まだ携帯電話もPHSも無かった20世紀の時代、六本木での待ち合わせ場所の定番は六本木交差点角の「アマンド」でした。
遊び慣れてくるとハンバーガー・インでハンバーガーを食べながら待ち合わせだったり、東日ビルのミカド珈琲でお茶を飲みながら待ち合わせたりして気取っていましたが。
10年ほど前にビルの改築のために裏手の方に一時移転していましたが、数年前に無事リニューアルして以前と同じ六本木交差点脇に再オープンしています。
▲アマンド自体の創業は1946年ですが、六本木店は1964年オープンだそうです。それでも60年近く六本木の待ち合わせ場所として君臨してきたのですね。
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待ち合わせ場所アマンド
アマンドが待ち合わせの目印として重宝されたのは、六本木交差点の角という立地もありますが、あのシンボルカラーであるピンクが分かりやすかったからですよね。
▲今でこそどこにでもあるような洋菓子店の外観ですが、20世紀、昭和の時代にはとてもモダンに見えたのでしょう。
▲そして六本木通りに面してガラス張り。中の様子も見えるので待ち合わせの相手が先に来ておやつを食べていても分かります。
また店内の灯りがガラスを通して外に漏れているのでいっそう華やかな雰囲気なんですよね。
でも洋菓子店なので六本木らしいいかがわしさも感じさせず、それがまた待ち合わせ場所としては好都合だったのだと思います。
待ち合わせ場所、待ち合わせの目印としてのアマンドの紹介ですが、よーく考えてみれば実際にアマンドでお茶したことは昭和の頃に1回あったか、なかったか。
あんなにお世話になったしリニューアル後の様子も気になったのでと〜っても久しぶりに訪問してみました。
アマンドの洋菓子
もともと喫茶と洋菓子のお店としてスタートしているので、今でもテイクアウトの洋菓子を扱っています。というか、そっちが本業ですね。
フォークとナイフでいただくシュークリームです。
▲リングシューの隣には「リングシュー・クラシック」が並んでいます。
このリングシュー・クラシックはお持ち帰り専用。店内でいただくことはできません。
▲シュークリームにはもう1種類「六本木リングシュー」があります。
これはオーダーが入ってから生クリームをしぼって作るので持ち帰りはできません。店内の喫茶専用です。
こちらは予約しておいた方がいいですね。
フルーツケーキやマフィンなど。手土産にちょうどいい感じです。
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アマンドの店内
1階がケーキ・お菓子売り場とイートインスペース、2階が喫茶になっています。
4人席が3つ、2人席が2つです。
窓際は六本木を行き交う人から丸見えなので緊張しますね。
▲ケーキ・和菓子の売り場とは動線がきれいに別れているのでこんな場所ですが意外とゆったりできます。
ちなみにトイレも2階にしかありません。
やっぱり壁はピンク。
▲こっちの壁も。
新型コロナ対策で広めに席を空けているのかもしれません。
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アマンドの喫茶メニュー
それではアマンドの喫茶メニューを見てみましょう。
普通に六本木の喫茶店のメニューと価格ですね。
▲ページ左側が昭和なパーラーをイメージした「アマンド昭和パーラー」のメニューです。
あー、たしかに昔はこんなパーラーがあちこちにあったかも。
▲裏にはアマンド六本木店開店までのアマンドの歴史が印刷され簡単な読み物になっています。
アマンド昭和食堂メニュー
レストランがあったアマンドの赤坂と霞町(西麻布)で生まれたレシピの復刻版メニューが「アマンド昭和食堂」メニューとして提供されています。
”平日の午後3時まではドリンク付き” と右上に書かれていますが新型コロナの時短対応中はこの制限がないみたいです。オーダー時にドリンクが付くのか確認した方が良いでしょう。
▲昭和食堂のセットに付くドリンクとオプションのケーキセット。
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アマンドのケーキと昭和食堂
それでは昭和食堂のセットとケーキをいただいてみましょう。
▲今回の訪問でオーダーしたのはスパゲティコスモポリタン(左)とスパゲティナポリタン(右)。
ナポリタンの方は昭和の洋食屋さん、喫茶店のあのコッテリした懐かしのナポリタンです。
コスモポリタンの方は昭和でも前半に人気があったものだそうですが、さすがにそんな昔のことは知りません。懐かしいというよりむしろ新鮮で、へぇ〜と言いながらいただきました。
▲ケチャップをベースにしてウィンナー、たまねぎ、ピーマンの輪切り。
王道のスパゲティナポリタンです。
ソースはアメリケーヌソース。要するにエビのソースです。
ただ具材はナポリタンとほぼ同じで、ウィンナーがベーコンになっています。
上が「リングシュー」で下が店舗限定の「六本木リングシュー」。
ドリンクが左が「ホットコーヒー」で右が「カフェオレ」。ミルクタップのカフェオレが昭和な感じです。
▲六本木リングシューです。
普通のリングシューとはお皿からして違って豪華です。
カスタードクリームは同じですが、しぼりたての生クリームがトロトロで美味しい!
これはたしかにお持ち帰りは無理ですね。
サクサクのシュー生地によく合います。
カスタードクリームと生クリームというのは六本木リングシューと同じですが、生クリームの鮮度が違うのが分かりますね。
▲カップもソーサーもピンクなところにゴールドの ”ALmOND” の文字が映えますね。
ちなみにアマンドは今はキーコーヒーの子会社なので、コーヒーはキーコーヒーのはずです。
▲こちらはカフェラテ。カップもソーサーもコーヒーと同じです。
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アマンドの場所
六本木のアマンドの場所を説明するというのも変な感じですね。
六本木交差点の南西の角、六本木駅の3番出口を出てマツキヨの向こう側。
▲携帯電話やモバイル・インターネットが普及し、待ち合わせ場所と時間を細かく決めなくてもなんとかなるようにはなりましたが、それでもこうして分かりやすい目印があるとやはり安心ですよね。
たまにはアマンドの前の待ち合わせに余裕を持って到着して、喫茶でコーヒーと懐かしいケーキを食べるのも良いのではないでしょうか。
▲ポイントカードもあるので何度も利用すればお得です。またアマンドの公式オンラインショップではコーヒーのドリップバッグや洋菓子をオーダーすることもできます。
西麻布の交差点の高樹町側にあったアマンド霞町が閉店して10年くらい、銀座のアマンドも2020年暮れに閉店してしまい残っているのは六本木店だけになってしまいました。
でも昭和な雰囲気を逆手に取ったメニューと立地の良さを生かして六本木店はまだまだ続きそうですね。
アマンドという名前と場所は誰でも知っていますが、一度は喫茶か食事をしてみてください。
六本木店では復刻メニューを提供しているので、霞町のアマンドが懐かしい人にも良いと思いますよ。
アマンド 六本木店
港区 六本木 6-1-26
定休日 : なし
営業時間 : 8:00 – 23:00、10:00 – 23:00(土)、10:00 – 20:00(日祝)