒歩3分。以前麻布警察署だったところの裏です

31ST CENTURY STILL LIFES 基本情報

名称 Daniel Arsham 31ST CENTURY STILL LIFES
会場 ペロタン東京
会期 2022年8月26日(金) 〜 10月15日(土)
時間 12:00 − 18:00
入館料 無料
予約 不要
撮影 可能

ペロタン東京 基本情報

名称 ペロタン東京
住所 港区六本木 6-6-9
最寄駅 六本木駅
休館日 日曜日、月曜日
時間 10:00 − 18:00
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